熊本レポート

文字の裏に事件あり

大規模商業施設の進出を阻止した江頭菊池市長(キャニオン菊池店)と交通アクセスの利便性を断たれた200世帯

2021-08-01 | ブログ
 雇用促進の場を図り、また税収増大を成すか、それともシャッター商店街の復活を図り、その繁栄を成し遂げるか、大型商業施設の計画には該当首長も悩むが、既存商店街の衰退が叫ばれて最早、それは20年。
「江頭(実)市長は9年目に入ったが、隈府商店街の復興、繁栄に何を施しましたか?」
 商店街の環境整備、消費者拡大に向けての人口増策、観光促進からの交通アクセス整備と、何を探しても出て来ないと嘆き、とうとう「キャニオン菊池店の保護に努めただけ」と、強い口調で吐いた菊池市の1人。
 彼の話からだと究極、江頭市長は「商店街の衰退は自己責任」と決めつけたという事になるが、それだけ核心を突く彼らは今回、市長に「大規模商業施設の誘致は絶対に駄目」と、止めを刺された連中。それでも、その多くが江頭支持者であったと聞かされると、政治的な人材不足か、それとも民度という住民レベルの問題かと、勝手に第三者は決め付けてしまう菊池市。



 元市長や元市議らを含む彼ら地権者20名が、「菊池に大型商業施設」をと動き出したのは平成25年頃。
 山鹿、菊池市で人口約10万人。その消費市場からして出店を図る大型店舗側からしても、該当地の菊池市は魅力のエリアであった事は確か。
 だが出店側には希望条件として、かなり厳しいハードルが在った。それが地元先行の誘致として動き、地元紙の「大規模商業施設の出店決定」という勇み足を生んだともいえるが、そのネックとなったのは、交通アクセスの問題で、「渋滞する事のない道路整備」。
 該当計画予定地の南側を東西に走る市道は、農業道路を併せた2mから3m幅で、少なくとも6m幅への拡張は必要と見ていた。
「東側には200戸世帯の市営住宅も在って、その生活、通勤道路として、また企業誘致の上からも議会でも道路拡張の意見が出ていて、それを江頭市長が予算化しなかった」



 平成29年、土地売買の意思を固めた地権者が令和に入って、この「道路拡張の予算化」を求めて市長を訪ねると、先を読んだ江頭市長は、「地元商店街の衰退を加速させるような計画での道路整備は認められない」と、それを却下。
「昵懇のキャニオン保護のための反対」と決めつけるのもどうかと思うが、市民生活の上での道路幅拡張と、大型店舗出店とを同じくして、それをまな板に乗せる市長も、また問題。
 隈府商店街までキャニオンからだと600mから1000mで、そのキャニオンから大型商業施設の出店計画地までは約1400m。
 この江頭市長の「道路幅拡張工事嘆願の却下」によって、大規模商業施設誘致の地権者会は解散となったが、これで大型商業施設側も「菊池市に出店」という夢も確実に消えた。
 それでは、この4年間で隈府商店街の復活、繁栄は成されるかと想定すると、これも厳しい話で、衰退する地方の政治がここに在る。それを否定する材料が、果して在るか…。