踊る小児科医のblog

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医師の地域・診療科偏在、妊婦のメンタルヘルス、発達障害、養子縁組~平成26年度母子保健講習会

2015年03月28日 | こども・小児科
平成26年度母子保健講習会
メインテーマ「子ども支援日本医師会宣言の実現を目指して - 9」

平成27年2月22日(日) 東京都・日本医師会館

講演
1)医師の地域偏在、診療科偏在について
    厚生労働省医政局総務課長 土生栄二

 医療法が平成26年に改正され、2025年問題に向けて地域医療構想の策定が進められ、地域医療介護総合確保基金が各県に配分される。小児科医・産科医は増加しており、周産期母子医療センターや小児救急医療体制も整備してきたが、地域間格差、地域内格差が大きい。医学部定員は1509人増加し、平成28年以降、地域枠医師が313~564人誕生する。地域医療支援センターによる偏在への対応や、女性医師が働きやすい環境整備も進めている。新たな専門医制度の中で地域格差の是正機能が期待される。

2)妊婦のメンタルヘルスについて
      日本産婦人科医会会長 木下勝之

 妊産婦メンタルヘルスへの取り組みは遅れている。医療機関における相談事業には妊娠を望まぬ妊婦は受診せず、行政窓口も機能していない。NPOのメール相談などの仕組みが不可欠である。虐待事例は妊娠期の心の問題や産後うつ病、母子関係性障害に起因することが多い。予防には妊娠期からの取り組みが必要で、健診時の心のスクリーニング、保健師や精神科医との連携、産後カウンセリングへの公費導入、評価とフォローアップ体制の構築が急務である。

シンポジウム「子育て支援をめぐる諸問題について」

1)低出生体重児への子育て支援
    大阪府立母子保健総合医療センター
     母子保健情報センター長 佐藤拓代

 増え続けてきた低出生体重児の割合は平成17年ごろから横ばいとなった。体重別出生数では2000g未満は変化しておらず、3500g以上が減少している。低出生体重児は虐待のリスクが高く、約2倍という報告もある。退院直後が親の不安は最も大きい。心理的、社会経済的要因、家族関係などの家族アセスメントを行い、親がSOSを出せるようなパートナーシップを基本として、保健師と連携した支援を行っている。

2)小児の在宅医療について
    国立成育医療研究センター総合診療部
         在宅診療科医長 中村知夫

 小児の在宅医療は社会的に認知されておらず、介護保険も使えない。非がん患者が多く、長く生きることが前提で、成長・学習の支援、24時間介護者が必要などの特徴がある。連携拠点事業が平成26年度から9都県で実施されている。開業医の関与は未解決な問題が多い。医療型入所施設への通園・通所や短期入所(レスパイト)、成人期に達した患者への中核病院(小児科以外)との連携などが求められている。

3)子どもの発達障害について
    Rabbit Developmental Research代表
                 平岩幹男

 子どもから成人まで100万人以上が発達障害を抱えている。診断を受けられないリスクもあるが、早期診断が療育に繋がらないと早期絶望となり、虐待のリスクを増やす。発達障害があると自己肯定感が低下し、二次障害に繋がる。20歳の時のQOLを高めることを目指す。発達性読み書き障害は低学力児と扱われていることも多く、会話能力とテストの差があれば疑う。

4)特別養子縁組の取り組みについて
    さめじまボンディングクリニック院長
                 鮫島浩二

 虐待死は0歳、0ヶ月、日齢0児の割合が高く、多くは実母の加害による。「あんしん母と子の産婦人科連絡協議会」は子の幸せを第一に考慮し、次に実母の心のケアを大切にして養子縁組を行っている。養子縁組を優先させず、環境が整って撤回する場合もある。謝礼や寄付金も受け取らない。養親は45歳までとし、入院教育も行う。子どもには幼児期より告知する。

(八戸市医師会報に掲載予定)

