9月 20日

2023-09-20 05:37:43 | Weblog
                         秋彼岸・後の彼岸・秋彼岸会



               今日二十日は秋の彼岸の入り、秋のお彼岸は「秋分の日」を中日として前後3日間。この計7日間が
               「お彼岸」の期間とされています。
               今年(2023年)の秋分の日は9月23日(土・祝)ですので、【2023年(令和5年)秋のお彼岸は
               9月20日(水)から9月26日(火)までの7日間】



                  



          浅草に雉子吊し売る秋彼岸           細見綾子


          鵜の川の石白々と秋彼岸            栗田やすし


          秋彼岸雲脱ぎし富士紫に            中村たか


          青空へ寝釈迦仰向く秋彼岸           片山浮葉


          衛星の淡き航跡秋彼岸             畑 ときを


          秋彼岸位牌の数のお萩買ふ           安藤幸子




                  



          うまさうに見れば彼岸の燒茄子         正岡子規


          深川は水場の秋の彼岸かな           久保田万太郎


          羅漢像父似をさがす秋彼岸           山本康代


          地の罅によべの雨滲む秋彼岸          岡本 眸


          かみそりのひやりと置かる秋彼岸        小松栄子


          さびしさは秋の彼岸のみづすまし        飯田龍太




                  




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9月 19日

2023-09-19 06:14:15 | Weblog
                  曼珠沙華・彼岸花・死人花・まんじゅさげ・捨子花



          寂光といふあらば見せよ曼珠沙華        細見綾子   


          曼珠沙華空を映せし水たまり          栗田やすし


          御嶽の風聴くばかり彼岸花           山本玲子


          本郷の露地の深きに曼珠沙華          森垣一成


          過疎村の寺へ列なる曼珠沙華          武藤光晴


          千枚の畔をふちどり彼岸花           ころころ




                  



               彼岸花にはどちらかと言うと縁起の悪い名前がついていますがそれなりの理由が有るそうです
               彼岸花は球根植物です いつか先祖縁者が植えなければ増えません球根には毒があり子供たちに
               触らせないために、そしてその毒は水性なので丁寧に水にさらして毒ぬきをすれば球根はでんぷん
               なのでいざ飢饉などの非常食料となるから手を出さないようにという事だそうです。
               曼珠沙華は梵語で赤い花の意。



                  



          病む我に白曼珠沙華たくましく         沢木欣一


          とび火して空へつづけり曼珠沙華        今瀬剛一


          まんじゆさげ月なき夜も蘂ひろぐ        桂 信子


          捨子花顔仰向くるあはれなり          岡本 眸


          われも亦掻き消えたしや彼岸花         林 翔


          出雲路の雲紡ぐかな曼珠沙華          吉田鴻司




                  



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9月 18日

2023-09-18 05:14:23 | Weblog
                    芋・衣被・里芋・芋の秋・芋畑・芋水車・芋煮



           粒選りの子芋ばかりを届けらる         栗田やすし


           衣被つるりと妻に言ひ負けて          櫻井幹郎


           玄海の風に芋の葉折れ尽す           矢野孝子


           土つけしままの里芋子に送る          藤田岳人


           洗ひ場の程よき流れ芋洗ふ           磯田なつえ


           山寺の小川に鳴れり芋水車           廣島幸子




                  



                  



           月山の見ゆと芋煮てあそびけり         水原秋櫻子 


           子にうつす故里なまり衣被           石橋秀野


           乳を吸ふごと親芋に子芋群れ          後藤比奈夫


           里芋の赤芽大吉丹波から            大石悦子


           芋の露連山影を正しうす            飯田蛇笏


           月山はまだ登らずよ芋煮会           辻 桃子




                  


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9月 17日

2023-09-17 06:27:59 | Weblog
                         茸、茸山、茸飯、茸汁



          時季外れ湯治場雑茸売りゐたり         細見綾子


          石山寺くらげのごとき毒茸           栗田やすし


          茸とり大きな籠を笑はるる           小長哲郎


          幕間の桟敷にひろぐ茸飯            奥山ひろみ


          ふる里に集ふ一夜やきのこ汁          松本恵子


          雨溜めて真つ赤に反りし毒茸          平松公代




                  



                  



           茸狩やけものの道の急ぎやう          秋元不死男


           月夜茸山の寝息の思はるる           飯田龍太


           煙茸突つつく番を待ちにけり          正木ゆう子


           月山の茸づくしの三の膳            黒田杏子


           湯の花も掻きて取り来し菌狩          茨木和生


           笑ひ茸食べしごとくに野の帰り         文挟夫佐恵
 




                  



                  



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9月 16日

2023-09-16 05:04:42 | Weblog
                         棗・青棗・棗の実・なつめ



          鵯が知る風の棗の熟れたるを         細見綾子


          棗落つ庭の箒目崩さずに           国枝隆生


          修院の午後の閑けさ棗の実          梅田 葵


          棗熟れ空一片の雲もなし           中村修一郎


          飴色に棗煮上がる匂ひかな          二村美伽


          海峡の風に色づく棗の実           倉田信子




                  



          竿をもて棗をたゝく巡査かな         高野素十


          長い棗円い棗も熟しけり           河東碧梧桐


          はろばろと杜甫の生家や青なつめ       石 寒太


          熟れ撓む棗をくらく月出づる         藤田湘子


          墓多き河口の村に熟れ棗           飴山 實


          棗ふくみて山荘の客帰る           飯田龍太




                  



                  

                    (棗の花 開花期5月下旬から6月にかけて)



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9月 15日

2023-09-15 05:48:20 | Weblog
                         むかご・零余子・むかご飯



                ムカゴはナガイモや自然薯などのヤマノイモ属の蔓になる肉芽の事で、秋になるとヤマノイモの
                蔓の葉の付け根辺りに沢山付き、地下の芋同様貴重な山の幸として食用になります . 
                (知識、文章 ネットからお借りしました).



