踊る小児科医のblog

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4/1より肺炎球菌・ヒブワクチン接種再開 Q&A

2011年03月31日 | 予防接種
#お知らせしていた肺炎球菌・ヒブの接種再開が正式に決まりました。ヒブは入荷の見込みが不透明ですので、接種スケジュールについては状況に応じて相談しながら決めていきます。予約は再開しております。以下、厚労省のQ&A(PDF)をテキスト化して掲載しておきます。

小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンの接種の再開について
http://www.mhlw.go.jp/stf/kinkyu/2r98520000013zrz.html
 小児用肺炎球菌ワクチン(販売名:プレベナー水性懸濁皮下注)及びヒブワクチン(販売名:アクトヒブ)を含む、ワクチン同時接種後の死亡例が3月2日以降報告され、接種を一時的に見合わせることとしていましたが、3月24日にとりまとめられた薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会及び子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会「小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの安全性の評価結果について」を踏まえ、4月1日から接種を再開することといたしました。

一般向けQ&A(PDF:KB)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000016yw1-img/2r98520000016yxi.pdf

小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチン接種の再開についてのQ&A
平成23年3月29日版

健康局結核感染症課
医薬食品局安全対策課

問1 なぜ、小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンの接種を一時的に見合わせたのですか。

平成23年3月2日から4日までの間に、報告医によれば因果関係は評価不能又は不明とされていますが、小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンを含むワクチン同時接種後の死亡例が4例報告されました。また、その後に、3件の死亡例が報告されました。(これらの7例には、過去に生じた例を含みます。)

情報を収集し専門家による因果関係の評価等を実施するまでの間、念のため接種を一時的に見合わせることとし、3月4日から3月31日の間、接種を一時的に見合わせました。

※その後、平成23年4月1日から、接種を再開することとしています(【問2、3】を参照)

問2 どのような根拠に基づいて、小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの接種が再開されたのでしょうか。

3月24日の専門家の会議においては、今回の死亡例や、国内外の様々な情報を集めて検討が行われ、【問3】に示す理由から、安全性上の懸念はないとの評価がなされました。この評価に基づいて、小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンの接種を再開することとなりました。

問3 小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの接種は安全なのでしょうか。

これらのワクチンは、海外で広く用いられているワクチンであり、我が国でも発売以来それぞれ100万人から150万人程度の子供に接種されたと推定されています。

国内においても、接種後の死亡例について報告がありましたが、3月24日の専門家の会議においては、今回の死亡例や、国内外の様々な情報を集めて検討が行われ、以下のような理由から、安全性上の懸念はないとの評価がなされました。

・ 小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンの接種と一連の死亡との間に、現時点では、直接的な明確な因果関係は認められないと考えられる
・ 小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンの接種後の、国内での死亡報告の頻度については、諸外国で報告されているものと大きな違いはみられず、国内でのワクチン接種の安全性に特段の問題があるとは考えにくい
・ 国内外の調査研究によれば、これらのワクチンを含む複数のワクチンを同時に接種した場合、発熱や注射した部位の腫れなどの軽い副反応が増加するという報告もみられるが、重篤な副反応の増加は報告されていない。

なお、一般に、予防接種にはある程度の割合で発熱や注射した部位の腫れなどの軽度な副反応が、極めてまれに重篤な副反応が発生することがあることから、接種に当たっては【問4】に示す点について注意をお願いします。

問4 小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの接種の際には、どのような点に気をつければよいですか。

一般に、ワクチンの接種は、発熱がなく、急性疾患にかかっていないときに行うべきものであり、医師による問診・診察や検温などを受けた上で行う必要があります。普段からお子さんをよく知っているかかりつけの医師がいれば、その医師から接種を受けたり、その医師に相談するとよいでしょう。

複数のワクチンの同時接種の安全性については【問5】、基礎疾患(持病)を有する方への注意については【問6】、接種を受けた後の注意については、【問8】をお読みください。

問5 小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンとの同時接種や、これらのワクチンと、DPT(ジフテリア、百日せき、破傷風)3種混合ワクチンなどの、他のワクチンとの同時接種は安全なのでしょうか。

