踊る小児科医のblog

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インフルエンザが八戸でも流行中!(注意報から警報に)

2005年02月28日 | こども・小児科
2月8日に「インフルエンザが八戸でも流行期に」という記事を書きましたが、その後着実に流行が拡大し、おそらく今週(3月第1週)がピークで3月中旬には終息へ向かうものと思われます。インフルエンザの検査は、流行期で典型的な症状の場合は必要ないのでほとんど行っておりませんが、これまでの検出状況では流行当初はB型で始まり、その後A型がメインとなってきているようです。25日のTVニュースでは「お腹の症状を伴うB型ばかり」と報道されていましたが、ウイルスの検出状況は地域によって異なります。

インフルエンザの予防、治療と看護については前にも書きましたが、予防接種はこの時期からでは期待薄です。うがいや手洗いでインフルエンザの「感染と発症」をどの程度防御できるかは疑問もありますが、一般的な衛生という意味では勧められます。それよりも重要なのは、1)不必要に人混みに出ない、2)具合が悪い場合は早く休んで早く寝る、決して無理して行かせない(本人が大丈夫だと言っても)、3)少し良くなってきたからといって、すぐに行かせないで長く休ませるの3点で、いずれも個人と集団における感染症防御対策の大原則です。

家庭での看護は、「安静・保温・栄養」という昔からある三原則をまずしっかり守りましょう。「保温」というのは「冷え」が体力や抵抗力を低下させるのを防ぐための適度な温度環境を布団や室温で調節するという意味であり、熱がある時に過度に暖めたり布団にこもらせたりすることではありません。本人が寒がる時は熱があっても布団で暖めて、暑い時には薄着にしたり布団をとってあげるなどして調節してください。

現在、タミフルという飲み薬の抗インフルエンザ薬が子どもにも使えるようになったので、熱が下がるまでの日数が短くなり、気管支炎や肺炎などの合併症も少なくなっていますが、脳炎・脳症を防げるかどうかはわかっていません。また、乳児期には使えないわけではありませんが慎重に使うことが求められています。漢方薬を単独または併用して使う場合もあります。タミフルを3日間飲んで症状が楽になっても、まだウイルスは残っていて咳は解熱後にむしろ多くなり1週間程度続くことが多く、4-5日目に再び熱が出る(二峰性の発熱)ことも少なくないので、熱が下がってから最低でも2日以上は休ませ、その後は咳の具合をみながら判断してください(目安としては5日~1週間)。解熱鎮痛剤の使用は最低限にするようにして、気管支炎などの合併症を起こしている時には抗生物質も使われます。

インフルエンザは急性期が1週間、その後の症状が1週間、合わせて2週間かかる病気と考えて、決して無理をせずに対処するようにしましょう。

平成16年度乳幼児保健講習会と東京の春

2005年02月27日 | こども・小児科
標記の講習会を受講してきました。ここ数年続けて出席させてもらってます。今回も日帰りでしたが、朝は前日の大雪の影響で道がツルツル滑って危なかった~。しかし、新幹線で一眠りして起きたら、東京はすっかり春でした。会場の向かいに六義園という柳沢吉保が造った庭園があり昼休みに行ってみたのですが、思ったよりも広くとても15分くらいではまわれそうにないので入口で引き返してきました(残念)。その向かいにアンパンマンのフレーベル館も発見。講演の内容については後日報告したいと思いますが、とりあえずプログラムだけでも掲載しておきます。

平成16年度乳幼児保健講習会

趣旨:少子化が進展する現状を踏まえ、地域医療の一環として行う乳幼児保健活動を円滑に実践するために必要な知識を修得する。
主催:日本医師会
開催日:平成17年2月27日(日)
会場:日本医師会館(東京都)

プログラム:

講演
1) 子どもの問題を子どもの権利条約から考える
   喜多明人(早稲田大学文学部教授)
2) 21世紀の小児医療のグランドデザイン
   松平隆光(日本小児科医会常任理事)
3) 発想の転換「育児保険の導入」
   山崎泰彦(神奈川県立保険福祉大学教授)

シンポジウム
テーマ「予防接種の問題点と対応」
1) 先天性風疹症候群への緊急提言
   寺田喜平(川崎医科大学小児科第一講座助教授)
 指定発言
   家坂利清(群馬県医師会理事)
2) 予防接種の相互乗り入れ
(1) 大分県医師会
   東保裕の介(大分県小児科医会長)
(2) 三重県医師会
   加藤正彦(三重県医師会副会長)
(3) 新潟県医師会
   庄司義興(新潟県小児科医会副会長)
3) これからの予防接種
   小林秀幸(厚生労働省健康局結核感染症課)

