万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

選挙が国民を追い詰める

2009年08月16日 15時40分45秒 | 日本政治
勉強会に独自版…熱帯びるマニフェスト選挙(読売新聞) - goo ニュース
 民主的な選挙の効用の一つは、選挙の度ごとに、従来の政策や制度的な欠点が見直され、僅かなりとも以前よりはよい状況となることです。政権交代もまた、政治の改善と浄化を伴わなければ意味がありません。

 しかしながら、特に二大政党の形式で政権を争うスタイルでは、両政党とも、従来よりもレベル・ダウンした政策をマニフェストに並べますと、民主的な選挙制度は、政治を悪化させる方向に働きます。国民がどちらの政党を選んだとしても、気付かぬうちに、以前の状況よりも悪くなってしまうのです。今回の衆議院選挙にも、この側面は観察されています。例えば、財源を考えれば、両政党の政策とも国民の負担増は必至であり、国民の選択肢は、どちらが”まし”かしかありません。国民のための選挙のはずが、これでは本末転倒で、国民を苦しめるための選挙とかしてしまっているようです。国民負担を減らす政策を掲げる政党が皆無なのですから。

 結局、今日の選挙は、国民を、負担増へと追い込む役割を果たしているとも言えます。民主的な選挙が、国民に希望ではなく絶望を与えるとしますと、選択肢なき選挙は民主主義そのものを否定しかねないと思うのです。

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終戦の日に寄せて

2009年08月15日 15時54分36秒 | 日本政治
 今年で、国民に終戦を伝える玉音放送が流れた日から、64年を数えました。今日という日は、静かに戦没者の方々の御霊が、永久にやすらかであることを祈りたいと思うのです。

 みいくさの ほむらにいのちの 消えゆきて み空の果てに 祈りよ 届かむ

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国立追悼施設の大いなる矛盾

2009年08月14日 15時33分20秒 | 日本政治
国立追悼施設建設へ 政権発足後 民主、有識者懇を設置(産経新聞) - goo ニュース
 民主党にとって、衆議院選挙による政権獲得は、かねてからの主張であった国立追悼施設を実現する千載一遇のチャンスなのかもしれません。しかしながら、この提案は、あまりに矛盾に満ちていると思うのです。

 追悼とは、亡き人々の魂を慰める行為ですので、霊魂存在論に基づいています。そうして、霊魂が存在していることを前提とするならば、戦争で亡くなられた将兵の方々の御霊は、靖国神社に鎮まっていることになります。政府は、どのようにして御霊を追悼施設に移すというのでしょうか。政府が国立追悼施設を建設したとしても、それは、魂のない空虚な空間を建設したに過ぎません。つまり、追悼行為を行うならば、霊魂の存在する場所でなければ意味はなく、それ以外の施設を建設したとしても、まがい物のいかがわしさが付きまとうことになりましょう。

 民主党は、有識者会議を設けるとしていますが、有識者会議の人選によって結果は決まってしまいますし、何よりも、国民を無視しようとしている態度が傲慢でもあります。靖国に祀られている御霊は、国民の御霊であることを忘れてはならないと思うのです。
 
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”覚せい剤で、あなたは犯罪組織と繋がる”

2009年08月13日 15時45分50秒 | 社会
小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明 「のりピーの夏休み」は意外に短そう (日経ビジネスオンライン) - goo ニュース
 この日経ビジネスオンラインニュースの最初のページを読みますと、薬物事件の容疑者を擁護しているかのようでしたので、その無責任さに思わず眉を顰めてしまったのですが、最後まで読んでみますと、筆者は、政府のキャッチ・フレーズが逆効果となる可能性を指摘したいようなのです。

 例えば、”覚せい剤は、あなたの人生を粉々にします”とか、”覚せい剤やめますか。人間やめますか”といったキャンペーンは、破壊衝動に駆られがちな青少年には、むしろ、覚せい剤が禁断の実と化すらしいのです。それでは、どのようなフレーズが良いのでしょうか。そこで考えたのが、”覚せい剤で、あなたは犯罪組織と繋がる”というフレーズです。このフレーズですと、怖いもの見たさや、個人的な楽しみのつもりで気軽に麻薬に手を出すと、意図せずして、麻薬ルートを支配している犯罪組織と繋がってしまう怖さが伝わります。薬物には、未成年者の飲酒やたばこの吸飲とは異質の、犯罪組織の関与があるのですから、多くの人々は、その怖さを知るべきなのです。