国内外の調査研究によれば、小児用肺炎球菌ワクチンやヒブワクチンを含む複数のワクチンを同時に接種した場合、発熱や注射した部位の腫れなどの軽い副反応が増加するという報告もみられますが、差がないとする報告も見られます。同時接種による重篤な副反応の増加は報告されていません。欧米においても同時接種の安全性については問題ないとされ、同時接種は通常の方法として広く行われています。

このため、同時接種について、現在の知見からは、安全性についての問題はないと考えられます。
ワクチンの同時接種は、早く免疫をつけたり、接種を受けるための受診回数を少なくするために行われ、医師の判断と保護者の方の同意によって行うことができます。

なお、それぞれのワクチンを一つずつ単独で接種することもできます。別の日に接種するには、原則として、小児用肺炎球菌・ヒブ・DPT(3種混合)などの不活化ワクチンの接種後は6日以上、BCG・ポリオなどの生ワクチン接種後は27日以上の間隔をおくことになっています。

問6 子どもは基礎疾患(持病)を持っています。ワクチンの接種はやめた方がよいのですか。ワクチンの接種をすることができますか。

基礎疾患を持っているお子さんは、一般に、健康な乳幼児よりも感染症にかかると重症化するリスクが高く、髄膜炎や敗血症などの重い感染症を早期に防ぐことが重要である一方、ワクチンによる副反応についても、より注意が必要です。

例えば重い心疾患など、重い基礎疾患のある子どもへの予防接種は、日頃から基礎疾患の状態についてよく知っている主治医や、主治医と連携し予防接種の経験のある医師などが、子どもの体調をよく確認して、接種を受けるのに適した時期を判断し、慎重に接種を行います。

複数のワクチンの同時接種は、単独接種も考慮しつつ、医師が慎重に判断しますので、主治医とよくご相談ください。複数のワクチンの同時接種は、早く免疫をつけたり、受診回数を少なくする等を考慮して行われるものですが、同時接種で重篤な副反応が増えるわけではありません。万一重い副反応が生じた際などに、単独接種の方がどのワクチンの接種後に起こったのかが分かりやすくなることなども考慮されます。

問7 接種の見合わせの期間中に、2回目(3回目)の接種予定日が過ぎ、接種の間隔が空いてしまいましたが、接種できますか。

接種の一時的な見合わせのため、接種の予定の日が過ぎてしまったり、決められた接種間隔を守れなくなったりした場合も、ワクチン接種を受けた後の免疫への効果には問題がないとされています。

病気から身体を守る免疫をつけるためには、間隔が多少ずれたとしても、なるべく早く接種を受けましょう。

※ なお、ヒブワクチンは、異物混入により製品の一部が回収された影響で、地域によっては、一時的に供給量が不足している可能性があります。接種を希望する際には医療機関にご確認ください。
問8 ワクチンの接種を受けた後には、どのくらいの期間、どのようなことに気をつけたらよいですか。

ワクチンの接種を受けた後、軽い発熱や注射した部位の腫れなどが、起きることがあり、ごく稀ですが重篤な副反応が生じたり、あるいはたまたま別の病気になったりすることがあります。ヒブワクチンや肺炎球菌ワクチンなどの不活化ワクチンによる発熱・腫れなどの副反応は、たいていは接種当日から数日以内に起こり、自然に治ります。血小板減少性紫斑病など、極めてまれな副反応が、接種から3週頃までにあらわれることがあるとされています。

もし、高熱、ぐったりしている、けいれん・ひきつけ、意識がないなどの重い症状がみられる場合は、医師の診察を受けてください。

問9 接種を受けた後に、もし病気になった場合には、どうしたらよいですか。また、その病気がワクチンの副作用かもしれないと思ったときには、どうしたらいいですか。

ワクチンの接種を受けた後には、【問8】に示すような副反応が起こることがあります。

もし、高熱、ぐったりしている、けいれん・ひきつけ、意識がないなどの重い症状がみられる場合は、医師の診察を受けてください。

万が一、ヒブワクチン・小児用肺炎球菌ワクチンの接種によって重い副反応や障害が残ったような場合には、ワクチン緊急接種促進事業を実施している市町村は健康被害に関する保険に加入していますので、市町村にご相談ください。また、「医薬品副作用被害救済制度」の対象になることもあります。

