#タバコの有害成分は200種類を超えるとされていますが、その中には微量とは言え、ヒ素、ナフタレン、カドミウム、ホルムアルデヒド、青酸ガス(シアン化水素)、ポロニウム(ロシアのスパイ殺害に使われた放射性元素)、DDT(戦後使われた殺虫剤)、ダイオキシンなどが含まれています。
もちろん、これらが食品や薬品に含まれていれば製造販売は許可されませんが、タバコという形態をとれば、人体に摂取されることが目的の商品だとわかっていても、何の規制もなく販売され、人々は吸い続けているのです。
(規制する法律がない)
しかも、その多くは添加物質として化学的に配合したものであるにも関わらず、タバコ会社はその組成を一切明らかにしようとしません。
(同じく法律がない)
#タバコによる化学物質過敏症はあまり知られていません。
いわゆるシックハウス症候群とされている方の中にも、ホルムアルデヒドなどタバコにも含まれている物質は多数あり、建物だけでなく家庭や職場における受動喫煙が原因になっているのに、見過ごされている場合もあるようです。
(シックハウス症候群と受動喫煙が関係あるとは認識されていない)
#タバコの煙というのは「好き・嫌い」とか「迷惑・迷惑じゃない」の問題ではなく、全ての人の生き死にに関わる健康問題・環境問題です。
(よって「嫌煙権」という言葉は現在使われなくなっています)
●タバコの煙
・粒子相:見える 3.3%
・ガス相:見えない 96.7%
タバコ1本の煙はドラム缶500本分の空気を汚染し、
基準以下に希釈するために50mプール2杯分の空気が必要
#タバコの煙というと、目に見える粒子相だけと思いがちですが、実はタバコの煙の90%以上は目に見えない「ガス相」で、ここに気化したニコチンや発がん物質の多く、ダイオキシンなどが含まれます。
このグラフは、家族に喫煙者がいない子どもと、家族に喫煙者がいる子ども、その中で「どこで喫煙しているか」によって比較してもので、尿中のコチニン(ニコチンの代謝産物)を指標にしています。
換気扇の下で吸っても受動喫煙防止対策として意味がないことは、「カレーの話」のたとえで理解してもらえるようです。
いくら換気扇を回しながら料理していても、外から家に帰ってきたときに、玄関をあければ「今日の夕食はカレーだ」とわかりますね。
タバコも同じで、換気扇から煙は排気されても、周囲に拡散したガスはあっという間に家中に拡がってしまいます。
そして、「外で吸っている」というベランダ族であっても、子どもは受動喫煙の害を免れません。
家族に喫煙者がいない子どもの2倍も、ニコチン(だけでなく全てのタバコの有害成分)を摂取しているのです。
当然ですね。
人間の肺というのは、1回の呼吸で全部入れ替えることは不可能ですから、いま外で吸ってきた人の吐き出す息は、タバコの煙が高濃度で含まれています。
なお、基準となる「家族に喫煙者がいない子ども」の尿中コチニン濃度がゼロではないのは、日本の社会では家庭の外でも子どもたちが常時タバコの煙にさらされていることを示しています。
「禁煙は愛」
「家族(特にお母さん・妊婦)の喫煙は、子どもへの虐待」※
分煙は誰の命も助けません(喫煙者自身も家族も)。
※受動喫煙や妊婦の喫煙により、流産(胎児の死)、乳幼児突然死(赤ちゃんの死)、低出生体重、身長や学校の成績が伸びない、行動異常や将来の犯罪、不妊、将来のメタボリック症候群など、一生にわたる深刻な影響を及ぼすことがわかってきています。