<参考>
風疹および先天性風疹症候群(CRS)(国立感染症研究所感染症情報センター)
http://idsc.nih.go.jp/disease/rubella/

雪の降る街を

2005年02月26日 | NEWS / TOPICS
一昨日に雪のことを書いたばかりですが、25日夜から降り続いた大雪で、夜寝る前に1時間、朝2時間弱+30分、午後まで仕事をしてから夕方1時間、合計4時間半にわたって雪かきと雪の山を崩して整形し積み直す作業を続けていささか疲れました(それでも少し体力がついたのか一応は元気です)。こちらの新聞記事(県内再び冬型の気圧配置に)によると八戸では一晩で15センチの積雪があり、積雪量はこの冬最高の31センチに達したとか。

しかし、これくらいで音を上げていたら津軽の人に笑われそうですね(うちは基本的に人力でやっていて、どうしようもない時だけ業者に頼んでいるので、今回も全部人力でなんとななりました)。「豪雪の死者、全国で61人に 19年ぶりの最悪ペース」という記事によると、県別の死者数で、青森県は最多の新潟県22人に次ぐ10人、重軽傷者は最多の136人に達しているとのことです。一方で、県内豪雪 今冬の建物倒壊21件にというニュースもあり、行政からも「安全に気を付けながら雪下ろしをしてほしい」といういささか苦しいメッセージが出されています。除雪費も尽きたようです。新潟の死者も地震に匹敵する人数に達しようとしています。週があけたら3月です。そろそろおしまいにしましょうよ。

※タイトルは、私の母の実家が新潟市の古町にあったので、小さいころは「雪の古町を」と歌っているのだと思っていた、という話なのですが本文と脈絡がなくなったのでオマケとしてここに書いておきます。もっとも子どもの頃は冬に新潟に行ったことはなく、想像の世界なのですが。

「子は親の鏡」子どもたちはこうして生き方を学びます(皇太子紹介の詩)

2005年02月25日 | こども・小児科
皇太子の生まれた昭和35年(1960年)2月には私の姉も生まれ、私は昭和37年、皇室では秋篠宮は昭和40年、紀宮は昭和44年ということですから、ほぼ同世代という親近感(同時代人としての共感)は結構あります。お誕生日が2月なのは将来の祝日としては嬉しくないのですが、、まあこれは仕方ないですね。

45歳の誕生日である23日の記者会見(皇太子殿下のお誕生日に際しての記者会見の内容)で、「子ども」という詩を紹介していますが、これは下記のような変遷を経てすでにベストセラーとなっており、読んだことのある方も多いと思います。この訳について、ちょっとまとめてみたのが一点。

もう一つは、この詩が掲載されていたという『あなた自身の社会 スウェーデンの中学教科書』のこと。愛子ちゃんの将来の教育のために入手したとしたら気が早すぎるように思えますが、詩を引用する目的なら原著で最新版の『子どもが育つ魔法の言葉』から紹介すればいいものを、わざわざこの本から紹介したのは何か意図するものがあったのではないかと深読みしています(その意図については推測に過ぎませんのでここには書きませんが)。『アメリカインディアンの教え』と『子どもが育つ魔法の言葉』は持っていたのですが、詩以外の内容について是非読んでみたいと思ったので、Amazonで即日注文してみました。

あなた自身の社会―スウェーデンの中学教科書

新評論

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Dorothy Law Nolte による "Children Learn What They Live" が辿った経緯は、『子どもが育つ魔法の言葉』の前書きに書かれていますが、日本では当初『アメリカインディアンの教え』として紹介され、その後著者自身によって手を加えられた最新版が『子どもが育つ魔法の言葉』として翻訳され共にベストセラーになっています。今回紹介された『あなた自身の社会 スウェーデンの中学教科書』も含めて3つの翻訳が存在することになりますが、こちらのサイト(下記のc)に書かれているように、表現が若干違うだけでなく意味合いも異なったものになっているので、ここで原典と4つの翻訳を並べて比較してみることにしました。今回の「子ども」は『アメリカインディアンの教え』と同じ古いバージョンから訳されていることがわかります。やはり c) が一番しっくりくる感じですね。