災害時の子どもの心のケア

2011年03月30日 | 東日本大震災・原発事故
東北地方太平洋沖地震メンタルヘルス情報サイト(国立精神・神経医療研究センター)
http://www.ncnp.go.jp/mental_info/index.html

# 災害 子どもの心のケア(一般支援者向け)(2011.3.18更新 3.29名称変更)
http://www.ncnp.go.jp/pdf/mental_info_childs.pdf
# 災害 子どものこころのケアの手引き(急性期編:医療者、教育者向け)(2011.3.29更新)new
http://www.ncnp.go.jp/pdf/mental_info_childs_02.pdf
# 災害 子どものトラウマ支援5原則(2011.3.18更新)
http://www.ncnp.go.jp/pdf/mental_info_trauma.pdf
# 災害 子どもの保護者向けリーフレット(2011.3.18更新)
http://www.ncnp.go.jp/pdf/mental_info_childs_guardian.pdf
# 災害 障害児への対応の手引き(2011.3.18更新)
http://www.ncnp.go.jp/pdf/mental_info_handicapped_child.pdf
# 災害 発達障害をもつ保護者の方へ(2011.3.18更新)
http://www.ncnp.go.jp/pdf/mental_info_handicapped_child_guardian.pdf

デタラメハルキ 班目春樹原子力安全委員長「水素が発生する可能性がありますが、大丈夫です」

2011年03月30日 | 東日本大震災・原発事故
この班目春樹という人は広瀬隆氏によると「デタラメハルキ」と呼ばれていて、過去の原子力行政でも、現在の原発震災対応でも「A級戦犯」とも言える人物で、現在の国の危機を招いたことへの罪の意識のかけらも感じられません。「謝罪する気持ちはある」、、この期に及んで法的責任を逃れるための方便ではないのか。「割り切らなければ(原発の)設計ができないことは事実。割り切り方が正しくなかったことも、十分反省している」。。一番大切な安全を「割り切った」ことがこの惨状を。。悔やんでも悔やみきれません。。

こういう人が原子力の「安全」を守る責任者であり、現在もあり続けているという救い難い現実。。

ほとんどの国民はもう気づいていると思いますが、テレビで「専門家」の肩書きが「東大教授」だったら言うことをそのまま信用してはいけません。。

(追記)東電のカネに汚染した東大に騙されるな!
    http://www.insightnow.jp/article/6430

福島第1原発:汚染水対応 班目氏、「知識持ち合わせず」
 班目春樹・原子力安全委員長は28日夜の記者会見で、東京電力福島第1原発のトレンチでみつかった高放射線量の汚染水への対応について、「どのような形ですみやかに実施できるかについて、安全委ではそれだけの知識を持ち合わせていない。まずは事業者(東京電力)が解決策を示すとともに、原子力安全・保安院にしっかりと指導をしていただきたい」と述べた。首相への勧告権限も持つ専門家集団トップの発言だけに、その役割について議論を呼びそうだ。
 同委員会は原子力利用時の安全確保のために基本な考え方を示し、行政機関や事業者を指導する役割を担い、他の審議会より強い権限を持つ。だが、班目委員長は23日に会見するまで、国民に対して見解や助言の内容などを説明することがほとんどなく批判を浴びていた。
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110329k0000m040183000c.html

福島第1原発:「原子力安全規制見直しを」 班目委員長
 原子力安全委員会の班目春樹委員長は22日の参院予算委員会で、東日本大震災に伴う福島第1原発の事故について「(耐震設計が)想定を超えたものだった。世界的な見直しがなされなければならない」と指摘した上で「今後の原子力安全規制行政を抜本的に見直さなければならない」と述べ、従来の原子力安全規制を大幅に見直す考えを明らかにした。事故については「個人的には謝罪する気持ちはある」と述べた。
 社民党の福島瑞穂党首が、班目氏が07年2月の中部電力浜岡原発運転差し止め訴訟で、複数の非常用発電機が起動しない可能性を問われ「そのような事態は想定しない。想定したら原発はつくれない」と発言したことを追及したのに対し、班目氏は「割り切らなければ(原発の)設計ができないことは事実。割り切り方が正しくなかったことも、十分反省している」と述べた。
 班目氏が東日本大震災発生直後の12日未明、菅直人首相に「水素が発生する可能性がありますが、大丈夫です」と説明したことについては「(説明で)首相の判断が甘くなったことはないと理解している」と説明した。
 原子力安全委員会は国の安全規制について基本方針を決定し、関係省庁や東電など事業者を指導する強い権限を持つ独立機関。班目氏は原子力工学などが専門の元東大大学院教授で、10年4月から現職。
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110323k0000m040159000c.html

