米駐日大使にジョセフ・ナイ氏 オバマ新政権(朝日新聞) - goo ニュース
ジョセフ・ナイ氏と言えば、相互依存論やソフト・パワー(最近では、スマート・パワー)論者として世界にその名を知られていますが、日本では、もう一つ、別の理由で名が知られるようになりました。それは、クリントン政権下にあって、ナイ氏が対日戦略のスタッフであったからです。
日本において知名度が高い人物を駐日大使に起用したという意味では、確かに、オバマ次期政権は、日本に対して配慮を示したことになりましょう。しかしながら、実のところ、日本国にとりましては、心配な側面もあるのです。クリントン政権時代とは、アメリカが、巨額の対日赤字で苦しみ、ジャパン・バッシングに走った時代でもありました。このため、ナイ氏の述べるソフト・パワーは、経済的脅威となった同盟国にも向けられ、日本国の弱体化政策が追及されたのです。その結果、日本国政府は、度重なる対日要求を飲まざるを得ず、半導体など、多くの先端分野で優位性を失うことにもなりました(結局、アメリカの貿易赤字は解消されず、中国が台頭することに・・・)。
現在のアメリカの経済的脅威は、日本国から中国へシフトしていますので、ナイ氏が、クリントン政権時代のように日本叩きにソフト・パワー、あるいは、スマート・パワーを発揮するか否かは分かりません。しかしながら、日本人の脳裏に当時の記憶が過るとしますと、心中穏やかでもいられないようにも思えるのです。
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日本において知名度が高い人物を駐日大使に起用したという意味では、確かに、オバマ次期政権は、日本に対して配慮を示したことになりましょう。しかしながら、実のところ、日本国にとりましては、心配な側面もあるのです。クリントン政権時代とは、アメリカが、巨額の対日赤字で苦しみ、ジャパン・バッシングに走った時代でもありました。このため、ナイ氏の述べるソフト・パワーは、経済的脅威となった同盟国にも向けられ、日本国の弱体化政策が追及されたのです。その結果、日本国政府は、度重なる対日要求を飲まざるを得ず、半導体など、多くの先端分野で優位性を失うことにもなりました(結局、アメリカの貿易赤字は解消されず、中国が台頭することに・・・)。
現在のアメリカの経済的脅威は、日本国から中国へシフトしていますので、ナイ氏が、クリントン政権時代のように日本叩きにソフト・パワー、あるいは、スマート・パワーを発揮するか否かは分かりません。しかしながら、日本人の脳裏に当時の記憶が過るとしますと、心中穏やかでもいられないようにも思えるのです。
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