"Children Learn What They Live" by Dorothy Law Nolte
a) 「子供たちはこうして生きかたを学びます」(『アメリカインディアンの教え』加藤諦三著、吉永 宏訳)
b) 「子は親の鏡」(『子どもが育つ魔法の言葉』石井千春訳)
c) 「子は親の鏡」子どもたちは、こうして生き方を学びます
http://www.geocities.co.jp/SweetHome/1925/bgc/koredake.html
d) 「子ども」(『あなた自身の社会 スウェーデンの中学教科書』川上邦夫訳)

If children live with criticism, they learn to condemn.
a) 批判ばかり受けて育った子は、非難ばかりします
a) If a child lives with criticism, He learnes to condemn.
b) けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる
c) 批判ばかり受けて育った子は、人をけなすようになります
d) 批判ばかりされた子どもは、非難することをおぼえる

If children live with hostility, they learn to fight.
a) 敵意にみちた中で育った子は、だれとでも戦います
a) If a child lives with hostility, He learnes to fight.
b) とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる
c) いがみあう家庭で育った子は、人と争うようになります
d) 殴られて大きくなった子どもは、力にたよることをおぼえる

If children live with fear, they learn to be apprehensive.
b) 不安な気持ちで育てると、子どもも不安になる
c) 恐れのある家庭で育った子は、びくびくするようになります

If children live with pity, they learn to feel sorry for themselves.
b) 「かわいそうな子だ」と言って育てると、子どもは、みじめな気持ちになる
c) あわれみを伴って育てられた子は、「自分はみじめな人間なんだ」と思うようになります

If children live with ridicule, they learn to feel shy.
a) ひやかしを受けて育った子は、はにかみ屋になります
a) If a child lives with ridicule, He learnes to be shy.
b) 子どもを馬鹿にすると、引っ込みじあんな子になる
c) 嘲笑を受けて育った子は、はにかみ屋になります
d) 笑いものにされた子どもは、ものを言わずにいることをおぼえる

If children live with jealousy, they learn to feel envy.
b) 親が他人を羨んでばかりいると、子どもも人を羨むようになる
c) 親が他人に対して嫉妬ばかりしていると、子どもも人を羨むようになります

If children live with shame, they learn to feel guilty.
a) ねたみを受けて育った子は、いつも悪いことをしているような気持ちになります
a) If a child lives with shame, He learnes to feel guilty.
b) 叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう
c) 辱めを受けて育った子は、「自分は悪い子なんだ」と思うようになります
d) 皮肉にさらされた子どもは、鈍い良心のもちぬしとなる

If children live with encouragement, they learn confidence.
a) はげましを受けて育った子は、自信を持ちます
a) If a child lives with encouragement, He learnes confidence.
b) 励ましてあげれば、子どもは、自信を持つようになる
c) 励まされて育った子は、自信を持つようになります
d) しかし、激励をうけた子どもは、自信をおぼえる

If children live with tolerance, they learn patience.
a) 心が寛大な人の中で育った子は、がまん強くなります
a) If a child lives with tolerance, He learnes to be patient.
b) 広い心で接すれば、キレる子にはならない
c) 寛大な家庭で育った子は、我慢することを学びます
d) 寛容にであった子どもは、忍耐をおぼえる

If children live with praise, they learn appreciation.
a) ほめられる中で育った子は、いつも感謝することを知ります
a) If a child lives with praise, He learnes to appreciate.
b) 誉めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ
c) ほめられて育った子は、感謝することを学びます
d) 賞賛をうけた子どもは、評価することをおぼえる

If children live with acceptance, they learn to love.
a) 仲間の愛の中で育った子は、世界に愛をみつけます
a) If a child lives with acceptance and friendship, He learnes to find love in the world.
b) 愛してあげれば、子どもは、人を愛することを学ぶ
c) 心から受け入れられて育った子は、愛することを学びます
d) 可愛がられ抱きしめられた子どもは、世界中の愛情を感じとることをおぼえる

If children live with approval, they learn to like themselves.
a) 人に認めてもらえる中で育った子は、自分を大事にします
a) If a child lives with approval, He learnes to like himself.
b) 認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる
c) 認められて育った子は、自分が好きになります

If children live with recognition, they learn it is good to have a goal.
b) 見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる
c) 子どものなしとげたことを認めてあげれば、目的を持つことの素晴らしさを学びます

If chilren live with sharing, they learn generosity.
b) 分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ
c) 分かち合う家庭で育った子は、思いやりを学びます

