踊る小児科医のblog

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2ヶ月間の被曝線量と太平洋への拡散 見ても楽しくないアニメ 原子力機構 今さら公表されても…

2011年06月30日 | 東日本大震災・原発事故
#昨日の夕刊に載っていた放射能汚染地図です。東北から関東の広い範囲にベッタリと色が塗られてしまったのを見ると気分が悪くなりますが、記録として残しておきます。。(記事では福島の一部以外は高くないことを強調していますが)

● 2カ月間の試算被ばく線量公表 原子力機構が全国地図化(2011年6月29日 東奥日報)
http://www.toonippo.co.jp/news_kyodo/news_cn/20110629010002902.asp
>外部被ばくについては、1ミリシーベルトを超える地域は福島県東部の一部で、
>文部科学省が発表している積算線量の実測値と整合していた。
>関東から東北地方中南部にかけては0・01ミリシーベルトを超えた。
>ヨウ素131による内部被ばくの影響の試算でも、
>1ミリシーベルトを超える地域は福島県東部の一部にとどまった。

#本来ならこれは時々刻々とテレビやネットに出し続けなくてはいけなかったものですが。今はもう試算じゃなくて実際の被曝量の測定を早急に進めるべき。(その前に避難を)

#元データはこちらです。「29日までに…」なんて書いてるけど発表は15日(18日改)ですね。それぞれアニメーションも掲載されています。楽しくないけどご覧下さい。

● 日本原子力研究開発機構

東京電力福島第一原子力発電所事故発生後2ヶ月間の日本全国の被ばく線量を暫定的に試算
http://www.jaea.go.jp/jishin/kaisetsu03/kaisetsu03.htm

図1:事故発生から2ヶ月間の外部被ばく実効線量の試算結果


図2:事故発生から2ヶ月間のI-131の吸入による実効線量の試算結果


#太平洋への拡散シミュレーションも。

● 太平洋における放射能濃度分布のシミュレーションについて(PDF)
http://www.jaea.go.jp/jishin/kaisetsu04/kaisetsu04.pdf
海水中のセシウム137の濃度分布アニメーション
http://www.jaea.go.jp/jishin/kaisetsu04/kaisetsu04-ani.html

再処理工場周辺放射能汚染マップ 八戸沖でトリチウム6.5倍 六ヶ所アクティブ試験で 本稼働では4.7倍の速度

2011年06月27日 | 東日本大震災・原発事故
◎ 再処理工場周辺の放射能汚染マップ(三陸の海を放射能から守る岩手の会)
http://homepage3.nifty.com/gatayann/env.htm
再処理工場周辺の放射能汚染マップ(公的データに見る)が完成しました。アクティブ試験により周辺環境がどのように汚染されたのかわかります。しかしデータ操作の疑いが濃厚の核種や不都合なデータが公開されていない疑いがあります。これは氷山の一角として見てください、そして広げてください。本格操業になると4.7倍のせん断速度になります、放射能汚染は深刻なものになるでしょう。(11.3.5)   
マップ表面(pdf25.9MB)
http://homepage3.nifty.com/gatayann/osenmap.pdf
裏面解説(pdf7MB)
http://homepage3.nifty.com/gatayann/Bside.pdf

◎ 六ヶ所再処理工場(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AD%E3%83%B6%E6%89%80%E5%86%8D%E5%87%A6%E7%90%86%E5%B7%A5%E5%A0%B4

#大気中、海洋中へ放出される放射性物質の量をみると、それだけで気分が悪くなります。
 もちろん、日本原燃や三村知事はこれくらい全然心配もないんだと言ってるわけですが。

#これだけタレ流しにされるとわかっていても、核燃マネーを数百万円つかまされている水産団体は何も言えないし、全然自分のこととして考えていなかった。。

◎ むつ小川原地域・産業振興財団
http://www.jomon.ne.jp/~mozaidan/

「平成17~21年度・八戸市」で検索
http://cgi.jomon.ne.jp/~mozaidan/search1/index.html
八戸前沖さばブランド推進協議会
八戸みなと漁業協同組合
シーフードシティ研究所
八戸みなとエリアにぎわい再現調査事業
種差海岸「磯っ食(イソック)物語&グルメ童話」食楽PR大作戦
そのほか、あれも、これも。。