 麻薬の密売による収益は、国内の暴力団などに留まらず、麻薬の製造拠点がある外国のテロ組織にまで流れているそうです。このことは、麻薬の購入が、間接的に暴力を蔓延させ、人の命を奪う行為を助長している可能性を示しています。通常、反抗期の青少年でも犯罪組織と関わりたい人はいませんので、薬物の個人に与える害を強調するよりも、社会悪の側面を前面に打ち出すほうが、抑止効果が期待できると思うのです。

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薬物事件の陰には組織がある

2009年08月12日 15時42分57秒 | 社会
酒井容疑者「逃げ得」マネされる!政府が警察にダメだし(スポーツニッポン) - goo ニュース
 薬物事件の真の怖さとは、それが、個人的な犯罪であるに留まらず、必ずや犯罪組織が絡んでいることなのではないかと思うのです。

 殺傷沙汰の事件の多くは、当事者間の利害の対立や感情の縺れによって発生するものです。その一方で、薬物事件は、それを所持し、使用した本人を罰するだけで済む問題ではなく、犯人の背後には、薬物を不法に輸入又は製造し、販売した組織が必ず存在しているのです。その組織とは、犯罪組織に他ならず、麻薬によって得た収益は、その組織の運営、つまり、犯罪の実行につぎ込まれることになるのです。しかも、北朝鮮と覚せい剤との繋がりはマスコミなどでも再三指摘されてきており、薬物事件は、組織を撲滅しなければ根本的には解決されません。これを放置しますと、メキシコのように、武装した麻薬組織と”麻薬戦争”を闘わなくてはならなくなるかもしれないのです。

 薬物事件に対して甘い対応をとしますと、若者などの間に麻薬が蔓延し、犯罪組織が増殖することになります。そうなりますと、当然に、麻薬中毒者による犯罪が増えるのみならず、組織犯罪による被害者も拡大することになりましょう。芸能人の個人的なスキャンダルとして扱うよりも、組織犯罪との闘いであることを強調すべきと思うのです。

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薬物事件は”逃げるが勝ち”になる?

2009年08月11日 15時48分56秒 | 社会
酒井容疑者不起訴も、使用供述も所持微量(日刊スポーツ) - goo ニュース
 酒井容疑者か起こした薬物事件は、不起訴になる可能性もあるとする見方があるようです。しかしながら、お咎めなしとなりますと、薬物事件の犯人は、”逃げるが勝ち”の前例を作ってしまい、むしろ、麻薬汚染の拡大を招くのではないでしょうか。

 誰から見ましても、この事件が不起訴になるとは到底思えません。何故ならば・・・
(1)警察官が容疑者に同行を求めた際に、覚せい剤によると見られる症状が目撃されている。
(2)自宅から覚せい剤と吸引道具が発見されている。
(3)吸引道具には、容疑者のDNAが検出されている。
(4)容疑者本人が、覚せい剤の使用を認めている。
(5)薬物事件で逮捕された容疑者の夫が、覚せい剤を一緒に使用したと証言している。
・・・といった証拠や証言があるからです。これだけ有罪を示す材料が揃っていながら、体内から薬物反応が出なかったことを理由に不起訴となりますと、薬物犯は、使用時から1週間以内に逮捕しないと逃げおおせるということになりましょう。

 見直すべきは、微量であったり、薬物反応がなければ起訴しない、としてきたこれまでの検察庁の基準であり、こうした起訴方針が、国内に薬物を蔓延させてきた原因であるのかも知れません。麻薬の撲滅を目指すべく、この事件をきっかけとして、薬物への対応を厳格化すべきと思うのです。

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非核三原則の法制化で北朝鮮の核放棄は遠のく

2009年08月10日 15時38分20秒 | 国際政治
民主、非核三原則の法制化検討 鳩山代表が表明(共同通信) - goo ニュース
 六カ国協議においてアメリカ政府は、中国政府の協力を得るために、北朝鮮に核保有を許せば、日本国が核武装する可能性があることを説得材料としたと伝えられております。この説が事実であるのかどうかは分かりませんが、我が国の核保有の可能性は、間接的に北朝鮮に対する圧力として働いているようなのです。

 ところが、64回目の原爆忌にあたる昨日、民主党の鳩山代表は、非核三原則の法制化に前向きに検討することを表明されました。この方針は、被曝の痛ましい経験に鑑みて、被曝国である我が国が、核廃絶への一歩を踏み出す意義を示したかったのでしょう。しかしながら、先述したように、”核保有カード”が北朝鮮の核放棄を促す圧力の役割を果たしていることを考えますと、非核三原則の法制化は、有効な”外交カード”をみすみす放棄することを意味してしまいます。法制化された暁には、中国政府は、もはや北朝鮮に核兵器の放棄を迫る理由も必要性もなくなるのですから。

