踊る小児科医のblog

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『マーフィーの法則』で予見されていたブッシュとコイズミの5年間

2006年09月26日 | 平和・人権
しばらく前に『マーフィーの法則』というのが流行りましたが、本棚の整理中に久しぶりに手にとってパラパラと読み返してみたら、この5年間を予見したような法則が多数発見されました。一部を紹介してみますが、それ以外は原著をご覧下さい。

『マーフィーの法則』は、人の上に立つ人の必読書だったんですね。

まずは退任した小泉前首相に、

 バッダーの法則
  始まりがよいと、終わりは悪い。
  始まりが悪いと、終わりはなお悪い。

まあ、始まりが良いと思ったか悪いと思ったかは、人それぞれのようですが…。

似て非なるもので、

 期待の非相互作用の法則
  ネガティブな期待からは、ネガティブな結果が生じる。
  ポジティブな期待からは、ネガティブな結果が生じる。

 パロウッチの原理
  出だしが悪いと、問題は指数関数的に増加する。

ブッシュ大統領に捧げる法則は多数ありますのでコメントせずに順不同で。

 マーフィー氏のお恵み
  「悪い」の敵は「最悪」である。

 マーフィーの熱力学の法則
  事態は、圧力(プレッシャー)をかけると悪化する。

 バクスターの法則
  前提条件の間違いは、結論に現れる。

 嘘の法則
  明らかな嘘を信じる人は、いつの時代にもいる。

 ルーディンの法則
  危機に臨むと、人は最悪の選択をする。

 バルックの法則
  ハンマーを持つ人は、すべてが釘に見える。

 ブレアの法則
  最高の計画は、ネズミが立てても人間が立てても、ほとんど同じである。

 ザイマージの発展的システム力学の法則
  一度ミミズの缶を開けてしまったら、それを入れるには、
  もっと大きな缶を使うしかない。

 ザイマージに対するカイザーのコメント
  ミミズの缶を開けるのは、釣りに行く時だけにしろ。

 ※ミミズの缶(a can of worms):1)ミミズのいっぱい入った缶、
  2)いったん手をつけたら、ちょっとやそっとで片づけられない
  ようなややこしい問題。

そしてもう一度、小泉前首相に、

 言わずの法則
  何かを口にすれば、それが良いものなら消え去り、
  悪いことなら現実になる。

 アレンの法則
  たいていの場合、巻き込まれるのは抜け出すより容易だ。

 官僚主義の原理
  官僚主義に太刀打ちできるのは、官僚主義だけだ。

言葉の力の恐ろしさ、凄まじさというのをまざまざと見せつけられました。。

5年目の9.11~希望はどこに(おじゃる丸の挫折)

2006年09月11日 | 平和・人権
あれから5年、ということでメディアで特集が組まれてたりしていますが、残念ながら全く興味が持てなくなっています。日本国内だけでなく世界中で、虐待や飢餓や感染症、そして何よりも戦争で子どもたちの命が失われないような世の中を残していく義務があるとは思うのですが、無力感が募るばかりです。

しばらく前にどこかに「ポスト小泉が安倍政権になったら本気でこの国から逃げ出すことを考えないと」と書いたことがありました。その時にはまさか自民党内でまともなバランス機構が働いてそんな羽目にはならないだろうと高を括って書いたのですがが、その「まさか」に向けて雪崩落ちることになろうとは。。(自民党総裁選のニュースはできるだけ見ないようにしています)

『ウィキペディア(Wikipedia)』によると2001年(平成13年)にはこんなことがありました。
筋弛緩剤点滴事件、ブッシュ大統領就任、えひめ丸事件、芸予地震、Mac OS X発売、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)開業、小泉内閣発足、池田小児童殺傷事件、『千と千尋の神隠し』、花火大会歩道橋将棋倒し 、第19回参議院議員選挙、歌舞伎町ビル火災、東京ディズニーシー開園、アメリカ同時多発テロ事件、アフガニスタン侵攻、iPod発表、インターネット博覧会(インパク)閉幕、『ハリー・ポッターと賢者の石』、高橋尚子ベルリンで世界新、日本シリーズヤクルト優勝(×近鉄)、愛子内親王誕生、蟹江ぎん、三波春夫、トーベ・ヤンソン、ジョージ・ハリスン、加藤シヅエ、朝比奈隆死去。

すっかり忘れていたり、遠い昔のことだと思っていたり、もう5年もたったのかと感じるものもあり、人の記憶や感覚というのがいかにいい加減かわかります。
上記に追加ですが、同じ年に八戸市では市長選で初めて公開討論会を開催し、第1回南部道楽千年祭も開催されました。ともに最初から関わってきたことですが、現在は一歩離れた立場から間接的に参加させていただいています。その後、新幹線開業(2002年)とか木村知事辞職(2003年)とかいろいろありました。私自身も、手をつけておきながら中途半端で投げ出してしまったことが多々あり、周囲に迷惑をかけたりしました。

5年前に愛子ちゃんが生まれ、今年になって新親王が誕生したことも、世の中の動きとは本来関係ないのですが、なにやら象徴的のように思えなくもない。(?)

この5年間で、個人的にも社会的にも、それなりに良かったこと進歩したことがあったのも確かですが、全体としては希望が失われ、できるだけ無関心を装うようにして趣味や個人の楽しみなどに逃避しながら、息をひそめるようにして毎日を暮らすようになってきたように思えます。それでも小泉政権が終わればもう少し「国民の幸せ(GNH)」を第一に考えるような国や政府になるのではないかというかすかな希望もあったわけですが、それもはかない夢となりました。

どうしてあの人が首相になったら今よりマシになると思えるんだろう。
不思議でなりません。
5年前の小泉旋風のときにも私は総裁選の段階から終始批判し続けてきましたが、大体予想したような(あるいはそれをはるかに越える)5年間となってしまいました。
その道を変えさせる機会は何度もあったはずです。たとえばイラク戦争後の混乱と虚偽発覚、たとえば米大統領選、たとえば郵政選挙、あるいは靖国問題にせよ、年金や医療改革法案にせよ、いずれも現在の結果を選択したのは国民なわけで。
今回の自民党総裁選にしても、最有力と目される「あの人」が過半数を超える支持を集めていて、それも女性に人気なのだそうな。

安倍氏は日本版ネオコンの領袖―上野千鶴子氏インタビュー(2006/09/11 JANJAN)

やっぱり逃げ出そうかな~。しかし借金も子どもの学校も仕事もある小国民にはそんなことは不可能で、こんなところにこんな危険な文章を書き散らしたりせずに大人しく息をひそめているしかなさそうです。

ここまで書いたところで、
アニメ「おじゃる丸」原案者、マンションで飛び降り自殺
とのニュースを知りました。

「おじゃる丸」の方は2001年よりも3年古く1998年秋放映開始とのことですから、今年で8年になるところでした。
そういえば、おじゃる丸についてこのブログの前身のBBSで話題になったことがありましたが、作者自身は「まったりと」一生を過ごすことができなかったようです。
個人個人の事情については詮索するものではありませんが、自殺大国ニッポンの中で、人気アニメの原作者という一見すると成功者にみえる方が、40代の人生の曲がり角を上手く曲がることができなかったのか。考えさせられます。
合掌。