If children live with honesty, they learn truthfulness.
b) 親が正直であれば、子どもは、正直であることの大切さを知る
c) 正直な家庭で育った子は、誠実であることの大切さを学びます

If children live with fairness, they learn justice.
a) 公明正大な中で育った子は、正義心を持ちます
a) If a child lives with fairness, He learnes justice.
b) 子どもに公平であれば、子どもは、正義感のある子に育つ
c) 公明正大な家庭で育った子は、正義を学びます
d) フェアプレーを経験した子どもは、公正をおぼえる

If children live with kindness and consideration, they learn respect.
b) やさしく、思いやりをもって育てれば、子どもは、やさしい子に育つ
c) やさしさと思いやりのある家庭で育った子は、他人を尊敬することを学びます
d) 友情を知る子どもは、親切をおぼえる

If children live with security, they learn to have faith in themselves and in those about them.
a) 思いやりのある中で育った子は、信仰心を持ちます
a) If a child lives with security, He learnes to have faith.
b) 守ってあげれば、子どもは、強い子に育つ
c) 安心できる家庭で育った子は、自らを信じ、人をも信じられるようになります
d) 安心を経験した子どもは、信頼をおぼえる

If children live with friendliness, they learn the world is a nice place in which to live.
b) 和気あいあいとした家庭で育てば、 子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる
c) 和気あいあいとした家庭で育った子は、この世の中はいいところだと思えるようになります

Copyright(c) 1972, 1998 by Dorothy Law Nolte

なお、文中の敬称は最低限の形にさせていただいております。

雪まくり

2005年02月24日 | NEWS / TOPICS
ちょっと書きかけのものがあるのですが明日にまわして、、昨日の雪で「雪まくり」という現象がみられたようです。実は、同じようなもののごく小さいものは、確かにうちの駐車場にもありました。写真に撮っておけばよかったのですが、それよりも雪かきが先決ですから。。

水田一面に「雪まくり」/五戸

来週3月5日が啓蟄、その辺りで歩道の凍った雪もとけてくるでしょう。しかし、彼岸(彼岸じゃらく)まではまだ揺り戻しがあるのでしょうね。春が待ち遠しいこの頃です。うみねこの準備もできてないし。。。

下の大きな写真は新聞社のサイトへのリンクですので、永く保存されないかもしれません。


タバコをやめられず、横綱になれなかった(先代・貴ノ花)

2005年02月23日 | 禁煙・防煙
元大関・貴ノ花の二子山親方(55)が「口腔底がん」であることを元横綱・貴乃花親方が文書で公表したそうです。

1月30日に行われた元大関・貴ノ浪の断髪式に出席したときの写真が【大相撲】貴ノ浪、涙の断髪式…「音羽山」襲名披露(SANSPO.COM)に掲載されていますが、今回公表された文書にもあるように病状は思わしくないようです。

スポーツ選手と喫煙のページに、
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千代の富士は、先代・貴乃花(現・二子山親方)に、「オレはたばこをやめられず、横綱になれなかった。お前はたばこをやめ、けいこに励み横綱になれ」と言われたそうです(『ウルフ物語』)。
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というエピソードが紹介されています。二日続けてスポーツ選手と喫煙の話になりましたが、コメントを差し挟むまでもありません。

禁煙治療でダルビッシュを救え!

2005年02月22日 | 禁煙・防煙
日本ハムに入団したばかりのダルビッシュが、喫煙しているところを写真週刊誌に掲載され、合宿から帰され謹慎処分で高校も停学になったということで話題になっていますが、以前にも甲子園出場前に問題になったことがあったようです。

ダルビッシュ投手 喫煙問題で停学へ 宮城・東北高
日本ハム ダルビッシュ投手謹慎 キャンプ中に喫煙

この問題については「日本ハム:ダルビッシュ有投手が喫煙、謹慎処分に」(ドクターはらしょうの部屋)に書かれている通りで、1)一流のスポーツ選手の喫煙という(本来ならあり得ないはずの)問題、2)未成年の喫煙問題をニコチン依存症として扱うのではなく「未成年だから悪い」と「反省」させたり「謹慎」させたりして済まそうとする球団や学校の前時代的な考えと、それと全く同じ(あるいはそれ以下であら探ししかしない)低レベルのマスコミ、といったいくつかの問題が重なっているもので、ダルビッシュ一人をさらし者にしても何の意味もありません。一説によると、日本のプロ野球選手の喫煙率は40%に達しているということであり、18歳だからダメで20歳ならOKなどという馬鹿げたことでは決してありません。

