人質の安否確認取れず=「あらゆるルート活用」―菅官房長官(時事通信) - goo ニュース
本日の日経新聞朝刊の「春秋」の欄に、テロの世界で蔓延っているおぞましい流儀が紹介されておりました。「一万人を脅すために一人を殺せ」という…。
テロリストの思考では、人殺しは人々を恐怖で支配する有効な手段であり、人質を取る行為もこの思考の延長にあります。”一人の命を脅かせば一万人を屈服させることができる”のですから。テロリストの脅し文句は、相手国が人道的な国家であるほど効果的であり、人道国家は、一人の命を救おうとするばかりにテロリストの要求に応じてしまう傾向にあります。しかしながら、テロへの妥協が禁物であることは、国際社会の鉄則ともされています。何故ならば、それは犠牲の転化に過ぎず、”一人の命を救うことが一万人が殺される”ことになりかねないからです。テロリストとは武装集団ですので、巨額の資金を手にすれば武器弾薬が補給され、暴力行為はさらに拡大します。今回の人質事件も、日本国政府が人質となっている邦人二人の命を助けるために身代金を支払えば、今後、他の日本人のみならず、諸外国の人々がテロの被害者となることは当然に予測できます。果たして、”一人の命を救うために一万人が殺される”ことを許す判断は、正しいのでしょうか。
政治の世界には、誰かが不可避的に犠牲にならなければならない場合、誰が犠牲になるのかを決める、究極の決断があります(沈没間際の船に10人の乗客がいながら5人の乗りの救命ボート1隻しかない場合、その乗船を決める生死の判断…)。まさに、日本国政府は、この究極の問いを突き付けられています。批判を覚悟で申せば、こうした場合、特殊部隊の派遣といった他の救出手段がない限り、”一万人を救うために一人を諦める”という非業の決断も道徳的な誤りとは言えず、致し方がないと思うのです。
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政治の世界には、誰かが不可避的に犠牲にならなければならない場合、誰が犠牲になるのかを決める、究極の決断があります(沈没間際の船に10人の乗客がいながら5人の乗りの救命ボート1隻しかない場合、その乗船を決める生死の判断…)。まさに、日本国政府は、この究極の問いを突き付けられています。批判を覚悟で申せば、こうした場合、特殊部隊の派遣といった他の救出手段がない限り、”一万人を救うために一人を諦める”という非業の決断も道徳的な誤りとは言えず、致し方がないと思うのです。
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