イスラム国殺害脅迫 二階氏「止める手立てあった」渡航制限の検討を求める(産経新聞) - goo ニュース
「イスラム国(ISIL)」は、高度なサイバー技術を有しているとも伝えられ、人員のリクルートや全世界への宣伝もネットを駆使しています。いわば、ネットのプロなのですが、少なくとも”日本人人質事件”に関しては、ネット効果に関する誤算があったようです。
第一の誤算は、一般の日本国民に人質への感情移入をさせることができなかったことです。中東の人質事件の”狼少年化”については以前のブログ記事で指摘しましたが、日本国民の多くは、後藤氏の所属する団体、並びに、その支援団体に対して距離感を抱いています(テロリスト側に近いのではないかとする疑い…)。狙いとしては、後藤氏の母親を登場させたり、本人が救出を訴えるビデオを公開することで日本人の情に訴え、国民的な救出運動が起き、政府への圧力となることを期待したのでしょうが、この狙いは外れ、むしろ距離感は縮まるどころか、広がってしまいました。「I AM KENJI」運動の参加者も、むしろ外国人の方が多いくらいです。第二の誤算は、日本国では、ネットの拡散力は、人質救出支援の輪を広げるのではなく、人々を震え上がらせる存在であるはずの「イスラム国(ISIL)」を、茶化す方向に働いたことです。英紙では、ツイッタ―を通して「イスラム国(ISIL)」メンバーの画像を加工したユーモラスなコラが多数出現したことで「イスラム国(ISIL)」の権威を失墜させた、と評されたとも伝わります(つい、黒覆面のメンバーの頭に悪魔の角を生やし、後ろに尻尾が見えるコラボレーションが思いついてしまう…)。実のところ、風刺の効果とは、こうしたところにあります。第三の誤算とは、日本国民の主たる関心が、事件そのものよりも、この事件の背景に向いてしまったことです。この点は第一の誤算とも通じており、ネット情報には、マスコミが報じない事実や隠されている背景の推測が少なくありません。そして第4として挙げられるのは、ネット世論も一般世論も、イスラム過激派の残虐行為がネットを通して周知されたこともあって、”テロリストには屈するな”の方向に傾いたことです。
「イスラム国(ISIL)」は、ネットをも支配できると過信したのでしょうが、ネットは常識的な人々が多く住む世界でもありますので、それは所詮無理というものです。ネットでの「イスラム国(ISIL)」の誤算は、常識や良識を前にした過激思想敗北の兆しなのではないかと思うのです。
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第一の誤算は、一般の日本国民に人質への感情移入をさせることができなかったことです。中東の人質事件の”狼少年化”については以前のブログ記事で指摘しましたが、日本国民の多くは、後藤氏の所属する団体、並びに、その支援団体に対して距離感を抱いています(テロリスト側に近いのではないかとする疑い…)。狙いとしては、後藤氏の母親を登場させたり、本人が救出を訴えるビデオを公開することで日本人の情に訴え、国民的な救出運動が起き、政府への圧力となることを期待したのでしょうが、この狙いは外れ、むしろ距離感は縮まるどころか、広がってしまいました。「I AM KENJI」運動の参加者も、むしろ外国人の方が多いくらいです。第二の誤算は、日本国では、ネットの拡散力は、人質救出支援の輪を広げるのではなく、人々を震え上がらせる存在であるはずの「イスラム国(ISIL)」を、茶化す方向に働いたことです。英紙では、ツイッタ―を通して「イスラム国(ISIL)」メンバーの画像を加工したユーモラスなコラが多数出現したことで「イスラム国(ISIL)」の権威を失墜させた、と評されたとも伝わります(つい、黒覆面のメンバーの頭に悪魔の角を生やし、後ろに尻尾が見えるコラボレーションが思いついてしまう…)。実のところ、風刺の効果とは、こうしたところにあります。第三の誤算とは、日本国民の主たる関心が、事件そのものよりも、この事件の背景に向いてしまったことです。この点は第一の誤算とも通じており、ネット情報には、マスコミが報じない事実や隠されている背景の推測が少なくありません。そして第4として挙げられるのは、ネット世論も一般世論も、イスラム過激派の残虐行為がネットを通して周知されたこともあって、”テロリストには屈するな”の方向に傾いたことです。
「イスラム国(ISIL)」は、ネットをも支配できると過信したのでしょうが、ネットは常識的な人々が多く住む世界でもありますので、それは所詮無理というものです。ネットでの「イスラム国(ISIL)」の誤算は、常識や良識を前にした過激思想敗北の兆しなのではないかと思うのです。
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