麻疹(はしか)と風疹:2014~2015年の流行状況と対策

2015年02月19日 | こども・小児科
 2014年は麻疹(はしか)が再び増加して463人となり、2013年の232人の2倍になりました(制圧目標は年間120人)。その原因は、海外からの輸入例に加えて、周辺から広がった流行が一部地域で定着したことにあります。



 一方、2013年に14,344人と成人男性を中心に大流行した風疹は、2014年には321人となり、2011年(378人)以前のレベルまで低下しています。ただし、青森県内では明らかな流行がみられなかったため、多くの成人(特に男性)が未感染のまま残されています。(=いつ流行するかわからない)



(風疹のグラフは2013年だけ右軸(16000人)で、他は左軸(4000人)となっていることにご注意ください)

 麻疹も風疹も目標は100万人に1人(年間120例)以下で、輸入例があってもそれ以上拡がらないことですが、現状では数年以内に達成できる見込みはなさそうです。麻疹の制圧目標は2012年で、すでに3年も過ぎています。

 1歳児と入学前のMRワクチンの徹底に加えて、麻疹と風疹ワクチンを2回接種していない成人男女へのMRワクチン接種の徹底が求められています。(現在の国や自治体の対策では不十分です)

(院内報原稿に加筆)

インフルエンザ先週末でピーク越え、2月中旬まで続く見込み(八戸)

2015年01月30日 | こども・小児科
2014年49-52週
0人(1.5)
11人(4.3)
3人(11.7)
13人(21.7)

2015年1-5週
9人(30.2) …診療日1日半
23人(29.9)
19人(32.3)
29人(36.6)
14人(未) …診療日5日の時点

カッコ内は八戸の定点当たり平均患者数
(当院も八戸の定点観測医療機関の一つです)

※今シーズンの患者は成人の方が多く、小児では特別大きな流行には達しない見込みです。

青森県感染症発生動向調査
http://www.pref.aomori.lg.jp/welfare/health/kansen.html

(以下、院内報より)
 今シーズンのインフルエンザは12月2週目から流行が始まりました。例年だと流行開始後4週くらいでピークに達するのですが、今年は冬休みをはさんで3学期が始まる時期に重なったので、ピークが1月下旬までずれ込み、2月中旬にかけて終息に向かうのではないかと予想しています。B型がシーズンの終盤に見られることが多いので、一冬に2回かかる場合もあります。
 現在流行中のウイルスはA香港型(H3N2)で、2009年の「新型」以来みられていたH1N1はほとんど検出されていません。A香港型は小児や高齢者で重症化しやすく、熱性けいれんや脳症などの合併症も比較的多いことで知られています。今シーズンに脳症や死亡例が多発しているという情報はありませんが、今後も注意が必要でしょう。「2009年の新型は深刻だったが、今年のA香港型はいつものことだから心配ない」という風潮は誤りです。
 抗インフルエンザ薬のタミフル(経口薬)やイナビル(吸入薬)の効果はみられており、多くの人は2日以内には熱が下がっています。
 ワクチンの効果が乏しいのでは?という情報が流れましたが、その後、小児では効果がみられているというデータも出ているようです。実際に、インフルエンザにかかった子のほとんどはワクチンを接種していません。なお、当院でも在庫がなくなるか流行が終息してきたら接種終了する予定です。
 ウイルス性胃腸炎は小康状態ですが、2月以降はノロにかわってロタウイルスが流行する時期に入ります。ワクチン導入により入院が減少しています。

第26回東北学校保健・学校医大会「子どもの食とアレルギー」報告

2014年10月11日 | こども・小児科
第26回東北学校保健・学校医大会
日時 平成26年7月13日(日)
会場 仙台国際センター
主催 東北医師会連合会

 今年の東北学校保健・学校医大会は「子どもの食とアレルギー」をメインテーマに、一般演題「子どもの食を考える」の6題中3題、シンポジウム「子どものアレルギーを考える」の6題中5題で食物アレルギーが取りあげられた。ここでは特別講演の内容を中心に報告する。