災い転じて福となすで、この際日本ハム二軍宿舎のある千葉近辺の禁煙専門医や団体が、押し掛けで禁煙治療を行ったり他の選手や球団スタッフを含めたスポーツと喫煙についてのレクチャーを行うなどして、球団や学校だけでなくマスコミを通じて社会にアピールして未成年の喫煙問題についての理解を深めてもらう機会にしてはどうかと思いますが、注目のプロ選手とはいえプライベートなことでもあるので、やり方には注意が必要かもしれません。

未成年の喫煙問題については、静岡こども病院の卒煙外来についての下記記事を参考にしてください。
未成年者の禁煙外来に問い合わせ相次ぐ 静岡県立こども病院(毎日)
こどものための「卒煙外来」から見えてくるもの(日経)

八戸市民病院に女性外来

2005年02月21日 | こども・小児科
「八戸市民病院に4月から女性外来」とうことが報道されています。月2回でそれぞれ2名ずつ、しかも次回からは振り分けて紹介するだけで継続しないという外来でどの程度の意味合いがあるのかわかりませんが、一方で県内の産婦人科医療がこれまでの体制で維持することができなくなり(1月13日:青森県南の公的病院産婦人科、再編へ)、全国的にも産科医が不足して病院への派遣ができなくなっている状況で(産婦人科医:117施設でゼロ 大学に派遣依頼の病院)、本来求められている産婦人科医療の充実ではなく、思春期~妊娠・分娩~更年期・老年期までの女性のからだと心の専門家である産婦人科医師(特に男性産婦人科医師)をないがしろにした風潮で「女性のことは女医でなければ」などというのはいかがなものか?という意見もあります。女性外来の趣旨はわかりますが、一種の流行としてお飾りのようにとらえていないか、市議会で議員から質問があり市から答弁があって設置した経緯も踏まえて、少し勉強しつつウォッチングしてみたいと思います。

女性外来については、これまでも見聞きしたりしていましたが、参考に下記サイトをあげておきます。

女性医療ネットワーク
女性総合外来 ウィミンズ・ウェルネス銀座クリニック

熱海でも禁煙ビーチ

2005年02月20日 | 禁煙・防煙
昨年6月に「但馬最大の竹野浜海水浴場 禁煙ビーチに:2004年06月23日」というニュースをお伝えしましたが、熱海市では道路、公園、海岸など公共空間全域の禁煙を謳った条例が制定されようとしています。禁煙ビーチについては罰則はなくても実効性を持たせるようにパトロールを行うなど、見習うべき先進的・画期的な取り組みとして全国に知られるようになるでしょう。やはり、種差・白浜も禁煙にしなくては。。。

禁煙ビーチ誕生へ ”やさしい観光地”熱海市アピール 来月、新条例案を提案
(以下は記事が元サイトに保存されるかどうかわからないので資料として引用させていただきました)
公共空間全域目指す
 熱海市は路上など公共屋外空間の禁煙化を進める新条例案を、3月1日開会の市議会定例会に提案する。議決を経て、皮切りに海水浴客でにぎわう熱海サンビーチを禁煙区域に指定。海開きの6月下旬をめどに、全国でも珍しい禁煙ビーチを誕生させる。
 新条例案は「市路上等の喫煙防止に関する条例」。健康で安全・安心な環境を狙いに、行楽客や市民が行き交う道路、公園、海岸など公共空間全域の禁煙を努力規定として提示。その上で、喫煙禁止区域を定めて喫煙を厳しく規制していく。
 条例によるビーチの禁煙化は地元熱海青年会議所の提言を受けて検討。連携してアンケートやシンポを行ってきた。ビーチ6カ所の調査では、1平方メートル当たり平均9本の吸い殻を確認。砂浜2万平方メートル推定で18万本に上る現状もつかんだ。
 条例化案を諮った市民検討委員会や庁内委員会では、禁煙による誘客阻害の心配も挙がったが、同ビーチが象徴的観光スポットで、裸の子供や家族連れも集まることから禁煙徹底の方針を固めた。
 具体的には、市職員を喫煙防止巡視員に任命。客が集中する季節や時間帯を中心に砂浜をパトロールし、愛煙家にはビーチの片隅数カ所に設ける喫煙場所での喫煙を要請。罰金規定こそ設けないが、違反者には指導、勧告、命令を経て、最終的に氏名公表で順守を求める。
 「安全や健康はもちろん、いち早い禁煙ビーチの実現で“やさしい観光地”のアピールも狙い」と加藤正美環境課長。行楽客への周知や賛同など課題も残るが、「受動喫煙や素肌に触れる火の心配のない安心空間は、多くの人に支持されるはず」としている。
 条例による海水浴場の禁煙化は「鳴き砂」で知られる京都・京丹後市の琴引浜などで行われているが、県内では初めて。