こどもは7.3% 津波の犠牲者 「津波てんでんこ」

2011年03月28日 | 東日本大震災・原発事故
今回の震災報道の中で伝えられていない重要な情報があり気になっていました。
子どもたちはどれくらい助かったのか(どれくらい犠牲になってしまったのか)。

逃げ遅れか…地震死者、60歳以上が65%(2011年3月25日03時09分 読売新聞)


>岩手、宮城、福島、茨城、千葉の5県で年齢のわかっている死者2853人のうち
 0-9歳 4.1%
 10代 3.2%

あわせて約7.3%
これが多いのか少ないのか(もちろん数として多いことは間違いありませんが、割合として)。
スマトラでは子どもの犠牲者の割合が多かったような記憶がありますが資料を探せませんでした。
いったん津波に巻き込まれてしまうと、子どもは助かりにくいというとだったかと思います。
今回の大惨事では、やはり避難弱者である高齢者に犠牲者が集中していたことが特徴のようです。

東日本大震災:津波が奪った夢 宮城・石巻の大川小、児童の8割が死亡・不明(毎日新聞 2011年3月19日)
「てんでんこ」三陸の知恵、子供たちを救う(2011年3月28日15時07分 読売新聞)

石巻の小学校のような記事を読むのも辛い悲劇もありましたが、1200名もの犠牲者を出した釜石市で、子どもたち一人一人が自分で判断して行動したことで、小中学生2900人中死亡者が5名に抑えられたことは防災教育の成果とみて間違いなく、地域の希望をつなぐニュースと言えるかもしれません。

「津波てんでんこ―近代日本の津波史」山下文男

この本はまだ読んでませんが、同じ著者の講演録や動画がいくつか公開されています。

[講演記録] 明治・昭和三陸津波の歴史的教訓 山下文男
「津波の恐怖」 講師 地震・津波災害史 山下文男氏

三陸大津波の教訓(youtube)

なんと、今回の津波でも「陸前高田の病院で九死に一生を得て救出された」とのこと。。

九死に一生得た津波災害史研究者 山下文男さんをお見舞い 岩手の元党県委員長ら(しんぶん赤旗)

>陸前高田市の病院に入院中、東日本大震災の大津波に遭いました。
>病院の4階にある病室で、首まで水につかりながら夢中でカーテンに
>しがみついて助かった山下さん。
>今回の大津波を「想像を超えていた」と振り返り、
>これまでの津波災害対策に加えて、新しい対策が必要になっていると話しました。

今回の震災のあとに図書館で借りてきたのは、「三陸海岸大津波」(吉村 昭)と「原子炉時限爆弾-大地震のおびえる日本列島」(広瀬 隆)の2冊。
ため息をつきながら読み終わったところ。(できれば別に紹介したいと思います)

今となっては遅いとしか言いようがないのですが、過去の教訓を十分に生かしきれず、繰り返された警鐘を無視して突き進んできたこの国のこと、そして膨大な犠牲者と取り返しのつかない原発事故・放射能汚染のことを考えると、悔やんでも悔やみきれません。

フランス・ドイツの放射性物質拡散シミュレーション

2011年03月25日 | 東日本大震災・原発事故
こういったシミュレーション(動画)を見ると気分が悪くなったり、息苦しくなったりするかもしれません。しかしこれを見れば、なぜ福島の内陸部や北関東で野菜、土壌、水に基準以上の放射線が検出されているか理解できると思います。でもおかしいでしょう? どうして日本政府がこのようなことを発表しようとしないのか。ナゼ日本人が海外のサイトから情報を得なければいけないのか。なお、これはあくまでシミュレーションであることを前提にして見る必要があるかと思いますが、IRSNに掲載されているPDFを読むと、実際の観測値とほぼ一致しているとのことです。詳しいことはよくわかりません。

