万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

原発再稼働問題―本音の議論をしよう

2011年07月12日 15時27分09秒 | 日本政治
国民も納得いく形…原発統一見解、首相が自賛(読売新聞) - goo ニュース
 菅首相も、脱原発派の人々も、まるで”脱原発は正義だ。たとえ日本が滅びようとも”と叫んでいるように聞こえます。もっとも、菅首相の台詞は、”脱原発は正義だ”ではなく、”首相の座は俺のものだ”なのですが・・・。

 ここ数日の間、九州電力の”やらせメール”がマスコミで大きく取り上げられていましたが、こうした問題が起きるのも、どこかに本音を正面切って言い出せない空気が醸しだされているからとも言えます。電力関係者にとっては、原発の存続は死活問題なのですから、正々堂々と、電力関係者の意見として表明すればよかったのです。一般人の意見のみが聞くべき参考意見なのではなく、利害関係者の立場や見解こそ耳を傾けるべきです。さらに言えば、深刻な電力不足と電力料金の値上がりには、内心困り果て、本音では、早期の原発再稼働を望んでいる企業も一般国民も少なくないはずです。原発の稼働停止によって影響を受ける、全ての人々の意見を公平に扱い、リスクを最少に押さえ、皆が納得するように上手に調整し、有効な対策を立てるのが、政治の仕事とも言えます。

 本音を抑え込んで、独善的な政策を強行しますと、国が滅ぶこともあります。劣化ヒトラーの如き菅首相と、運命をともにしたい国民は、誰もいないのではないでしょうか。
 
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コメント (4)
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