私が選んだ'60s~'80sヒット・ベスト10

2005年02月19日 | ART / CULTURE
最近'70年代~'80年代サウンドが見直されているようです。昔はOldiesと言えば'50年代~'60年代だったものが、時は巡りこの時代のものが古き良き懐メロになってしまったとも言えます。昨晩BSでこの時代の洋楽リクエスト番組を放映していたのを途中から見て、ふと思い立って10年ごとのベスト曲を選んでみました。

最初は厳選5曲にするつもりだったのですが、選ぶのに相当無理があることがわかり10曲ずつにしました。このリストをみて特定のアーティストや分野に偏ってるじゃないかとか、あの名曲が入ってないじゃないかとか、何でジャーニーみたいな産業ロックが入っていてこのグループは入ってないんだなどといった感想はあるかと思いますが、必ずしもヒットチャートの上位に入った曲ではなく、その時代を代表するアーティストの、様々な意味での代表的な曲を選んでみました。ツェッペリンなら「胸いっぱいの愛を」ではなく「天国への階段」を、ストーンズなら「悪魔を憐れむ歌」ではなく「サティスファクション」を選び、ピンクフロイドやイエス、ELOといった1曲を選びにくいアーティストは選から漏れています。ポップスとかソウルとかR&B系も聴かないわけではありませんが、ここではほとんどがロック主流派(←造語)で誰もが認める、そして私自身が聴き込んだ名曲を選んでみました(いずれにせよ今の気持ちのまま選んだ私的なリストですので特別な意味合いはありません)。

しかし、'70年代までは選びきれないほど名曲が目白押しなのに対し、'80年代は「フィジカル」とか「レッツ・ダンス」とか「ロンリー・ハート」だとかいう「何だかな~」という大スターのヒット曲や、小粒だったり時代を代表するとは言えない曲が多く、10曲を埋めるのに逆に苦労しました(簡単に選べたのはポリスだけ)。そして、'90年代以降はほとんど知りません。国内のヒット曲も同様に、世代を越えて共有できる曲がこの頃から失われてしまいました。複数選ばれているのはビートルズ3+ポール2+ジョン1、ディラン3、ビーチ・ボーイズ2の3アーティストで、それ以外は1曲だけにせざるを得ませんでした。

1961-1970
Blowin' In The Wind / Peter, Paul & Mary (1963)
She Loves You / The Beatles (1963)
Yesterday / The Beatles (1965)
California Girls / The Beach Boys (1965)
(I Can't Get No) Satisfaction / The Rolling Stones (1965)
Like A Rolling Stone / Bob Dylan (1965)
Mr. Tambourine Man / Byrds (1965)
Good Vibrations / The Beach Boys (1966)
Hey Jude / The Beatles (1968)
Bridge Over Troubled Water / Simon & Garfunkel (1970)

1971-1980
Imagine / John Lennon (1971)
Layla / Derek & The Dominos (1971)
Stairway To Heaven / Led Zeppelin (1971)
Yesterday Once More / Carpenters (1973)
Band On The Run / Paul McCartney (1974)
Bohemian Rhapsody / Queen (1976)
Dancing Queen / ABBA (1977)
Hotel California / Eagles (1977)
Just The Way You Are / Billy Joel (1977)
Don't Look Back / Boston (1978)

1981-1990
Rosanna / TOTO (1982)
Open Arms / Journey (1982)
Ebony And Ivory / Paul McCartney & Stevie Wonder (1982)
Every Breath You Take / Police (1983)
Billie Jean / Michael Jackson (1983)
Jump / Van Halen (1984)
Crazy For You / Madonna (1985)
Kiss / Prince (1986)
With or Without You / U2 (1987)
I Am The Resurrection / The Stone Roses (1989)

最後まで残って選外となった曲
Let It Be / The Beatles (1970)
Goodbye Yellow Brick Road / Elton John (1973)
Saturday Night / Bay City Rollers (1975)