特別講演
「食物アレルギーの基礎と社会的対応」
  あいち小児保健医療総合センター
     アレルギー科・内科部長 伊藤浩明

 2013年の全国調査で、公立小中高校の児童生徒のうち食物アレルギーは4.5%(約45万人)で、2004年の2.6%から約2%増加していた。アナフィラキシーの既往は0.5%、エピペン保持者は0.3%であり、300人規模の学校なら1人は保持者がいるという有病率になる。

 食物アレルギーの診断は、①明らかな症状の既往、②食物経口負荷試験陽性、③特異的IgE抗体などの検査結果が陽性の3項目からなされるが、IgE抗体陰性でも負荷試験で確認される場合もある。保護者の思い込みや、単に心配だからとらせていないケースも多い。誘発症状は詳細な問診で把握可能であり、医療機関の役割もそこにある。

 アナフィラキシーの診断基準は「食物アレルギー診療ガイドライン2012」に基づき、呼吸器・循環器症状の少なくとも1つを「それなりの重症度で」伴うことが必須である。食物依存性運動誘発アナフィラキシーは中高生6000人に1人の頻度で、食べても運動しなければ症状が出ないため、予期せぬ初発症状のことがある。経口免疫療法では治らないため除去しかない。増強因子としてアスピリンやカレーなどの香辛料にも注意が必要である。

 食物アレルギー対応の原則は「正しい診断に基づく必要最小限の除去」であり、そのポイントは、①不必要な除去をしない(正しい診断)、②確実に除去する(安全)、③食べられるものをたくさんみつける(快適)、④「食べられる範囲」まで積極的に食べる、の4つである。特異的IgE抗体価と経口負荷試験陽性率のプロバビリティカーブは食物の種類や年齢により異なり、エビでは高くても2割を超えない。陽性者の中で「食べられる範囲」を見つけ出して、少しでも摂取させることで早期に解除を目指すことに重点が置かれている。重症例には専門医療機関で経口免疫療法も実施されている。

 学校における対応は「安全な給食の提供」と「緊急時の対応」の2つが柱となる。名古屋市では、除去食(卵・マヨネーズ、乳製品、ごま)、副食の除去、単品の除去、副食の一部取り除き(自分で取り除く)の4つのレベルで対応している。基本献立や食材料調達の工夫により、自治体の状況によって合理的な対応が可能である。名古屋市教育委員会「食物アレルギー対応の手引き」に従って説明された。

 緊急時への備えとして、個別対応マニュアルを作成しておく。緊急時には5分ごとに緊急性が高い症状をチェックし、消化器・呼吸器・全身症状のうち一つでもあればエピペン使用の適応である(日本小児アレルギー学会2013)。日常の誤食・誘発事故はより軽微なレベルで起きており、「エピペンを使えば助かる、使わないと死ぬ」という過度の信仰は持つべきではないが、平成25年までの5年間に学校で実際に408回エピペンが使用され、そのうち106回は教職員が注射しているというのが現実である。

 2014年6月に可決された「アレルギー疾患対策基本法」は理念法であり、「医師はアレルギー疾患の予防や症状の軽減に寄与し、良質かつ適切な医療を行うよう努めなければならない」と努力義務が課された。現実には過剰な除去をしている可能性が高く、確認のための食物経口負荷試験を地域ごとにどこまで統一して対応していけるかが課題と考えられる。

(八戸市医師会報に掲載した原稿です)

デング熱フィーバー 麻疹・風疹の流行はスルー?

