愛うらら

昼間歩きまわったので少し眠たかったが、昨夜はNHK-BSでCoccoの武道館ライブ放送を観ていた。

先日の放送はダイジェスト的だったが、今回は一曲一曲をじっくり聞かせてくれた。
彼女のライブは、「野放しコーナー」を除いては他のアーティストの持つエンターテインメント性とは対極にあった。舞台の上を歩き回り、観客にアピールすることもなく、ただ定位置に立ち、そのか細い体からありったけの力を振り絞り、彼女自身が紡いだ歌を歌う…　そして僕らはその歌声を心の奥深くに刻み込んでいく。そしてうたの世界に戻ってきたことを心からあふれる言葉で、僕らに語ってくれた

僕のMPプレーヤーに入っている最新の曲は、まだ彼女のアルバム「ザンサイアン」である。中でも「愛うらら」は、真っ直ぐに僕の心を突いてくる。「あの人は僕のことを覚えていてくれるかな…」なんて、心の中の思い出が疼く

このアルバムのリーフレットの最後に、彼女から音楽の神様への感謝の言葉が書き添えられているが、
僕は、この唄い人を産み、育んでくれた南の島のニライカナイに感謝する
そして彼女には、これからも自分の歩く早さで歩いていってもらいたい…なんて書いたら、「お前に言われなくないさー」とパンチの効いた一言が飛んでくるかな？

さっき窓の外の月を眺めていて思い出した。あの晩の月も、今日のように美しかった…