うみねこマラソンとやまねこマラソン

2005年02月18日 | SPORTS
恒例のうみねこマラソンの案内が家族4人分届きました。21日から申込み開始だそうです。

第24回八戸うみねこマラソン全国大会(デーリー東北) 2005年5月8日(日)

今年の招待選手は、シドニーで高橋尚子、リディア・シモンに途中まで食らいついて離された市橋有里選手。昨年の田沢湖マラソンのゲストランナーだったことは知人が教えてくれましたが、もうトップ選手として復活してトライすることはないのだろうか。。しかし、八戸に来てくれるのは出場する楽しみが一つ増えました。Tシャツにサインしてもらおうか(ミーハーだな^^;)。村上春樹の『シドニー!』を読み返してみたい。

市橋有里選手レースデータ
市橋有里(Wikipedia)

しかし、うみねこマラソンのハーフ制限時間2時間25分(関門:折り返し点1時間10分、18.2km地点2時間5分)というのは一体どういうわけなんだろう(1km6分40秒、時速8.9km)。この制限時間をせめてあと5分遅らせることで、初心者ランナーにとっての敷居は一気に低くなり、より幅広い層の参加者が見込めるというのに、これではわざと初心者や高齢者を排除しようとしているとしか思えません。大会の運営に5分の延長は何の支障も来さないと思うのだが。。

先日、よく似た名前の西表島「やまねこマラソン」のことを発見して大笑いしました。やまねこ&うみねこ両レースに完走したら、ちょっとした話のタネになるかもしれません。で、問題の制限時間ですが、23kmで3時間20分(1km8分40秒、時速6.9km)ですから、本当に歩くのに毛の生えた程度のスピードでもゴールできます。高齢化社会に向けて、健康に長く楽しんで生きるためのスポーツが求められているときに、うみねこマラソンがやまねこマラソンのように門戸の開かれた大会になっていくことを望みます。(が、その前に2時間25分以内に完走できるようにトレーニングしなくちゃ)

やまねこマラソン大会
美ら島物語 よなみねあきらの楽しいマラソンのすすめ 其の二 第10回やまねこマラソン大会

雪の八戸えんぶり2005

2005年02月17日 | ART / CULTURE
今日から八戸えんぶりが始まりました。小六の娘が一斉摺りに参加して明日は公会堂ですが、私は未だに初日の一連の様子をみたことがありません。
前日まで雪が降って当日晴れ渡ると撮影に適した「えんぶり日和」と言うそうですが、今日は昨日からの湿った雪が日中は小降りになったものの夕方まで降り続き、これもまた風情があって良かったのかもしれません。しかし、何でえんぶりってこんな一番寒い時期(かつインフルエンザの時期)にやるのだろうなどと思いつつ、だからこそえんぶりなんでしょうね。春を呼ぶ祭りなどと称されますが、感覚的にはここで冬の折り返し点を過ぎて、残り半分。でも、これからは揺り戻しはあっても少しずつ確実に春に近づいていくことは確かですね。

八戸で大雪 一晩で18センチ(東奥日報)
八戸えんぶり 勇壮に開幕(東奥日報)
八戸えんぶり(デーリー東北)
八戸えんぶり(はちのへJP)
えんぶり公式サイト 携帯向けコンテンツのみ(パソコンでも表示可能)

昨日は夕方と夜の2回、今朝は5時おきで2回、夜にもシャーベット状に貼り付いた重い雪をそれぞれ少しずつ雪かきしたので、1回の量はそれほどでなくても少々ばてました。もう一つ大きな疑問は、何で太平洋側を北上してくる低気圧は、いつもいつも朝方に三陸沖を通過するんだろうってことですね。。(なんでだろう?)

最後に問題。
デーリーのHPには「みちのく五大雪祭り」って書いてるけど、あとの4つは何でしょうか?
まあ、観光業界が勝手につけたものでしょうからまともに取り合うこともないのかもしれませんが、宿題にしておきましょう。(私もわからないので調べておきます)

「ゆとり教育見直し」を危惧する

2005年02月16日 | こども・小児科
昨年末の12月30日に「教育改革や憲法改正論議にもの申す」というタイトルだけで中身のない記事を書いたのですが、伝えられるところによると、やはり学力重視の「詰め込み教育」復活へというきな臭い動きになっていきそうです。もとより学力は大切だし小中学生が勉強しないでいいなどと言うつもりはありませんが、現実に起きている子どもたちの「(学力を含む)生きる力の低下」が崖っぷちの危機的状況にあり、様々な事件などもその延長線上にあるものと考えると、この「逆戻り」(その一部の動きは以前にも書いたように保守復古路線と軌を一にしている)には危惧せざるを得ません。