 もし、以上のような展開になるとしますと、核廃絶への第一歩が、核拡散への第一歩となるという皮肉な結果が待っていることになります。むしろ、核拡散を防止するためにこそ、我が国は、核保有のカードを手放してはならないと思うのです。

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北東アジア非核兵器地帯の理想と現実

2009年08月09日 15時42分45秒 | 国際政治
オバマ演説の支持を世界に、長崎市長訴え 「原爆の日」(朝日新聞) - goo ニュース
 広島に続いて長崎でも、本日、原爆投下から64年目の日を迎えました。原子爆弾がもたらした凄惨な光景は、核兵器の非人道性を余すところなく伝えており、核兵器の完全廃絶が人類の理想であることは確かなことです。その一方で、原爆の日の式典では、毎年、政治的なスローガンの如くに核廃絶が訴えられるのですが、しばしばその理想主義に違和感を感じることがあるのです。

 本日も、長崎市長が、式典において非核三原則の法制化と北東アジア非核兵器地帯条約の締結を提唱したと報じられています。しかしながら、この提案を、いざ具体化しようとしますと、相当の難問が待ち受けていると思われるのです。非核三原則を法制化は、日本国から、アメリカによる”核の傘”がなくなることを意味しますし、国内立法では済まされない北東アジア非核兵地帯条約の実現は、さらに難関があります。何故ならば、北東アジアとは、地域的には、朝鮮半島の二つの国と日本国の三国によって構成されるようですが、北朝鮮の核放棄の見通しが立っていないことに加えて、韓国と北朝鮮はいまだに休戦状態にあるからです。

 さらに大きな問題は、これらの政策には、保障措置が必要であるということです。北朝鮮は、NPTに加盟しながら一方的に脱退を表明し、査察の受け入れを拒んできました。非核兵器地帯条約でも同様の管理制度が設けられることになりますが、NPTでさえ北朝鮮の核開発を阻止できなかったのですから、この枠組みを造っても、それを維持できる保障はありません。むしろ、北東アジアをさらに不安定化する可能性もあるのです。

 原爆の日は、政治的なプロパガンダを主張する日ではなく、ひたすらに犠牲になられた方々を悼む日であってほしいと願うのです。

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中国の博士乱造―移民推進政策の一環?

2009年08月08日 15時37分57秒 | 国際政治
世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」 米国なら99%不合格?「博士5万人」の粗製乱造ぶり 「教授は地に満ち、犬の数は博士の数にも及ばない」(日経ビジネスオンライン) - goo ニュース
 ちょうど一年前の8月8日、中国の首都北京では、誇らしげにオリンピックが開催されました。華やかな開会式とは裏腹に、チベットでの虐殺事件への抗議から、世界を巡った聖火リレーでは、各地で抗議デモと在外中国人との間に衝突が発生したのです。

 この聖火リレー事件によって、中国政府の在外中国人に対する動員力が明るみに出たのですが、同時に、各国で中国政府が進めている移民政策への警戒感が高まったことも確かなことです。このためにか、各国政府とも移民の要件を厳しくし、高学歴な技術者や研究者に絞り込むようになりました。日本国政府もまた、同様の措置を行っているようです。この傾向を考慮しますと、中国における博士の急激な増加は、移民要件の厳格化に対応するために行った、当局の措置なのではないかと推測されるのです。何らの資格もないとなりますと、これまでのように、自国民を大量に海外に送り込むことができなくなったからです。

 もちろん、指摘されているように、長期にわたる教育機関への在籍は、一種の”失業対策”であるとも理解できますが、博士号が、学問のためではなく就職のための切符となっているとしますと、中国では、やはり純粋な学問は育たないのかもしれません。   

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謝ることができない北朝鮮

2009年08月07日 15時39分49秒 | 国際政治
米、北制裁は緩めず…報道官が強調(読売新聞) - goo ニュース
 アメリカ人の二人の女性記者が釈放されたことで、膠着していた日本人の拉致事件もまた進展するのではないか、というほのかな期待が高まってるようです。しかしながら、拉致事件の解決の方が、前者よりもはるかに難しいのではないかと思うのです。