2014年09月05日 | こども・小児科
デング熱の国内発生は新しいステップに入ったという点で大きな事態であることは確かですが、蚊の対策が主であり、過剰に騒いだり恐れたりする必要はありません。
(この文章の本題は後半の「麻疹・風疹」です)

デング熱
・人から人への感染はない
・ほとんどは自然治癒する。重症化は少ない
・死亡例は先進国ではほとんどない(集中治療により)
・ワクチンも治療薬もない(ワクチンは開発中)
・不顕性感染(かかっても発症しない)や軽症感染者がある程度の割合でいるはず(…そこから感染が拡大するのが厄介だが)
・八戸はヒトスジシマカ分布の北限(既に侵入しているかも)

今回のデング熱の多発は、1人の感染者から拡がったのではなく、複数・相当数の感染者から拡がったと考えるのが普通。
だとしたら、代々木公園に限定されているわけがない。
患者が全員代々木公園で刺されたというのは、行った人が心配になって検査しているから。
(脱原発集会を潰そうとした政府の陰謀のわけないだろう)
診断されていない症例、自然に治った症例は多数あるはず。

いくら亜熱帯の東京でも、秋になれば収束するはずだが、昨冬のドイツ人のことを考えると、通年性で温かい排水などで蚊が発生している可能性もあり、既に東京はデング熱常在地域になっているのかもしれない。。

デング熱の過剰報道の一方で、本来であれば抑えられているはずの疾患が国内で多発しているという例はいくらでもあります。
その最たるものはタバコですが、ここでは麻疹と風疹と取りあげてみます。


例えば、麻疹(はしか)の報告数をみると、
2008年の732例から2013年の232例まで毎年減り続けていたものが、
2014年は34週までで既に438例に達しており、2011年・2012年を上回ることは確実になっています。


流行の中心は首都圏4都県と大阪、愛知などの大都市を抱える地域。
でも東京の人は何も気にしてない。
(一部の医療関係者を除けば)

国内の麻疹排除の目標は2012年でした。
すでに2年も過ぎているのですが、また元の木阿弥になりつつある。。

麻疹の排除の目安は、患者数が100万人に1人以下(年間120人が目標)で、輸入例はあっても拡大せず、国内での自然流行がない状態ですが、いずれの条件も満たしていません。

十数年前の、年間数十万人(推定)という患者数を考えると、ゴールがかすかに見えてきた段階まで来ていただけに、更なる対策の強化が求められています。


風疹は2012年から2013年にかけて非常に大きな流行になり、先天性風疹症候群も多発し、メディアで何度も取りあげられました。

このグラフで、2013年だけスケールが異なっていることにご注意ください。
(2013年は16,000まで、他の年は4000まで)

2008年 293
2009年 147
2010年 87
2011年 378
2012年 2,386
2013年 14,357
2014年 265

2014年は前年までの流行によって流行地域で感受性者が減ったために、2011年のレベルに戻りつつありますが、青森などの流行のなかった地域では成人男性の感受性者が大量に残ったままであり、予防接種もほとんど進んでいません。

2008年~2010年にかけて連続して減少し、麻疹排除と同じ目標の「年間120例」を2010年には一旦は下回ったのですが、現在のような抗体保有状況ではそのレベルを維持することは困難で、いつ拡大してもおかしくない状況にあります。


風疹の報告数も東京と神奈川が突出して多い。

表題に戻ると、
デング熱 が dengue fever なので、
「デング熱フィーバー」は dengue fever fever ??

子どもの最終身長を予測する 簡易式と精細な式 エクセルのシートを掲載

2014年08月26日 | こども・小児科
子どもの最終身長を予測する式というのがあります。
判断には必ず成長曲線にプロットする必要があり、あくまで目安として使うものです。
低身長の子を予測式だけを頼りにこれから伸びるはずだと放置することは決してしてはいけません。

1)一般には、簡易式がよく知られているようです。

男子 (父親の身長+母親の身長+13)÷2+2
女子 (父親の身長+母親の身長-13)÷2+2

予測ですから誤差は当然生じるものですが、これだと兄弟・姉妹の身長予測は同じになってしまいます。

2)その時点での年齢、身長、体重が加味された精細な式もあります。
(出典はこのページの一番下に記載)

