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4月 20日

2024-04-20 06:03:24 | Weblog
                      蒲公英・鼓草・たんぽぽ・タンポポの絮




          しあはせに短かたんぽゝ昼になる         細見綾子


          縄文の土葺き屋根に鼓草             栗田やすし


          たんぽぽの絮貴婦人の風情あり          河原地英武


          たんぽぽや寝ころんで見るグライダー       関根切子


          経蔵は校倉造り鼓草               廣島幸子


          たんぽぽや画板の下に小さき膝          服部鏡子





                    



                    




          蒲公英やローンテニスの線の外          政岡子規


          たんぽぽや母を呼ぶとき吾幼し          林 翔


          たんぽぽ咲きティッシュペーパーつぎつぎ湧く   正木ゆう子


          満腹や絮のたんぽぽ墓地に浮き          秋元不死男


          農歌舞伎草の桟敷の鼓草             仁井一路


          遠景の野に失ひし鼓草              稲畑汀子





                    




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4月 19日

2024-04-19 05:32:24 | Weblog
                   黄沙・霾(つちふる)・よなぐもり・つちぐもり




             「つちふる」とは文字通り「土降る」で、漢字で表せば「霾」。 毎年春、大陸から飛んでくる黄砂をいう
             俳句の季語です
             【子季語】 黄沙、黄塵万丈、霾、蒙古風、霾天、霾風、つちかぜ、霾晦、つちぐもり、よなぼこり、
             胡沙来る、胡沙荒る・ 春塵





                



          ボロボロの酸素魚雷や黄砂降る          栗田やすし


          帰り来し故国一面霾れり             河原地英武


          霾ぐもり鳥屋の鵜声のけものめく         国枝隆生


          つちふるや鎧めきたる犀の肌           伊藤範子


          輪タクの往き交ふ大路黄砂降る          鈴木みすず


          カーテンを引けばつちふる朝の空         牧 啓子





                




          霾やひしやげてながきクラクシヨン        夏井いつき


          不漁期の網曝け出す黄塵裡            下村ひろし


          蒙古風いづれの車夫も活羅漢           永井龍男


          つちふるや乗る人のなき観覧車          瀧登喜子


          ビルはみな角を失ひ霾れる            山田弘子


          いまだ見ぬ夫の故里黄沙降る           豊田美奈子





                




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4月 18日

2024-04-18 05:51:18 | Weblog
                                石楠花



             石楠花 科名:ツツジ科 分類:常緑低木 原産地:日本、北半球の寒帯~亜熱帯(園芸品種)




                    




          石楠花や女人高野の奥の院            益田しげる


          石楠花のたわむ樹間に朝の富士          山下善久


          不開(あかず)門址に石楠花朱を極む       磯田なつえ


          石楠花の散り初む磴を登りけり          熱海より子


          石楠花や筧に細き水の音             八尋樹炎


          石楠花や女人高野の男坂             田畑 龍





                    




          石楠花や谷をゆるがす朝の鐘           水原秋桜子


          ゆさゆさと石楠花散らす雌鹿たり         渋谷 道


          石楠花にかくれ二の滝三の滝           宮下翠舟


          石楠花の白さ消えたる夜の病棟          秋山石声子


          石楠花にひびきて深き渓の水           深見けん二


          戀歌に似しよ石楠花つづく径           河野多希女





                    


                       東石楠花




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4月 17日

2024-04-17 09:03:10 | Weblog
                        芍薬・山芍薬・玉芍薬・糸葉芍薬  




             シャクヤク(芍薬)はボタン科・ボタン属の多年草
             シャクヤクは死者の国の王の病も治す万能薬ということで漢方薬の中でも極めて重要な植物。



                  


                    
          うら若き墨染衣玉芍薬              細見綾子


          木の臼に芍薬活くる紙問屋            兼松 秀


          芍薬を活けて一日香の中             鈴木真理子


          芍薬や首重たげにしなやかに           武藤けい子


          母の忌に八重芍薬の束を活く           小原米子


          芍薬を抱くほど剪りて妻戻る           丹羽康碩





                    




                    山芍薬




          芍薬や月山拝む山の邑              水原秋櫻子


          芍薬の芽のほぐれたる明るさよ          星野立子


          芍薬に夜が来て飛騨の酒五合           藤田湘子


          左右より芍薬伏しぬ雨の径            松本たかし


          芍薬に逢瀬のごとき夜があり           森 澄雄


          芍薬をぶつきらぼうに提げて来し         長谷川 櫂





                    




                    糸葉芍薬




                    




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4月 16日

2024-04-16 06:01:03 | Weblog
                         蜜柑の花・花蜜柑・レモンの花




          みかんの花浪のしぶきの墓数基        細見綾子


          陵(みささぎ)へ蜜柑の花の匂ひ立つ     中山敏彦


          ヴィオロンの止みて蜜柑の花匂ふ       澤田正子


          雨兆す風に匂へり花みかん          熊澤和代


          花蜜柑庭の片隅明るうす           三田誠子


          海賊の島影遥か花みかん           ころころ





                


                   夏みかんの花




                


                   レモンの花




          道ふさぐ檸檬の枝に花匂ふ          水原秋櫻子 


          春泥にこぼれてかたし花レモン        保田白帆子


          野良着干す夜風の甘し花みかん        松尾千代子


          ひとり住めば夜の濃くなる花蜜柑       つじ加代子


          夜はことに荒潮匂ふ花蜜柑          松山敏子


          網干せば網にこぼるゝ花蜜柑         小山寒子





                




