熊本レポート

文字の裏に事件あり

天草広域連合の新ごみ処理施設への初めてのお使い   第4回 日鉄住金グループの浮上

2021-11-07 | ブログ
 技術と価格からなる総合評価から落札、発注メーカーを決める際、その選考、選定に関わる学識経験者の委員には九州の場合、殆どが地元大学教授、または九州大学の教授を据える。
 ところが馬場昭治天草市長は、宿泊の提供まで要する宮城大学の北辻教授を迎えた。
 同教授が天草出身で、馬場市長とは幼い時からの旧知の間柄であった訳でもなく、また同市長と同じく天草広域連合に深く関わる田嶋章二苓北町長の縁戚だったという訳でもなかろう。
 先述した通り、北辻教授はごみの再資源化に熱心で、「シュレッダーダスト溶融スラグのコンクリート用細骨材にしての利用」に関して研究論文を発表している教授。



 勿論、専門家ではあるが、「研究においては第一人者」と言えば、熊大や九大の教授辺りに失礼に当たるといったレベル。
 ただ再資源化の研究者で、専門はシャフト型というのは確か。
 また先に紹介した論文が、新日鉄エンジニアリング(現日鉄エンジニアリング・日鉄住金グループ)の社員との共同研究。
 この二つが、特筆される特徴。
 即ち、日本で広く普及しているストーカ型の専門家ではなく、再資源化が研究段階にあって、それにコークス(石炭)を燃料として燃やし続けるシャフト型の専門家。
 それに日鉄エンジニアリング(日鉄住金グループ)との関わりが論文、また操業中の焼却施設と密接な関係にある教授。
 この二点から馬場市長は、はるばる宮城大学から同教授を選考、選定委員に迎えたのだ。
 となると、希望の処理施設型はシャフト型で、発注先は「日鉄住金グループ」という事にはならないだろうか。
 勿論、これはあくまで推察される「馬場市長の希望」である。
「環境(組合)議員に影響力を持つ与党の重鎮O議員、そして行政機関委員に関わる事務局のN氏らが忖度すると、その希望は叶うと見ている」
 この見解は、同市に詳しい人物の見解だが、そこまで語ると失礼な邪推。
 ただ、その下地にある事は確か。
 一方、日鉄住金グループは、北九州市でストーカ型の焼却炉を建設中にあるが、これは日鉄グループによる国内初のストーカ型で、ドイツのSBE社買収によるものだ。



 尚、同ストーカ型の焼却炉は、初稼働が025年4月の予定で、即ち天草広域連合の「国内で稼働実績を持つストーカ、シャフト型」という入札条件からは除外され、日鉄住金グループからの参加はシャフト型となる。
 先述した通り、宇城広域連合では禁止されている「総合アドバイザーの入り込んだグループ」を組合議員に隠蔽し、同グループの落札、発注を図ったが、6億3500万円の随契も見逃す天草市とあっては、田嶋苓北町長辺りに組合関係首長として、厳しく検証の務めを果して貰いたいと、それが入札参加メーカー側の期待、その声である。
 熊本県内で語られる「総合評価方式の80%は官製談合」とは違法行為であって、それは熊本県の恥…。


立憲民主党熊本県連が政界追放を狙ってとも思われがちな松野明美県議への参院選出馬要請と自民党熊本県連から余裕の駒にされた感もある藤末健三参議院議員

2021-11-07 | ブログ
 未だ国会議員選挙に敗れて県議に登場という話は聞いた事がなく、そのまま政界引退という筋書きが常識。    
 この常識的なプロセスを歩もうとしているのが、来年の参院議員選挙に立憲民主党熊本県連が出馬を要請した松野明美県議。
 バルセロナ五輪女子マラソンの代表候補という知名度を売りにしているが、それも40歳以上で20代、30代には無縁の知名度。