「こどもの国遊戯施設整備事業」も原発・核燃マネーでした。。

六ヶ所再処理工場から放射能大量放出したら青森県の汚染は フクシマ汚染地図との比較

2011年06月27日 | 東日本大震災・原発事故


これを見れば、福島の人たちが放射能汚染という現実にどれほど苦しんでいるか、青森の人にも実感として理解できると思います。同時に、六ヶ所再処理工場をはじめとする下北の原子力施設の危険性もわかるはずです。
(もちろん、風向きや地形等によって変化しますのであくまで参考としての比較です)

北東の風(ヤマセ)を想定して、福島第一原発事故の汚染地図を上下(南北)に反転し、ほぼ同じ縮尺になるように青森県の地図と並べてみました。

放射能汚染地図の出典は、群馬大・早川教授(火山学)らによる貴重なWorkです。

放射能地図(改訂版) 早川由紀夫の火山ブログ
http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-397.html

六ヶ所村再処理工場からの距離
 むつ市  38km
 十和田市 40km
 八戸市  52km
 青森市  52km
 弘前市  83km


本物の「風評被害」とは 世界の信用捨てた永田町 アーサー・ビナード氏(詩人)

2011年06月27日 | 東日本大震災・原発事故
詩人のアーサー・ビナード(Arthur Binard)さんの寄稿が6月23日の東奥日報に掲載されました。最初から最後まで至極もっともで、私たちが言いたくて上手く伝えられなかったことを代弁してくれています。一部を引用してみます。

// 観光客激減を「風評被害」と呼ぶ者に対して、ぼくは聞いてみたい。「この25年の間にベラルーシやウクライナに遊びにいきましたか?」//

// 3月11日から情報を隠蔽し続け、(中略)欺瞞のかぎりをつくし、真実を語ろうとしないジャパンのお偉方の「安全宣言」を、誰が信じるというのか。日本製品がそっぽを向かれているのは、永田町が世界の善良な市民の信用を溝(どぶ)に捨てた報いであって、「風評」などという次元ではない。//

// 内部被曝と外部被曝をごっちゃにするなんて、医者が内服薬と外用薬を混同するようなもので、わざとやっているなら犯罪者だ。これぞ風評被害。//


他地域では6日に掲載された新聞もあるようです。
全体の要約はこちらのブログでも読めます。

2011年06月06日 本物の風評被害とは? アーサー・ビナード(院長の独り言)
http://onodekita.sblo.jp/article/45751345.html


原発は塀の上の卵 アーサー・ビナード講演 5月1日 下北沢 都民教会
http://www.labornetjp.org/news/2011/1304304640198staff01

// ハンプティー・ダンプティーはなぞなぞで、答えは卵。無限の利益を生み出す「金の卵」の原発も塀の上にのっかっているように危なっかしく、いつ転落しても不思議はなく、そして割れてしまった場合、どうにももとにもどせない。//

// かつて「メイドインジャパン」は、高品質と安全をイメージさせた。それが3・11以後は、「放射能汚染」に変わった。それを乗り越えるには、原発と手を切る以外ない。//

// ビナードさんは、3・11以後、米国に住む母親から家族を連れて帰ってくるようにとせがまれているいう。しかし彼は「まず浜岡を、次は柏崎を・・・みんな停めてからでないと帰れない」と語った。//

小出先生講演会(八戸)本日15時 満員必至?来場はお早めに 「今こそ知りたい わかりやすい原子力のお話」

2011年06月25日 | 東日本大震災・原発事故
私たちの暮らしとエネルギー
今こそ知りたい!
小出さんに聞く わかりやすい原子力のお話

日 時:2011年6月25日(土)開場14:00 始まり15:00~
会 場:八戸市総合福祉会館・多目的ホール(車は指定の駐車場へお止めください)
     八戸市 根城8丁目8-155 / 0178-47-1651
お 話:小出裕章さん(京大原子炉実験所・助教)
参加費:1,000円 大学生500円 高校生以下無料
主 催:PEACE LAND 0178-22-3269
共 催:もりもりAomori、プラッサ・ウーラ
後 援:デーリー東北新聞社、東奥日報社、青森県保険医協会、生活クラブ生協青森、インド呼吸法の会
http://peaceland.jp/PeaceFiles/event.html
チラシPDF
http://peaceland.jp/NewFiles/koidesan.pdf

(青森県は)原発・核燃依存から脱原発へ政策転換を 東奥日報明鏡欄6/24掲載 原文と掲載文

2011年06月24日 | 東日本大震災・原発事故
本日の夕刊に掲載されました。原文から文章表現だけでなく意味合いも少し違った形に修正されている部分がありますので、両方掲載しておきます。なお、これは無断で修正されたわけではなく、掲載予定の文章は2日前に送られてきて、再修正または原文への復元の可能性は残されていたのですが、そのための時間と労力(および気力)を使う気になれなかったので、掲載されることを最優先にして、そのままで承諾したという経緯があります。