          名月を三日のあとのぬかご飯          細見綾子


          朽葉ごと袋にもらふ零余子かな         河原地英武


          山盛りの零余子艶やか道の駅          小里育湖


          零余子蔓手繰りて夕日こぼしけり        上田博子


          父のこと母と語るや零余子飯          辻江けい


          山城の堀切り跡や零余子蔓           山本悦子




                  



          四十雀むかごがひとつこぼれけり        加藤秋邨


          零余子飯出てより話弾みけり          平田マサ子


          山暮るる零余子こぼさぬやうに暮れ       蓬田紀枝子


          老僧のもてなし嬉し零余子飯          真柄 嘉子


          つま楊枝さしてむかごの配らるる        稲畑汀子


          みがかれて櫃の古さよむかご飯         杉田久女




                  



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9月 14日

2023-09-14 05:51:28 | Weblog
                         栗・毬栗・虚栗・栗拾・笑栗



          毬のまま栗を銀座で売りてゐし         細見綾子


          満願寺仔猿飼はれて栗食めり          栗田やすし


          丹波路や叩きて落とす栗拾ひ          石橋忽布


          手の痺れかばひて炊けり栗の飯         国枝洋子


          毬入れて武蔵の栗の届きたり          松本恵子


          竹炭と栗並べ売る無人小屋           松平恭代




                  



          栗剥きぬ父の帰りを待つやうに         櫂 未知子


          笑栗の籠にあふれて厨口            田川つる女


          一粒の大粒の艶丹波栗             中山純子


          焼栗やむかし丹波に鬼がゐて          大石悦子 


          栗むけば遠き思ひの大家族           幡野千恵子


          毬栗や冠者顔して木曽に入る          吉田鴻司




                  



                  



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9月 13日

2023-09-13 06:08:52 | Weblog
                       萩・白萩・こぼれ・萩の宿・萩の花

                             ( 向島百花園 )



          驟雨来て瑠璃岩盤に萩散りぬ          沢木欣一


          白萩の触るるたび散る待ちて散る        細見綾子


          丹波いま萩咲く頃か空青し           下里美恵子


          西行の井戸のにごりや萩の雨          矢野孝子


          白萩や木歩の眠る向島             武藤光晴


          萩の風入れて拭きたり青畳           中山ユキ




                  



                  



          萩咲くや浅間をのぼる雲みだれ         水原秋櫻子


          はらはらとせう事なしに萩の露         夏目漱石


          萩咲て家賃五円の家に住む           正岡子規


          君たちの恋句ばかりの夜の萩          石田波郷


          眼に溜めて風の色見ゆこぼれ萩         福永 耕二


          山仕舞ひたる白萩に月夜かな          福田甲子雄




                  


                    ( 川越喜多院 芭蕉句碑 )


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9月 12日

2023-09-12 06:00:47 | Weblog
                      吾亦紅・白吾亦紅・吾木香・われもかう



          吾亦紅ぽつんぽつんと気ままなる             細見綾子


          風くれば影失へり吾亦紅                 山本悦子


          吾亦紅束ねて売れり道の駅                大倉カツ江


          山の陽を集め色濃し吾亦紅                市川克代


          抜きん出て風に応ふる吾亦紅               坪野洋子


          吾亦紅寂しさうとも気ままとも              堀 一之




                  



          吾亦紅信濃の夕日透きとほる               藤田湘子


          吾亦紅夕日といへど眼に痛し               福永耕二


          ほそみちに日のちらばつて吾亦紅             鷲谷七菜子


          いくたびも鏡見る日や吾亦紅               大石悦子


          草の中すいと抜けたる吾亦紅               高木晴子


          下北のこれは白花吾亦紅                 黒田杏子




                  

                   ( 長穂の白吾亦紅 )



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9月 11日

2023-09-11 05:14:54 | Weblog
                         二百十日・二百二十日・厄日



               「厄日」というのは、一般的には陰陽道などで「災難が起こりやすいとして忌む日」を指しますが、
               俳句では立春を起算日として二百十日目のこと(立春の209日後の日)をいいます
               またこの頃は台風シーズン。台風のような強風から農作物を守るために、「風害除け」を願って
               「風祭り」という行事があります。
               この風祭りには神様へのお供えとしてキノコご飯/焼き味噌を用意するそうです



                 



          鴇色に暮れゆく二百十日かな          栗田せつ子


          青すぎる厄日の空を訝しむ           下里美恵子


          厄日かな今も柱に水禍跡            加藤ゆうや


          島宮へ寄する厄日の波白し           内田陽子


          増水の大河の迅き厄日かな           谷口千賀子


          二百十日伊吹艾を家苞に            内田陽子




                  



          こけもせで二百十日の鶏頭かな         正岡子規


          ふつくらとご飯の炊けて厄日かな        片山由美子


          二百十日家具のごとくに二人ゐて        櫂未知子


          手紙には書かねど二百十日かな         黒田杏子


          月さして二百十日の羅針盤           工藤義夫


          田を責める二百十日の雨の束          福田甲子雄




                  



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