 障害者支援の公約は聞いたが、国政の安全保障、外交、その基となる憲法にどのような政策理念、ビジョンを持っているのか、それに関しては想像すら付かない。
 殆どの地方議員が、そうした政治資質で通用しているのも事実だが、体調不良で県議会を欠席し、大阪での講演に出掛けていたとなると、既にこの時点で議員失格。
 その松野女史を参議院議員候補に担ぐというのだから、立憲民主党熊本県連は有権者の熊本県民を余程、政治感覚で舐めているのか、それとも県民が舐められる程の政治感性度かと言うことになる。
 それでは、当の松野女史はどうかとなるが、彼女の性格からして「私、やります」と見るのが正解。
 そして想定される参院選はどうかとなるが、政局に大異変などは予想されないし、閣僚の半分以上が逮捕されるという大疑獄事件でも勃発しない限り、当選祝いなんて半年前の初夢で終わる。
 勿論、参議院議員選挙地方区は比例区との重複がないため、落選しては惜敗率も無意味。また先述した点からして、松野候補に惜敗率80%も与えていては、それは自民党候補の資質が問われて来る。
 結局、病気で休んで講演に上阪しても年間1千万円程度の報酬が貰えるとなると、熊本県議会議員の方が暮らしぷりと見栄なら良いと思われるが、普通のおばちゃんに戻るか、それとも国会議員かの一発勝負に出た松野女史。その想定結果が前者だとすると、性格が人生を大きく変えるというのも確か。
 また、政界追放を狙った立憲民主党熊本県連と勝手に表現したが、そんな読みの出来る立憲民主党であったら、社会党と同じ道を辿る現状はないと見るのも確か。
 ところで参議院議員の藤末健三氏が、先の衆議院議員選挙で落選した野田毅氏の支援で、かなり精力的であった。来年の改選組とはいえ、比例区候補が地方で選挙運動とは想定され難い話。



 同じ改選組の松村祥史議員との交替説も考えられず、「野田毅勇退での衆院鞍替え」という読みが濃厚。即ち、野田氏の再選を図り、次回での後継公認を目論んでいた本人と自民党熊本県連。
 ところが野田氏の落選で、その願望が大きく狂った。
 勿論、藤末議員は来年の改選組にあるが、衆院選鞍替えの夢は捨て切れぬと見て、熊本2区は、その照準に有ると見る。
 しかし自民党熊本県連(前川収会長)が、その私恨から中央で公認される西野大亮議員にいつまで抵抗出来るか否か。
 それとも藤末議員が、民進党離党時のように我を通して熊本2区から出馬するか、そんな予想までされるが、松野女史とは異なり技術、経営学の著書も多い藤末氏に無茶な変貌は想定され難い。
 藤末議員は元通商産業省出身だが、政界入りは民主党、そして民進党で、その民進党からの離党の際は除籍処分を受けている。その彼が、自民党議員として初めて有権者の判断を仰ぐが所詮、それは比例区。そうした経由、現状からして衆院鞍替え説も捨てきれず、次の衆院選熊本は、そうした点から注目される明日ともいえる。
 中選挙区制度に戻して競争原理を国選には導入すべきという自論にあるが、小選挙区制度が現職らの我儘で続くとするなら国選へ志す30、40代には、この10年が勝負。
 今後、激変する安全保障下、自民党議員は増えることはあっても、減ることはないと見る。同じく自論だが、更に増えるのが日本維新の会や国民民主党で、即ち中道右派の政権関与。
 その結果、確固たる政治理念のない地方とは異なり、台湾・米国派から親中韓派まで存在の肥大化した自民党は、必ず割れる。いや分党しなければ、正常な与党政権の運営は困難と、そう見ている。政権与党内でのガラガラポンである。中道右派か、それとも保守派か、その二党の政権交替、または連立政権。
 その狙いどころが、熊本の場合は熊本3区と同4区。自民党公認に拘る必要はなく、ガラガラポンを見込んでの出馬が求められる。
 坂本議員は二階前幹事長の指示で、森山裕議員らと石原派分断に努め、その功績で菅前内閣の閣僚ポストを得たと噂されたが、そこで委員会での読書、外腹問題の再浮上となって、また先の総裁選挙で早々と河野太郎氏支持を主張しても希望が叶うどころか、石原派を解散に追い込み、二階派へ移籍となると次回、次々回までと想定される。
 また岸田内閣で総務相を得た金子議員は、まだまだ頑張られるはずだが、NHKの大改革でも実行しなければ、派閥の長であった岸田内閣のお祝いで終わってしまう。
 志しある地元の30、40代が躊躇していると、日本維新の会や国民民主党が必ず候補公募方式で官僚出身の実戦型を置いて来る。それが、これから10年の政界と見るのだが、そこには社会党と同じ道を辿る立憲民主党も視界にはなく、また「仕事を与えます」ならともかく、「金を配ります」という詐欺師的な政党の存在もない。
 松野女史の参院選候補要請話から今後の熊本政局展望と自論を述べたが、日本の目指すべき国家、社会観からして、これは必然なる願望でもある…。