IRSN フランス放射線防護原子力安全研究所
(新しい情報はトップページから探して下さい)

大気中に放出された放射性物質の拡散
http://www.irsn.fr/FR/popup/Pages/animation_dispersion_rejets_22mars.aspx

放射線物質放出期間中、無防備状態(屋外)にて1歳児が受ける全身放射線量
http://www.irsn.fr/FR/popup/Pages/animation_doses_corps_entiers_22mars.aspx

放射線物質放出期間中、無防備状態(屋外)にて1歳児の甲状腺が受ける放射線量
http://www.irsn.fr/FR/popup/Pages/animation_doses_corps_thyroide_22mars.aspx

日本から流れる放射能雲の移動 
http://www.irsn.fr/FR/popup/Pages/irsn-meteo-france_22mars.aspx

Earthquake and nuclear crisis in Japan(英語・日本語ページ)
http://www.irsn.fr/EN/news/Pages/201103_seism-in-japan.aspx
日本語PDFファイル掲載

ドイツ気象庁 翌日・翌々日の予想
http://www.dwd.de/

ドイツ誌掲載の放射性物質拡散シミュレーション 3/12-3/17
http://www.spiegel.de/wissenschaft/natur/bild-750835-191816.html

震災・被曝・こどもの健康に関する情報 (2)

2011年03月25日 | 東日本大震災・原発事故
日本小児科学会:東北地方太平洋沖地震について
http://www.jpeds.or.jp/tohoku-j.html

日本産科婦人科学会:東日本大震災に関わるお知らせ
http://www.jsog.or.jp/news/shinsai_index.html
水道水について心配しておられる妊娠・授乳中女性へのご案内
http://www.jsog.or.jp/news/pdf/announce_20110324.pdf PDF File

日本産婦人科医会:地震に関する情報
http://www.jaog.or.jp/index02.html

災害時の乳幼児栄養に関する指針:母乳育児団体連絡協議会
http://square.umin.ac.jp/bonyuu/info/saigai2.pdf PDF File

小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの安全性の評価結果について(厚生労働省)

2011年03月25日 | 予防接種
#昨晩お伝えした「4月から再開」は最終決定ではないようで厚労省のページには記載されていませんが、ほぼ決定事項であるとのことですから、このまま再開に向けて準備をしていきたいと思います。なお、ヒブワクチンは多くのロットが自主回収となったため、在庫が多くないようです。単独接種、同時接種の組み合わせ等もそれぞれの患者さんの接種スケジュールと入荷状況などによって個別に相談して決めていくことになります。

小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの安全性の評価結果について(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000167mx.html

(以下は、PDFファイルをテキスト化したものです)

小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの安全性の評価結果について
平成23年3月24日

医薬品等安全対策部会安全対策調査会
子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会

1 報告された7例の症例評価について

平成23年3月2日以降、小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンを含むワクチン同時接種後の乳幼児において7例の死亡例が報告されている。平成23年3月8日の合同会議以降報告された6・7例目の死亡例を含め、解剖所見、カルテ等から疾病の経過や疾病の重篤度について詳細な情報を入手し、改めてこれらについて評価を行った。

(1) 7例は0歳から2歳代の乳幼児で、基礎疾患を有するものが3例、基礎疾患が明確でないものが4例であった。

(2) 接種から死亡までの期間は、翌日死亡が3例、2日後死亡が1例、3日後死亡が2例、7日後が1例であった。

(3) 7例の死亡例の経過等の概要及び死因等についての専門家の評価は別紙のとおりである。

(4) 現在得られている各症例の経過や所見に基づいて評価したところ、報告された7例については、現段階の情報において、いずれもワクチン接種との直接的な明確な因果関係は認められないと考えられる。なお、例えば重い先天性の心疾患などの重篤な基礎疾患を有する患者は、その状態によっては、十分な注意が必要である。

2 諸外国の状況について

① 小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンのいずれにおいても、米国での使用成績に関する論文や企業が収集した副反応報告からみて、接種後に一定頻度の死亡例が報告されている。

