陶芸は今日から壷の制作を始めた。これまでは皿を作る作業を続けてきた。皿は土を水平方向に伸ばす練習課題だ。壷は垂直方向に伸ばす練習である。壷も皿も、土を轆轤に据える際のフットプリントこそ違うが、基本的には途中まで同じ作業をする。どのような器も作り始めの段階では筒状に挽く。皿の場合は、その筒を外側に倒して水平方向に拡げ、壷の場合は、筒を上へ伸ばしていく。どちらの場合も、轆轤に土を据えて土殺しをしながら中心を決めるところで、その先の出来がある程度決まってしまう。何事も最初が肝心だ。
横と縦を組み合わせることで、強靭なものができあがる。例えば、糸を横方向と縦方向に組み合わせることで、糸という細長い姿から布という糸とは似ても似つかない姿に変容する。勿論、器は皿も壷もものを受け容れる姿であることにかわりはない。しかし、作り手の技能としては、横方向へ伸ばすことができ、縦にも伸ばすことができ、どちらを選択することもできるということになると、つくるものの広がりがでてくる。これからしばらく壷を作り続けることで、自分のなかに変化が生じるものなのか、あるいは何も起こらないのか、というようなことを観察するのも楽しみだ。自分を糸と見立てたときに、別の糸と組み合わせることで、想像もできなかったようなことが生まれるというようなことがあれば、それもまた楽しいことだろう。尤も、別の糸、というのは相手のある話なので自分だけでどうこうするわけにはいかない。自分だけではどうすることもできないという制約があればこそ、機会に恵まれたときに生まれるものが、制約を超えて発展するほどの大きなものになる可能性を秘めているともいえる。
横と縦を組み合わせることで、強靭なものができあがる。例えば、糸を横方向と縦方向に組み合わせることで、糸という細長い姿から布という糸とは似ても似つかない姿に変容する。勿論、器は皿も壷もものを受け容れる姿であることにかわりはない。しかし、作り手の技能としては、横方向へ伸ばすことができ、縦にも伸ばすことができ、どちらを選択することもできるということになると、つくるものの広がりがでてくる。これからしばらく壷を作り続けることで、自分のなかに変化が生じるものなのか、あるいは何も起こらないのか、というようなことを観察するのも楽しみだ。自分を糸と見立てたときに、別の糸と組み合わせることで、想像もできなかったようなことが生まれるというようなことがあれば、それもまた楽しいことだろう。尤も、別の糸、というのは相手のある話なので自分だけでどうこうするわけにはいかない。自分だけではどうすることもできないという制約があればこそ、機会に恵まれたときに生まれるものが、制約を超えて発展するほどの大きなものになる可能性を秘めているともいえる。