== 投稿した原文 ==

● 原子力依存から脱原発へ政策転換を

 福島第一原発の事故により広大な土地が放射能で汚染され、パニックを恐れた政府が情報を隠したために、多くの人々が不必要な被曝を強いられました。

 福島市などでは、子どもの健康を心配して、何の補償もないまま避難する親子が相次いでいるようです。移住する家族も、残る決意をした家族も、悲痛な思いで毎日を過ごしているに違いありません。

 少子化が進んでいる青森県に集団で迎え入れてあげられればと思いますが、雇用も財政も厳しい状況では困難かと思われます。また、これまで原発核燃政策を推進し、原子力施設が集中立地している青森県に移住を希望する人もいないでしょう。

 汚染は海洋にも広がっており、今後長期にわたって魚介類への影響が心配されます。

 これだけの大事故を経験して、原子力政策が従来通り進むことはあり得ません。脱原発と自然エネルギーへの転換を求める声が高まるのは当然のことです。
 核燃サイクルも実現は不可能でしょう。

 県内の税収と雇用を確保しつつ、今すぐに全力で原発核燃依存からの脱却を図らなければ、県の将来は悲観的なものとなるでしょう。

== 掲載された文 ==

● 原発依存から 脱却図りたい

 ◇福島第1原発の事故により、広大な土地が放射性物質で汚染されました。また、政府の把握不足か対応遅れによるものか、東京電力社員や関係者、住民ら多くの人々が被ばくしています。

 ◇福島市などでは、子どもの健康を心配して、政府から何の補償もないまま親子が避難することが相次いでいるようです。移住する家族も、残る決意をした家族も、悲痛な思いで毎日を過ごしているに違いありません。

 ◇少子化が進んでいる本県に集団で迎え入れてあげられればと思いますが、雇用も財政も厳しい今の状況では困難かと思われます。また、原子力関連施設が集中立地されていて、これまで原発力政策を推進してきた本県に移住を希望する人も少ないでしょう。汚染は海洋にも広がっており、今後、長期にわたる魚介類への影響が心配されます。

 ◇これだけの大事故を経験して、原子力政策が従来通り進むことはあり得ません。脱原発と自然エネルギーへの転換を求める声が高まるのは当然のことです。六ケ所村の核燃料サイクル施設の完工は難しいと思います。県内の税収と雇用を確保しつつ、今すぐに全力で原発・核燃依存からの脱却を図らなければ、本県の将来は悲観的なものとなるのではないでしょうか。

放射能は地球を4周した(KEK:つくば) 文科省セシウム134・137マップ 筑波大マップ

2011年06月18日 | 東日本大震災・原発事故
● 高エネルギー加速器研究機構(KEK) つくば市
http://www.kek.jp/quake/radmonitor/GeMonitor9.html

> 3/28-4/5頃および4/17-4/23でのピークに引き続いて
> 5/3-5/7、5/22-5/26に小さなピークが観測されている。
> 海外での検出事例なども考慮すると、北半球の大気循環によって
> 16から19日の周期で最初のイベントで放出された放射能が4回に
> わたって飛来したものが見えている可能性がある。
> チェルノブイリ事故の場合には、約16日の大気循環が観測されている。

チェルノブイリで放射能が地球を何周もしたことは小出先生のお話しで紹介されていましたが、フクシマでも地球規模の汚染が進んでいることが測定で確かめられていたのですね。。
しかし、この測定結果は今までチェックしていなかったので初めて知りました。
あまり積極的に伝えられていないような。。

3月15日測定、3月17日発表の第一報には、最近問題になったテルル132も検出されています。
http://www.kek.jp/quake/radmonitor/GeMonitor.html

● セシウム134+137の新しい測定結果(6月16日)

文部科学省及び米国エネルギー省航空機による航空機モニタリング
http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1305818.htm
文部科学省及び米国エネルギー省航空機による航空機モニタリングの測定結果(その1)[平成23年6月16日](PDF:584KB)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/06/16/1305819_0616_1.pdf
文部科学省及び米国エネルギー省航空機による航空機モニタリングの測定結果(その2)[平成23年6月16日](PDF:1405KB)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/05/06/1305820_20110506.pdf

● 東京新聞に掲載された筑波大測定の汚染マップ(福島~関東)

