万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

中国高速鉄道脱線事故―中国を滅ぼすのは中国?

2011年07月24日 14時26分38秒 | 日本政治
「メンツプロジェクト」 脱線で胡指導部に痛手(朝日新聞) - goo ニュース
 わずか数十年の間に急激な経済成長を成し遂げ、世界第二位の経済大国にのし上がった中国。巨大化した軍事力と経済力を背景に、国際社会でも、相手国を力とお金でねじ伏せようとする傲慢な態度が目立つようになりました。向かうところ敵なしのようにも見えるのですが、中国には、弱点はないのでしょうか。

 昨日、怖れられていた通り、中国の高速鉄道が脱線事故を起こし、死傷者の数が多数に上っていると報じられています。この高速鉄道は、従来線を使用しているため、鳴り物入りで登場したいわくつきの”中国版新幹線”と同一の型ではないそうなのですが、それでも、中国高速鉄道の安全性と性能、および、運行管理システムには、大きな疑問符が付くことになりました。そうしてこの事故は、技術レベルの問題のみならず、中国の弱点をも露呈することになったのです。それは、自信過剰と自己過信という弱点です。

 中国の歴代帝国は、中華思想の世界観に漬かり、自国を客観的に評価して危機を管理する能力が麻痺してしまう傾向にありました。この結果、滅亡の憂き目にあうのですが、現在の中国もまた、この歴史を繰り返すのではないかと思うのです。

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コメント (12)
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