男子 25.13-2.594×暦年齢+0.656×身長-0.174×体重+0.545×両親の平均身長
女子 72.73-3.618×暦年齢+0.580×身長-0.192×体重+0.309×両親の平均身長

1)と2)の式が入力してあるエクセルのシートをアップしておきましたので、ダウンロードしてご利用ください。上記の通り、あくまで目安として用いるものであることをおことわりしておきます。
(最初に入っている数字はサンプルですので上書きして下さい)

http://www.kuba.gr.jp/omake/tool/height.xls

3)より精度の高い方法として、骨年齢を用いた予測式というのもありますが、専門の医療機関で行うものでありここでは紹介しません。(詳しく承知していません)

文献:
身長成熟度からみた運動発達(原題:成人身長を予測する) 高井省三
http://s2takai.sakura.ne.jp/Research/motor_develop/htmat_motdev.html

関連ページ

子どもの肥満度の計算 エクセルのシートをアップ(付録 BMI計算)
2013年04月24日
http://blog.goo.ne.jp/kuba_clinic/e/b97eb7e4e703701e445be280a5ca0013

新型出生前検査「2割見落とし」とは →染色体異常のうち16.8%はNIPTでは検出できない

2014年04月10日 | こども・小児科
この朝日の記事(↓)は見出しがダメで、本文を読めば一応理解可能ではあるけど、見出しだけでは誤解を生ずるもの。

■ 新型出生前診断、「異常」2割見逃し 米大研究(2014年2月5日)

読売の産婦人科医のコラムにそのあたり詳しく解説されています。私もわかりにくいと思って検索したら元記事を抑えてトップに検索されてきました。

■ 新型出生前検査「2割見落とし」の真相(宋美玄のママライフ実況中継)

ただ、記事中の数字がちょっとわかりにくいかもしれない。
羅列ですが書き出してみます。(自分でもこれ書いてみてわかった)

■ カリフォルニア州の出生前検査プログラム 132万4607人
     ↓
 18または21トリソミー陽性 6万8990人(5.2%) ←これが意味不明
     ↓
 うち、絨毛検査または羊水検査 2万6059人(37.8%)
     ↓
 そのうち、異常 2993人(11.5%)

  - NIPTで判定可能な異常 2489人(83.2%)
      - ダウン症候群 1592人(53.2%)を含む
  - NIPTでは見つけられない異常 504人(16.8%)

この16.8%のことを「新型出生前診断で2割見逃し」と言っているわけですが、確かにこの見出しは検査の意義も発表の意味も理解していたとは思えない。編集部でわざと誤読による驚きを与えて注意を引くように、(いま流行の言葉で言うと)「悪意をもって」つけたとしか考えられません。

ちなみに、ここでの「異常」とは染色体異常のことを指していますが、いわゆる先天性疾患のうち、染色体異常をもつものはさほど多くありません(25%程度とのこと)。

その中で、従来からダウン(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミーは多いものとして知られていましたから、この3つで全体の83%という数字は大体その位かなという感じがします。

NIPT(いわゆる新型出生前診断)については以前書いたのでここでは詳しく触れませんが、たとえ年齢などの条件が適合するとしても、無条件にお勧めするわけではなく、必ず指定病院でカウンセリングを受けた上で判断していただくべきと考えています。

ところで、NIPTで検出可能なのは「21、18、13」の3つと思っていたのですが、記事中に「性染色体の異常」という言葉が出て来ます。何か新しく加わったのかと思ったら、下記のページで詳しく解説してくれています。

