あしたはきっといい日

楽しかったこと、気になったことをつれづれに書いていきます。

無責任って・・・

2006-11-22 23:10:28 | つれづれ
斑な体毛に哀れさを漂わせ、その犬はベンチの上に佇んでいた。
やさしい子どもが、手のひらに載せたご飯を彼に与えようとしていた。
その傍らで、お母さんらしき人が見守っていた。
ほほえましい、のどかな昼のひと時…と思っていた。

弁当を開けたその時、彼が足早に寄ってきた。
眼の輝きは失せ、顔は泥やら何やらで「汚らしい」という言葉以外に表現しようがない。
僕に向けられたその弱々しい眼差しを無視して食事をし始めると、彼は僕のベンチに乗りあがりそうな勢いでさらに近づいてきた。
哀れみよりも鬱陶しさで、僕は弁当箱の中にあったおかずを地面に放った。
彼は鼻を近づけたものの、それを口にすることはなく、再び僕に何かをせがむように顔を向けた。
なけなしの、もう一つのおかずをさらに地面に落とした。「今度は肉だぞ、さあ食べろ」と、心の中でつぶやいたが、齧るそぶりを見せるだけだった。

彼はなおも物欲しそうな表情をみせたが、僕は弁当やカバンを抱えてそそくさとベンチを後にした。

少し離れたところに席を見つけ、彼を眺めると、他の人のベンチに寄って行き、同じような表情でその人に視線を送っていた。

持て余した飼い主に捨てられたのだろうか。彼は首輪をしていた。その首輪は、飼い主が彼に残した未練なのか、それとも、ずぼらではずし忘れただけだったのか

先日新宿の駅前で、捨てられた犬を助けようという活動をしている人を見かけた。以前にも見たことがあるので、定期的にここで活動をしているのだろう。
以前も、そして先日も感じたのだが、そもそもペットを飼うということ自体を問題にすべきではないのか…

昼食を食べ損ねたせいか、夜にいろいろつまんでしまった…
コメント (2)
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