 何故ならば、拘束されていた記者は、不法入国という”違法行為”があったため、一先ずは、アメリカ側が北朝鮮に対して謝る構図となるからです。この構図ですと、北朝鮮側は、特別の配慮によって”恩赦”を与えるというポーズをとることができます。一方、拉致事件に関しては、小泉訪朝に際して自ら拉致という犯行を認めましたので、反対に、北朝鮮側が、日本国に対して謝る立場に立たざるを得ません。面子を優先する北朝鮮のことですから、自らの過ちを認めるだけの度量や勇気を期待することは困難なのです。

 拉致被害者の方々は、何らの落ち度もないにもかかわらず、北朝鮮によって連れ去られてしましました。日本国政府もまた、態度の軟化を期待せず、北朝鮮に対しては、圧力をかけ続けるべきではないかと思うのです。

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イランの政府承認を見送っては

2009年08月06日 15時42分26秒 | 国際政治
イラン大統領再選容認を撤回=米(時事通信) - goo ニュース
 選挙の結果を受けて、新たな政権が発足すると、通常は、黙示の政府承認がなされ、そのまま何事もなく両国間の関係は継続されてゆくものです。しかしながら、イランのように、不正選挙疑惑が指摘されている場合には、政府承認を見送ることも一つの選択肢なのではないか、と思うのです。

 実のところ、イランの核開発が取り沙汰されて以来、もしかしますと、既に多くの諸国が、制裁の意味を込めて、イランに対して政府承認を取り消しているかも知れません。そうであるとしても、不正疑惑に対応することなく、強引に政権を成立させた第二次アハマディネジェド政権に対して政府承認を見送ることは、国際社会が、この強硬派政権を認めないことを効果的に示すチャンスとなると考えられるのです。

 イランでも、近年のインターネットや携帯の普及により、外国からの情報が国内に広がるようになったと報じられています。強硬派の言論統制は強化されつつも、不正選挙疑惑が、イランの国際社会における信頼性を低下させているという事実をイラン国民が知るところとなれば、国内における強硬派への不信はさらに高まり、改革派は、国民の後ろ盾のもとで行動できるようになるかもしれません。イランが弾圧国家への道を引き返せるよう、国際社会もまた、意思表示をすべきと思うのです。

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北朝鮮との交渉は騙されていることを前提に

2009年08月05日 15時28分06秒 | 国際政治
クリントン元大統領訪朝 米「核」打開へ一手 北ペースはまる危険も(産経新聞) - goo ニュース
 もし、核兵器の廃絶を実現したいと本気で考えているならば、北朝鮮の核放棄は絶対条件となるはずです。何故ならば、もし、北朝鮮の核保有が許されるならば、もはや、NPT体制の下で他の国に対して非核国であることを求める理由が消えてなくなるからです。

 北朝鮮の核放棄を最優先課題としますと、昨日のクリントン大統領の訪朝は、このプロセスに対してプラスに働くのでしょうか。たとえ北朝鮮が六カ国協議に復帰したとしても、素直に核を放棄するとは限りません。六カ国協議を隠れ蓑にして核開発を行ったのですから、同じことの繰り返しとなる公算が高いのです。米朝の緩和の演出によって六カ国協議が再開されて一番よろこぶのは、北朝鮮となるかもしれません。経済制裁も緩和され、核兵器を完成させるだけの猶予期間が保障されたことになりますので、北朝鮮にとりましては、願ったり叶ったりなのではないでしょうか。

 1994年の米朝枠組み合意の苦い経験を繰り返してはならず、北朝鮮と交渉するに当たっては、常に約束を反故にされることを覚悟しなければならないと思うのです。信頼し過ぎて最悪の事態を迎えるよりも、始めから騙されていることを前提として、フォロー策として次なる手を準備しておくべきなのではないでしょうか。

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米中接近で日米同盟は希薄化する?

2009年08月04日 15時57分23秒 | 日本政治
急接近する米中に脅威はないか?過去例を見ない「G2体制」の舞台裏(ダイヤモンド・オンライン) - goo ニュース
 現在の米中関係は、政経両面で対立した米ソ対立よりも、経済において相互依存が成立している点において、やっかいな関係であると言えそうです。もし、経済関係の相互依存が戦争に至る政治的なリスクを低くする、という主張が正しければ、米中が戦火を交える可能性は小さくなったのかもしれません。しかしながら、周辺諸国には、同じことが言えるのでしょうか。