「性染色体スクリーニング」という誤解
「性染色体異常(ターナー症候群やクラインフェルター症候群など)をNIPTでスクリーニングすることはあり得ません」

NIPTによるスクリーニングに新しく追加された対象疾患

院内報 2014年2月・3月号を掲載 予防接種の間隔上限撤廃 風疹排除目標に 禁煙店マップ公表など

2014年04月01日 | こども・小児科
院内報 2014年2月・3月号

・院内版感染症情報 ~2014年第13週(03/24~03/30)
・予防接種の間隔の「上限」が撤廃 四種混合・日本脳炎など
・水痘ワクチンの定期化は秋から 子宮頚がんHPVワクチンは未定
・風疹も2020年度までに「排除」目標に 麻疹が一部地域で流行
・「私たちは全面禁煙のお店だけを選びます」 禁煙店マップ公表
・4月・GWの診療、急病診療所の予定

http://www.kuba.gr.jp/info/ihtop.html

(現在、ホームページのリニューアル作業中です)

インフルエンザ16人/週(A2 B5) 警報解除はまだ 八戸

2014年03月01日 | こども・小児科
前週の12人から再び増えた形になっていますが、一部の保育園などで遅れた流行があってのもので、全体としては下火になってきています。
このあたりでダラダラ残る場合がありますが、典型的でないケースでは他の風邪と区別がつきにくくなってきています。
この16人も半数の8人が検査陰性ですから、症状や経過、周りの流行状況などから総合的に判断しています。
警報解除の10人を切るのは来週以降に持ち越し。

今週後半は、むしろウイルス性胃腸炎が急増。
春先に流行るのはノロよりもロタの方が可能性が高いのですが、その割には軽症なのでどちらともつきません。

インフルエンザ12人/週(B型8、A型1) 前週から更に半減 八戸

2014年02月22日 | こども・小児科
まだ警報解除の10人は切りませんが、ピークの1/25-1/27の週末から4週たったので、学校や園によってはまだ見られているところもありますが、大体落ち着いてきた感じです。
こうやってⅠ週ごとに48→24→12と半減していくのが流行を過ぎた時の推移の仕方。
やはりB型が優位で、A型はわずか。
この頃になると、陰性でインフルエンザと診断する数が減ってきてます。
これが流行期との違いです。
実際、特に小さい子では、インフルエンザ以外の咳の出るタイプやアデノのような眼脂が出るタイプなど、いろいろと入り混じってわかりにくくなっています。
ニュースに出てくる流行情報はⅠ週間~10日くらい遅れた情報です。

インフルエンザ 48人/週 八戸 減少に転ずる B型優位は変わらず

2014年02月08日 | こども・小児科
先週まで、49→61人と上昇していましたが、ピークは1/25-27の週末だったとお伝えしました。
今週はまだ48人と多いレベルではありますが、前週よりも人数も明らかに減ってきています。
一部の学校や園で遅れて流行しているところがあるためダラダラと続いていますが、通常ピークから4週くらいが目安なので、今月下旬頃にはほぼ終息する見込みです。

48人の内訳は、A3人、B22人、陰性18人、検査せず5人で、B型からA型に流行が移ってくる気配はなさそうな感じです。

インフルエンザ峠越え 61人/週 八戸 ピークは先週末

2014年02月01日 | こども・小児科
先週が49人、今週が61人ですから、マスコミ式に言えば「インフルエンザさらに増加、猛威をふるう」となるのでしょうが、

この61人、実は月曜日の午前中だけで19人、ある程度続けてきたのは火曜日の朝までで、その後はダラダラ、ぽつりぽつり。今日はいつもの土曜日に戻りつつあります。
(しかも、今週は検査陰性でもインフルエンザと判断したのがほとんど=ややover diagnosis気味=なので、インフルエンザ以外もある程度紛れ込んでいる数字です。これは流行のピーク時だけの判断の仕方。これからはcase by caseで判断します。)

先週予想したように、先週の土日がピークだったようです。

ただし、今年は例外的にB型がメインなので、これからA型が増えてきて二つ目の山が来るかどうかなのですが、、
A型はA/H1N1/2009pdmが主だから、最初の2年くらいで多くの子は罹っているので、あまり大きな流行になるとも考えにくい。
A香港型次第。。