② 海外での死亡例の報告頻度は、小児用肺炎球菌ワクチンでは概ね対10万接種で0.1~1程度、ヒブワクチンでは概ね対10万接種で0.02~1程度である。

③ 諸外国の死亡報告の死因では、感染症や乳幼児突然死症候群が原因の大半を占めており、いずれもワクチンとの因果関係は明確ではない。国内で今回見られている死亡報告の頻度(両ワクチンとも対10万接種当たり0.1~0.2程度)及びその内容からみて、諸外国で報告されている状況と大きな違いは見られず、国内でのワクチン接種の安全性に特段の問題があるとは考えにくい。
(参考)国内においては、平成23年以降、接種者数の増加傾向が見られている。

3 同時接種について

① 厚生労働省が実施した電子メールによる調査(866医療機関から回答)によると、平成23年2月の1か月間では、小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンの接種のうち、何らかのワクチンとの同時接種が約75%以上を占めている。また、製造販売業者の調査でも、同様の傾向が見られている。

② 製造販売業者の国内での市販後調査/臨床試験では、小児用肺炎球菌ワクチン・ヒブワクチンそれぞれとDPTワクチンの同時接種、小児用肺炎球菌ワクチン・ヒブワクチンの同時接種において、副反応発現率は単独接種に比べ高い傾向がある。一方、鹿児島大学の調査では、小児用肺炎球菌ワクチン・ヒブワクチンの同時接種と単独接種の副反応発現率に有意差はない。
いずれの調査でも、同時接種により重篤な副反応の発現は増加していない。

③ 現時点までの国内での基礎疾患を有する患者に対する接種実績等からみても特に安全性上の懸念は報告されていない。

④ 欧米においては、小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンの同時接種において、局所副反応や発熱を増加させるが、重篤な副反応は単独接種と比べて差はみられないとする報告があるなど、同時接種の安全性については問題はないとされ、推奨されている。

以上からみて、今回調査した国内外のデータからは、小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンの同時接種における副反応の発現率は、単独接種に比べて高い傾向があるとする報告もあるが、重篤な副反応の増加は認められておらず、特に安全性上の懸念は認められない。

4 ワクチンの検定結果と品質管理について

国立感染症研究所が実施したワクチンの検定においても、これらのワクチンの死亡報告のあった症例に投与されたロットについての試験結果は、全て変動域内にとどまり、逸脱は認められなかった。宝塚例と西宮例で小児用肺炎球菌ワクチンのロットが同一であったことについては、製造工程等の逸脱等について確認した結果、問題となる点は認められなかった。

また、ヒブワクチンの異物混入問題については、懸念される安全性の問題は局所刺激程度であり、回収対象ロットが接種された死亡例では異物混入はなかったと報告されており、死亡症例との関連性はないと考えられる。

5 今後の対応について

(1) これまでに収集した症例に関する情報、国内外の情報を踏まえると、現時点では、小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンの接種と死亡例との間に、直接的な明確な死亡との因果関係は認められないと考えられる。

(2) 両ワクチンの同時接種に関する情報等からは、安全性上の懸念はないと考えられる。そのうえで、小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンの使用に際して、慎重を期して、下記の事項に留意することが適当である。

① 小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンについては、同時接種により、短期間に効率的に予防効果を獲得できるメリットが期待されると同時に、それぞれ単独接種が可能であることを示した上で、同時接種を行う場合には、その必要性を医師が判断し、保護者の同意を得て実施する。

② また、重篤な基礎疾患、例えば重篤な心疾患のある乳幼児については、髄膜炎等の重症感染症予防のためにワクチン接種が望まれるものであり、状態を確認して慎重に接種する。その際、単独接種も考慮しつつ、同時接種が必要な場合には、医師の判断により実施する。

(3) 小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンの接種事業の副反応報告は、報告者からワクチン接種との「関連なし」「評価不能」の場合でも有害事象を報告することを明示しているなど従来の副反応報告制度よりも、ワクチンとの因果関係がない場合でも実質的に広く報告を求めるしくみとなっている。

(4) したがって、今後もワクチン接種後数日以内の死亡例が報告されることが想定されるが、ワクチン接種後の死亡例が報告された場合には、引き続き可能なかぎり詳細な情報を収集し、ワクチン接種との関連性について専門家による評価を速やかに行っていくことが適当である。