 中国の行動パターンが前近代的な覇権主義にあることは、近年の観察から明らかとなりましたが、この中国の態度を考慮しますと、米中の狭間にある日本国にとっては、中国から軍事的な攻撃を受けるリスクは、逆に高まったのではないか、と思われるのです。何故なならば、中国政府は、自国が日本国を攻撃した場合、アメリカ政府は軍事的な対応を見送ると踏むと考えられるからです。つまり、米中接近は、日本国にとりましては、いざとなっても日米同盟が発動しない可能性を高めたと言えるのです。実際に、チベットや東トルキスタンにおいて発生した非人道的な中国政府の行為に対して、アメリカ政府は、見捨てるかのように何も動こうとはしません。

 相互依存による均衡は、米中の間では成立しても、全ての諸国に当てはまるわけではないのです。今後、冒険主義を採る中国政府は、アメリカ政府の出方、あるいは、日米同盟の強度を探るかのように、日本国に対して軍事的な圧力を加えたり、国際法違反の行為を繰り返すかもしれません。米中接近は、日本国にとっては試練となりそうですが、国際社会における法の支配を守るためにも、圧力を跳ね返すだけの力量を備えなくてはならないと思うのです。

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移民問題には精緻な議論を

2009年08月03日 15時28分50秒 | 国際政治
「ビザでお困りですか」ネットに広告 偽造斡旋業者が暗躍(産経新聞) - goo ニュース
 移民問題が語られる時は、紛争地から避難民、職を求める経済移民、および、不法滞在の移民といった各種の移民が混合されがちです。しかも、今日では、人の移動の自由化は良いことである、とする主張が幅を利かせており(これを実行すると、実際には、世界はカオスに・・・)、移民がもたらす問題点については、なかなか表に上がってきません。

 しかしながら、人類の歴史を観察しますと、内戦を含めた戦争や紛争の大半が、人の移動が原因であったことが分かります。理想主義者にとっては、誰もが自分のゆきたい場所に自由に行くことができる状態が望ましいのでしょうが、その行為が引き起こす深刻な問題については、意図的にか触れようとしないのです。つまり、移民を推奨する人々は、将来に対して無責任なのです。旧ユーゴスラビアでの紛争のみならず、最近ではチベットや東トルキスタンで露見したように、民族間の対立は悲惨な結末をもたらします。政府の思惑が絡みますと、”民族抹殺”や”国家乗っ取り”にまで及ぶことさえあるのです。

 国際社会は、移民についてより精緻で正直な議論をすべきであり、移民の目的に加えて、受け入れ国についても分類すべきと思うのです。建国以来、多数の移民を受け入れてきた国と一定の民族の纏まりを基礎としてる国家とでは、移民のもたらす影響も違ってきます。また、移民が安易に国籍を取得できる状況を考えますと、帰化についても再検討が必要なように思うのです(国籍を取得した”国民”が自国を破壊するという事態も・・・)。国家の多様性を踏まえた対応を行いませんと、どの国でも、将来に紛争の種を蒔くことになるのではないでしょうか。

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核拡散が加速化する現実

2009年08月02日 16時39分49秒 | 国際政治
ミャンマー、北の支援で核施設建設…豪紙報道(読売新聞) - goo ニュース
 チェコにおいて、アメリカのオバマ大統領が核の廃絶を訴えて以来、被曝国である我が国を含めて、核保有に対する反対の声が高まっているようです。その一方で、核廃絶の訴えをあざ笑うかのように、核拡散が加速化している現実に、国際社会は、どのように対応しようとしているのでしょうか。

 核拡散は、掛け声だけで防止できるものではなく、最近に至っては、北朝鮮からビルマに核技術が流されているというニュースが報じられています。ビルマは、NPTの締約国であり、条約順守の義務を負っていますので、もし、報道されている内容が事実であるならば、明らかに国際法違反の行為となります。しかしながら、NPT体制にあっては、北朝鮮が一方的に脱退を表明するという悪しき前例を残しており、ビルマも追随して脱退を試みる可能性も否定できません。

 もとをただしますと、NPTには、条約違反国に対する制裁の規定と一方的な脱退を防ぐ仕組みが欠如していることが、今日の深刻な事態を招いているとも言えます。2003年に北朝鮮が脱退した際に、国際社会は、NPT体制を維持するために必要な措置を検討し、条約の改正を行うべきであったかもしれないのです。

 来年には、NPTの再検討会議が開催されるそうですので、事前の議題には含まれていなくとも、制裁や脱退防止の方法について、検討の場を設けてはどうかと思うのです。このままでは、誠実にNPTの順守に努めている諸国を横目にして、最も危険な軍事独裁国家が”核拡散促進体制”を構築し、国際社会を脅すという最悪の事態が訪れそうなのです。
 
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