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4月 15日

2024-04-15 06:02:26 | Weblog
               桜草・プリムラ・乙女桜・常盤桜・乙女桜・雛桜・化粧桜・一花桜



             サクラソウ(桜草、学名:Primula sieboldii)はサクラソウ科サクラソウ属の多年草
             極端な乾燥に弱いため、水はけが良く適度に保水性もある土壌が適しています





                    




          一杯のコーヒーの銭さくら草         細見綾子


          桜草買ふ干拓地巡り来て           栗田やすし


          入院の荷物小さし桜草            下里美恵子


          さくら草一葉井戸の錆袋           佐藤とみお


          漁師町小さき茶房に桜草           白鳥光枝


          婚の荷の着く庭桜草あふれ          久野和子





                     




          売らるゝと知らで咲きけり桜草        正岡子規


          プリムラや給水塔は風の中          石田 波郷


          このところいゝことづくめ桜草        久保田万太郎


          夜の部屋に日向の色の桜草          片山由美子


          夕東風や買はねど町に櫻草          中村汀女


          桜草咲いてむかしの暴れ川          松本泰





                    




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4月 14日

2024-04-14 06:05:34 | Weblog
                     躑躅・玄海躑躅・五葉躑躅・三つ葉躑躅




          ツツジ科ツツジ属の常緑または落葉低木の日本でツツジは農耕開始の象徴
          躑躅=テキチョク=足踏みをすること=一説につつじの余りの美しさ 道行く人が足を止めることから
          躑躅をあてたと言われています




                      


                      五葉つつじ




          黒揚羽来てよりつつじ朱勝ちなり        細見綾子


          師の生家真実白き庭つつじ           栗田やすし


          緋躑躅の芯の甘さよ母遠し           武藤光晴


          戸口までつつじ明りや技芸天          倉田信子


          九十九折右も左も鬼つつじ           山下智子


          白つつじ廃寺に残る石仏            ころころ





                    


                       霧島つつじ




          口結ぶボイラー守りに緋のつつじ        沢木欣一


          山躑躅そこを明るく道ありぬ          稲畑汀子


          二の丸をいま攻めのぼる火の躑躅        伊藤 孝一


          ほぼ真下より見て屏風岩つつじ         鷹羽狩行


          躑躅もえけふ火色なき登り窯          能村登四郎


          酒無しと断わられをり躑躅微笑         石田波郷





                    


                       玄海つつじ




                    




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4月 13日

2024-04-13 05:53:19 | Weblog
                      花蘇枋・紫荊(はなすはう)・蘇枋の花



            ハナズオウ(花蘇芳、学名: Cercis chinensis)は中国原産のマメ科ハナズオウ亜科の落葉小高木で
            葉が出てくる前にピンク色の小さい蝶形の花がたくさんかたまって咲くのが特徴です





          鶏小屋に長靴干せり花蘇枋            荻野文子


          目を瞠る韓の仏や花蘇枋             中村あきら


          花蘇枋会ふたび母は恋ばなし           鈴木美登利


          通院の山裾染むる花蘇枋             矢野愛乃


          雨激し母亡き庭の花蘇枋             熊澤和代


          武家町に湯屋の暖簾や花蘇枋           中村たか





                   




                




          いまはむかしのいろの蘇枋の花ざかり       飯田龍太


          むらさきの色を惜まず花蘇枋           飯島正人


          予後の身に曇る小路の紫荊            柴田白葉女


          雀の子蘇枋の花の中をとぶ            岡井省二


          紫荊花の重さを見せざりし            稲畑汀子


          紫荊咲きチャイナドレスを着てみたし       星野紗一





                





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4月 12日

2024-04-12 05:56:32 | Weblog
                         若緑・緑立つ・松の芯・松の花


                        緑立つ=松の新芽が勢いよく真っすぐ伸びるさま




                




          朝の声己れにひびき松の芯           細見綾子


          緑立つ職退きて訪ふ学舎かな          平 千花子


          真つすぐに降り注ぐ雨松の芯          矢野愛乃


          若緑数寄屋に白湯の滾る音           山下 護


          古松の芯こぞり立つ無量寿寺          上村龍子


          本陣の空総立ちの松の芯            廣島幸子





                




          松の芯傘ふり立てる中学生           沢木欣一


          みちのくの山谺して松の芯           吉田鴻司


          焦げくさき雉子の二声緑立つ          福永耕二


          美しき松の緑に今日の雨            星野立子


          海鳴りにはなやぐ岩の若緑           津根元潮


          伸びすぎてしまえば曲がる松の芯        夏井いつき





                




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4月 11日

2024-04-11 05:54:12 | Weblog
                  落花・飛花落花・花散る・花吹雪・飛花・花屑・花筏




          あめつちのくづれんばかり桜ちる         沢木欣一


          谷へちる花のひとひらづつ夕日          細見綾子


          へそ小さき風神雷神桜舞ふ            栗田やすし


          木屋町の橋の花屑掃き落す            河原地英武





                




          古猿楽鬼出て落花踏みしだく           清水弓月


          鼓笛隊落花の中を進みけり            関根切子


          飛花落花回廊に風吹きぬけり           鈴木みすず


          人力車落花の中に客待てり            堀内恵美子


          ひとひらの落花や吉良の御影堂          吉田幸江


          放生の池に渦なす花筏              ころころ





                




          散る桜残る桜も散る桜               俗名は山本栄蔵(良寛和尚)


          たえまなき落花の下のみやげうり          山口青邨


          一年をこの一日に散るさくら            今井千鶴子


          水平に飛ぶ雨粒と落花かな             辻 桃子


          散る花の散るを見頃の山寺に            稲畑汀子


          水朧ながら落花を浮べけり             芥川龍之介





                




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