(5) その場合、諸外国でのワクチン接種後の死亡例の報告状況を勘案し、例えば6カ月の対10万接種あたり死亡報告数が、因果関係の有無に関わらず0.5を超えた場合に、専門家による調査会等の評価を行い、対応を速やかに検討することが適当である。

(6)また、死亡や重篤な有害事象とワクチンの関連性の検証のためには、関係者の協力を得て、今後、積極的疫学調査を行う仕組みを構築すべきである。

肺炎球菌・ヒブワクチン、4月にも接種再開

2011年03月24日 | 東日本大震災・原発事故
今月5日から「接種見合わせ」となっていた肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンの接種が再開されることになりました。報道では4月からとなっていますが、実際に八戸市で何日から接種再開になるかなどの詳細はおわかり次第お知らせします。お待ちいただいていた患者さんには順次連絡し、予約の受付も再開します。なお、「同時接種」に危険性があるかのごとく報道されていましたが、基本的に同時接種と関係は認められていません。しかし、心配な方はそれぞれ単独の接種もできます。
(全部単独接種にすると三種混合、ヒブ、肺炎球菌、BCGを生後2~5ヶ月の間に10回受診して接種していただく必要があります。)

肺炎球菌・ヒブワクチン、4月にも接種再開
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110324-OYT1T00949.htm

厚生労働省の検討会で、ワクチンと死亡例との因果関係は認められないとの結論に達しましたが、その様子がすでにこちらのブログで報告されています。

Hib/PCV7ワクチンの会議2回目 その1 安全性 2011-03-24(感染症診療の原則)
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/9501b12bf1d39a89490d87d2585a7f37
Hib/PCV7ワクチンの会議2回目 その2 同時接種 2011-03-24(感染症診療の原則)
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/1ddc2b2ccd8462f8506761b5e80b80d8

ヒブワクチン自主回収(3/11)接種者には連絡済み

2011年03月24日 | 予防接種
3月11日にこの知らせが入り、ロット番号と接種者の番号を確認していたときに地震が起きてしまいました。

医薬品自主回収のお知らせ(アクトヒブ)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014f5h.html

ワクチンを溶かす溶液に異物混入が2件あったため、「あらゆるリスクを排除するため」同一工程で製造されたワクチンを自主回収することにしたとのことです。

全部で13のロット番号が回収の対象となりましたが、そのうち2種類が当院で接種されており、診療を再開した14日より全員に連絡を終えており、健康に問題は生じておりません。

なお、その前に肺炎球菌、ヒブ、三種混合のいずれかを同時接種した子の中から接種後1週間以内に死亡例がみられたとのことで肺炎球菌とヒブの接種が停止しておりますが、本日行われた厚生労働省の委員会で、4月からの接種再開が決定しました。詳しくは別にお知らせします。その中でも、この自主回収されたヒブワクチンと死亡との因果関係は否定されたとのことです。
(1例が該当ロットに相当したのですが接種1週間後に死亡したケースで紛れ込み事故と考えられます)

震災・被曝・こどもの健康に関する情報

2011年03月24日 | 東日本大震災・原発事故
日々情勢が変化し、多くの情報が行き来しております。取捨選択して必要な情報を伝えようと思ったのですが把握できてません。主に子どもの健康への影響を中心に、いくつかの有用なサイトや情報を紹介していきたいと思います。

震災被害の支援情報 こども健康倶楽部
http://kodomo-kenkou.com/shinsai/
…小児科、こどもの健康に関する情報を集めています。原田先生。

東北地方太平洋沖地震について 子どもの心のケアに関するリンク(日本医師会)
http://www.med.or.jp/doctor/gakko/

リスクコミュニケーションの前提議論:津田敏秀・岡山大教授 2011年3月21日
http://smc-japan.sakura.ne.jp/?p=1382
放射線による内部被ばくについて:津田敏秀・岡山大教授 2011年3月21日
http://smc-japan.sakura.ne.jp/?p=1310
…津田先生はタバコ問題でも疫学的な指摘・指導をされている先生です

不都合な真実を語る人は会議やTVに招かれない 感染症診療の原則 2011-03-18
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/76ecad2a3df85539b1276c30808b9c95
…2009年の新型インフルエンザ騒ぎのときにも的確なコメントを発信し続けてくれたサイトです