中教審:指導要領、俎上に
中教審:ゆとり教育見直しへ

記事の中では、
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文科相は「詰め込みではなく、基本的な知識や技能を身につけさせ(同時に)自ら学び考える力などの『生きる力』をはぐくむ現行指導要領の理念や目標に誤りはない」と大枠としてのゆとり路線踏襲を明言した。ただ「その狙いが十分達成されているか、必要な手立てが十分講じられているかに課題がある」と指摘した。
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あるいは、
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授業時間の削減と学力低下の因果関係は実証されてはいない。文科省の義務教育改革本部長を務める塩谷立副文科相は(中略)「総合学習と学力低下は切り離して考えるべきだ」と述べ、(中略)中教審の鳥居泰彦会長は「総合学習と学力低下を直ちに結びつけることは早計に過ぎる。学力低下はもっと長い時間をかけて起こったことだ」との認識を示した。
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などと書かれていますが、学力低下はゆとり教育開始以前から徐々に進行してきたものでありここ2年で急に出現したものではないこと(自宅で勉強する時間も減っている-ゆとり教育にもかかわらず)、ゲーム、テレビ、ビデオ、携帯やインターネットなどメディアへの総接触時間はここ数年でも増え続けていること、身体を使った遊びを中心とした子ども文化がほとんど廃れてしまったこと、地域や家庭の持っていた教育力が失われており、学校・子どもを中心とした新たな地域社会の再生が急務なことなどが論じられているのか、不安があります。

青森の「しょうがみそおでん」

2005年02月15日 | NEWS / TOPICS
同じ青森県とは言え、青森と八戸では言葉だけでなく食文化もかなり違うので、青森の「しょうがみそおでん」というのは食べたことがありませんでした。「しょうがみそは青森市のおでんに欠かせないたれ。みそを酒などでのばして煮詰め、おろししょうがを加えてつくる。戦後、青函連絡船の乗客向けに体を温めるものをと屋台のおかみさんが考案し、広まったとされる」とありますから、歴史も古く味も定着しているもののようですね。今度青森に行った時に、是非一度食べてみたいとは思いますが、おでんの美味しい季節である12月~3月まではなるべく青森に行かないようにしているんですよね。(青森の方、シツレイしました)

青森の味「しょうがみそ」 来月、おでんサミット参加(河北新報)
青森生姜味噌おでん(「おでんの街・青森構想」推進委員会・青森商工会議)

プロジェクトX「地下鉄サリン」~災害は毎日発生している

2005年02月14日 | こども・小児科
火曜日はノー・テレビ・デーにあたるため、ビデオに撮っておいた『プロジェクトX~挑戦者たち~』第164回「地下鉄サリン 救急医療チーム 最後の決断」(2月8日放送)を家族で観ました。語り尽くされたと思っていた地下鉄サリン事件ですが、あの日の映像と証言、そして大災害を見越してつくられていた聖路加病院におけるスタッフの対応などをみて、あらためてこの事件の重大性を強く感じると共に「その時に何ができるか(できたか)」がその後の災害や救急医療の場で、あるいは私たちのような救急の現場からは離れたプライマリ・ケア医の立場で問われ続けているのだということを肝に銘じさせられる内容でした。

原因薬物がサリンと知った経路(救急災害医療 とインターネット-愛媛大学)

番組では信州大学から聖路加への電話による情報提供が一つの鍵となって描かれていましたが、このグラフをみると、実際に当日治療にあたった多くの病院では、大混乱の中で病院間のネットワークによる情報提供などはなく、多くはTVから情報を得ていたようです。

その他、ネット上のリソースは多数あるようですが、同じ1995年におきた阪神大震災と共に、災害医療にインターネットが活用され始めた黎明期における大事件であり、現在までネットの医療活用における大きなテーマであり続けています。そして、大災害はスマトラ沖地震・津波や新潟中越地震だけでなく、パキスタンの洪水、昨日のスペインの高層ビル火災など、毎日のように世界中の、そして日本のどこかで発生しています。(八戸でも年末から小さな地震が続いているのが気になります)

あの朝、地下鉄でサリンを写した 忘れられない「地下鉄サリン事件」
『緊急招集 スタット・コール 地下鉄サリン事件、救急医は見た』奥村徹同(Amazon)