筑波大学アイソトープ総合センター
http://www.ri-center.tsukuba.ac.jp/
東京新聞等の報道のマップ
http://www.tac.tsukuba.ac.jp/~ams/Fukushima_radioactivity/contour_maps20110616.pdf
筑波大学放射線量率キャンパスマップ
http://www.ri-center.tsukuba.ac.jp/Univ_of_Tsukuba_maps_ver2.html

3/15はキセノン、3/21はセシウムとヨウ素 首都圏を襲った放射能雲 なぜ無防備だったのか メディアの自殺

2011年06月14日 | 東日本大震災・原発事故
この3月15日に福島への最大規模の汚染が生じたことはご存知の通りですが、政府・東電・マスコミの情報隠しにより福島だけでなく東北から関東の広い範囲で多数の人たちが被曝を余儀なくされました。
この経緯と事実の解明にこだわるのは、それが歴史に残る政府の犯罪であるだけでなく、個人的にも息子(3/15に避難)や姉夫婦(千葉県在住)を案じて背筋が凍るような思いをしたことがトラウマになっているからかもしれません。

もう一つは、今回テレビと新聞しか見ていなかった人と、ネットで情報を得ていた人で、知識や危機感のレベルに天と地ほどの差が生じたこと。
特に初期の段階では。。
原発大事故という現実を前に、あまりにも無防備でありすぎた。
チェルノブイリ後の世代に、私たちは伝えるべきことを伝えることができなかった。
もちろん多くの方たちが警告を発して活動を続けてこられたことを十分承知していますが、政府・メディアの安全神話・安全教育・広報戦略が着実な成果を上げていた。
その結果がこの現実に。。

最近になってメディアも政府・東電の批判や内部被曝の危険性なども少しは伝えるようにはなりましたが、それでも原発推進側の「原発がなければ電力不足が深刻に」「毎月千円値上げ」などのキャンペーンを大々的に取り上げ、イタリアの脱原発圧勝や全国の脱原発デモをできるだけ小さくしか扱わないという露骨なことを、この期に及んでまだ恥ずかし気もなく堂々とやっている。。
既存メディアの信用は完全に地に落ちたという点でも歴史に残ることになるでしょう。

なお、「放射能雲」という用語は、調べてみると「放射性雲(放射性プルーム)」というのが学術的には使われているようですが、放射性物質(放射能)が直接運ばれてくるという意味では「放射能雲」の方がわかりやすいし、以前からそう理解していましたので、ここでは「放射能雲」と表現しておきました。

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日本分析センター
「3月15日の空間放射線量率の上昇は、キセノン133(Xe-133)によるものであることがわかります。3月21日の降雨後は、地上に付着したセシウム 134及びヨウ素 131の寄与が大きいことがわかります。」
詳細は下記のリンク先をご覧下さい。

[原発ダイアリー]3月21日に何が起こったか? 柏市の汚染をめぐる推論
バイナフ自由通信+原発ダイアリー June 06(Mon), 2011
http://d.hatena.ne.jp/ootomi/20110606/1307287061

3/21 柏市を汚染した放射能プルームについて
http://kenken4433.blog51.fc2.com/

3/21 柏市を汚染した放射能プルームについて(ササユリの咲く頃に。2011年05月29日)
http://ameblo.jp/kenken4433/entry-10906917871.html
その後の考察(ササユリの咲く頃に。2011年06月06日)
http://ameblo.jp/kenken4433/entry-10915378791.html

福島原発21[キセノン133とセシウム134](ざちゅがく)
http://physico.tea-nifty.com/chu/2011/04/21133134-77ea.html

財団法人日本分析センター 福島第一原子力発電所 事故関連
http://www.jcac.or.jp/fukushima.html
空間放射線量率と希ガス濃度調査結果 平成23年6月10日
http://www.jcac.or.jp/lib/senryo_lib/nodo.pdf

茨城県東部 放射線モニターデータ解析
http://ag.riken.jp/u/mon/anim.html

必読『原発と放射線』中山幹夫 無料公開中 子供を守る戦い 日本はひとつではない

2011年06月14日 | 東日本大震災・原発事故
『原発と放射線』中山幹夫(神田外語大学教授)
http://www.kuis.ac.jp/~nakayama/essay/atm.html
PDFやePubでも公開されています。