東北関東大震災による福島原発事故関連情報 環境エネルギー政策研究所(ISEP)
http://www.isep.or.jp/fukunp110311.html

「最悪シナリオ」はどこまで最悪か
~楽観はできないがチェルノブイリ級の破滅的事象はない見込み~ (2011.03.20)
環境エネルギー政策研究所 所長 飯田哲也
http://www.isep.or.jp/images/press/script110320.pdf PDF File

信じちゃダメ 専門家の「安全です」 風向きに注意

2011年03月17日 | 東日本大震災・原発事故
あの人たちは、原発はこんな重大事故は絶対に起こさない、多重防御で安全と言い続けてきた人たちです。
そんな人たちに「人体に影響はない」「安全です」と言われて、そのまま信じてご自分や家族の命を預けても良いのでしょうか。
(それを無批判に垂れ流しするマスコミも同罪)
現状でも風向きが変われば、人体に影響が出ないはずがありません。
特に小さな子どもほど、影響は強くなります。内部被曝のことは全く伝えられていません。(その影響は長期的に多数の集団を観察しないとわかりませんが、わかってからでは遅い)
移動可能ならば、子どもだけでも避難させるようにして下さい。

フランス政府は13日の時点で関東からの退避を呼びかけています。

「関東から離れて」と勧告=在留フランス人に大使館
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201103/2011031300413
仏政府、東京在住の仏国民に国外退避か日本南部への移動勧告
2011年 03月 16日 14:54 JST
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-20066220110316

自治体でも政府の指示を待たずに自主的に判断するところが出てきています。

原発30キロ圏内、福島・川内村が「全村避難」
http://www.asahi.com/national/update/0316/TKY201103160497.html

風向きにもよりますが、少しでも遠くに離れておけば、大きな被害を免れる可能性が高くなります。
風下にいる人は、直角方向にできるだけ離れることです。

福島原発 : 資料:もしも大事故が起こったら 原子力資料情報室
http://www.cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1019

「破局は避けられるか」広瀬隆氏

2011年03月17日 | 東日本大震災・原発事故
ダイヤモンドオンラインに広瀬隆氏のレポートが掲載されています。

破局は避けられるか 福島原発事故の真相
ジャーナリスト 広瀬隆
http://diamond.jp/articles/-/11514

読むと更に暗い気持ちになるのですが、お伝えしないわけにはいけません。
政府や東電、マスコミが伝えていることとの違いを、ご自身で判断して下さい。

広瀬氏が配布している原稿をPDF化してここに置いておきました。

広瀬論文

食料、ガソリンを被災地に 犠牲者をこれ以上増やさないで

2011年03月16日 | 東日本大震災・原発事故
石油備蓄「3日分放出」…目が点に。たった3日分だけ?あと67日分もあるのに。
中東不安もわかるけど、いまが国の非常事態でなくて何なのか?
まず政府が十分な供給量を確保していることを宣言して不安を取り除くこと。
被災地以外の流通をきちんと制限して、被災地に集中させること。
被災地にガソリンが不足して運べないなどという事態は人災以外の何ものでもない。
そのために助かる命が日々刻々と失われ、これから更に拡大していってしまう。。
観光バスを大量に借り上げて、病院や避難所からの移動手段の確保を。
特に原発周辺地域に。

なぜ原発事故は平気で新型インフルで大騒ぎ

2011年03月16日 | 東日本大震災・原発事故
都会の人は不可解ですね。テレビに映る駅の映像でも混乱も混雑もなく、輪番停電の方が重要な問題のようで。
大本営発表をそのまま鵜呑みにすれば、気持ちも落ち着き静穏な暮らしが保たれるようです。

放射線、風に乗り首都圏も 体への影響はほとんどなし
文科省、線量1日2回公表へ
2011/3/16 0:36


ちなみに、アメダスによると15日は朝から晩までずっと北東の風が福島から茨城、東京方面に吹いていたようです。(福島原発付近のアメダスは地震・津波で壊れてデータがないようですが)

(訂正)後日発表になった情報によると、午後から北西に流れて飯舘村方面に向かったために大量の放射能汚染が起こったようです。