目次より(一部抜粋)
真実を知り、自分の身は自分で守るしかない
・・・
情報戦争
知識で原発を守る
・・・
ミリシーベルトは被害者数そのもの
・・・
命を軽視した政府決定と怠惰な自治体
・・・
そんなに「安全」なら子供にでなく大人に
国民を守らない政府
住民を守らない自治体
子供を危険にさらす学者
原発利権と政府広報としてのマスコミ
・・・
みんなが動き出している
・・・

冒頭の「情報戦争」より引用

> 今は『日本はひとつ』ではありません。
> 日本で起きていることは情報戦争なのです。
> しかも国民の生命、子供たちの未来がかかっています。

> ただちに影響がないという政治家、ガンの死亡率が
> 0.5%増加してもたいした影響がないという学者もいます。
> でも未成年2000万人の0.5%は10万人、
> これで影響がないのでしょうか。
> 大震災と大津波の被害者をはるかに超える人数なのです。

> 政府・東電・学者の情報を無批判に垂れ流すマスメディアに
> 対しての良識ある市民の戦いは、子供たちを守るための戦いです。
> まるで戦時中のような状況です。
> 過去と決定的に違うことは、市民にはネットメディア
> という武器があることです。
> しかし情報だけでは守れません。
> その情報を自分で判断し子供たちを守る行動が必要です。

小出裕章先生講演会 6/25八戸「私たちの暮らしとエネルギー 今こそ知りたい!わかりやすい原子力のお話」

2011年06月02日 | 東日本大震災・原発事故
「私たちの暮らしとエネルギー 今こそ知りたい! 小出さんに聞く わかりやすい原子力のお話」
 日時 2011年6月25日(土) 開場 14:00 開始 15:00
 会場 八戸市総合福祉会館・多目的ホール
 お話 小出裕章さん(京都大学原子炉実験所・助教)
 会費 大人 1,000円 大学生 500円 高校生以下 無料  託児あり
 主催 PEACE LAND  http://peaceland.jp 後援 青森県保険医協会ほか
→チラシPDF

(院内報 2011年4月・5月号より)

子どもを放射線被曝、特に「内部被曝」から守るために 内部被曝を過小評価し続ける政府

2011年06月02日 | 東日本大震災・原発事故
 福島の子どもたちへの放射線被曝が大変懸念されています。この間、厚生労働省の出したパンフレットや文部科学省の20mSvという基準(他県では1mSvが限度なのに福島の子どもだけ20倍でも安全とされた→実質撤回)が問題となり、「安全だ」という宣伝がかえって不安を拡大させる状況になっています。

 もちろんこれは福島だけでの問題ではなく、青森県内でも福島とは比較にならない程度とは言え微量の汚染が確認されています。原子力施設が集中立地している青森県に住む私たちは、自らのこととして考えていく必要があります。

 私たちが特に問題視しているのは、政府側が過去も現在も「内部被曝」の影響を過小評価し続けていることです。もし学説が分かれるのであれば、私たちは常に子どもの安全を重視する側に立って考え行動していくべきでしょう。

「放射線被ばくから子どもを守るために」(監修:松井英介・岐阜環境医学研究所所長、発行:セイピースプロジェクト http://www.saypeace.org/ )というパンフレットがその点で参考になりますので、ダウンロードしてご覧下さい。「おわりに」の部分だけを最後に引用させていただきます。

 なお、放射線被曝の影響を喫煙や受動喫煙と比較して「大したことはない」という話をしている学者がいますが、これは喫煙(50%死亡)や受動喫煙(10-20%死亡)のリスクが、放射線被曝(100mSvで0.5%死亡)、急性被曝(1Svで固形癌が60%増加)と比較して、途方もなく大きいリスクであることを隠した「詭弁」と言えます。受動喫煙と同様に、放射線にもどこまでなら安全というレベル(しきい値)はないというのが国際的な定説です。

『3月11日以降、地震や原発事故のことが気になって、安心して日常生活が送れないという人が多いのではないでしょうか。ただ一方で、「過剰な心配は必要ない。逆に健康に良くない」とか「出荷されている食品は全く問題ない」とか「誤った情報が風評被害を生んでいる」という声も多く聞かれています。周りから変な目で見られて、「こんなに心配しているのは自分だけだろうか」、「自分は変なのだろうか」と思ってしまっている人もいるかもしれません。

 ですが、心配するのが当たり前です。放射能は「ここまでなら被ばくしても大丈夫」ということは言えません。人体への影響ははっきりとしたことが分かっていません。安全を第一に考えるのであれば、最大限注意して、最大限予防対策をとることは、変なことではなく当然のことです。(中略)

 今回の原発事故、計画停電などで、私たちは自分たちの生活や電気・エネルギーの問題について多くのことを考えるようになりました。原発がなければ、放射能のことをこんなに気にする必要はなかったでしょう。

 いま、日本の原発は見直しが始まっています。東海大地震が起きたら、壊滅的な放射能被害を及ぼす危険がある静岡県の浜岡原発は、ついに停止が決まりました。原発に頼らない社会のあり方を考える時期が来ています。』

(院内報 2011年4月・5月号より)

予防接種の新しい情報:日本脳炎・MR・子宮頸がん・ロタウイルス・不活化ポリオ →詳報は後日

2011年06月02日 | 東日本大震災・原発事故
1)日本脳炎 19歳まで接種もれの方へ接種が可能に(7月頃から:未定)
 これまで7歳半~8歳と13歳以上で1期2+1回、2期1回、合計4回の接種が終了していない子への接種ができなかったのですが、19歳まで全ての年齢で接種ができることになりました。各市町村での対応は未定です。

2)麻疹・風疹(MR)4期 今年度は高2にも接種(7月頃から:未定)

3)子宮頸がん予防HPVワクチン 新たに1種類認可
 現在供給不足のサーバリックスに加えてガーダシルが加わる予定です。

4)ロタウイルスワクチン 認可へ
 乳幼児で重症化しやすいロタウイルスによるウイルス性胃腸炎を予防するワクチン「ロタリックス」が承認されて近日中に接種できるようになります。

5)不活化ポリオ(IPV) 来年度中に導入予定
 三種混合+IPVの四種混合とIPV単独。様々な問題がありますが次号で。

(院内報 2011年4月・5月号より)

院内版感染症情報・6月の診療予定

2011年06月02日 | 東日本大震災・原発事故
● 院内版感染症情報 ~2011第21週(5/23~5/29)

 A型のインフルエンザは2月中にほぼ終息しましたが、4月末から5月にかけてB型のインフルエンザが小中学校などを中心に局地的に流行し、5月末の時点でも一部の学校で残っているようです。ウイルス性胃腸炎(ロタまたはノロウイルス)も春先に2回目のピークがみられましたが、5月に入って減少しています。一部の保育園などでおたふくかぜの流行がみられています。いま一番多いのは、咳が出る一般的なタイプの風邪です。今後は、手足口病やヘルパンギーナなどの夏かぜが増えてくる季節に入ります。

● 6月の診療日、急病診療所、各種教室、相談の予定

 6月は通常通りの診療で臨時休診はありません。急病診療所当番は6月18日(土) と28日(火) の予定です。次の赤ちゃん教室は7月16日(土) 、喘息教室は8月から全2回で開催する予定です。育児・子どもの心相談、禁煙外来(保険・予約制)は随時受け付けております。メール予約システムをご利用下さい。
♡ 当院は「敷地内禁煙」です ♡

(院内報 2011年4月・5月号より)

肺炎球菌・ヒブワクチン 4月1日から接種再開しています

2011年06月02日 | 予防接種
 小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンの接種が3月に一時見合わせとなりました。これは接種後1週間以内に死亡した子が全国で数名あったことから、因果関係などを検証するまでの間とられた措置です。検討会の結論としては、これらの事例は、紛れ込み事故や因果関係について証明されないケース、先天的な心臓病などの基礎疾患があるケースなどで、安全性について新たな問題が生じたとは考えられないとの判断で、4月から接種再開となっています。

 これらの死亡事例が2種類または3種類のワクチンの同時接種であったことから、同時接種の影響についても検討されましたが、世界的にも長年接種されている方式であり、特に同時接種の安全性に問題はないとの判断となりました。ただし、希望する方は同時接種ではなく単独で接種することも可能です。

 当院では3種類の同時接種は実施しておりませんが、2種類の同時接種(主に肺炎球菌とヒブワクチンの組み合わせ)は再開しております。スケジュール等については個別にご相談下さい。

(院内報 2011年4月・5月号より)

「新型」インフルエンザは「季節性」に

2011年06月02日 | 新型インフルエンザ
 これまでもお伝えした通り、4月から「新型」は「インフルエンザH1N1(2009) 」という名称の季節性インフルエンザになりました。と言ってもウイルスが変化したわけではなく、行政上の扱いが変わるだけです。なお、それに伴って、今年秋のインフルエンザワクチンに昨年と同じような自治体からの助成が出るのか、なくなってしまうのか、今のところ情報は何もありません。

(院内報 2011年4月・5月号より)