紅葉はだいたい終わってしまいました。もうすぐ12月だし、それは仕方ないことでした。そんなに慌てても、もう来年までは会えないのだし、今年せいぜい楽しんだから、まあいいかなと思います。
もう気分は冬です。だったら、垣根の垣根の曲がり角、サザンカ、サザンカ咲いた道、ということなのかな。調子よすぎるな。そんなに切り替えの早い私ではないんですけど……。
それで、サザンカを見に行ったんですね。昨日、その手前までやっとたどり着いたんでした。本当なら、国道沿いに駐車場というのが書いてあったそうです。でも、私にはちゃんと見つけられてなかった。
歩いてみてやっと、こんなところに駐車場があったのかというのを知ったくらいで、いつもの通り、むだに歩いてないと、空間把握ができないようでした。
櫛田川の右岸を歩いて、左岸の山に隠されて簡単には見えないサザンカにやっとたどり着きました。
たくさんのお客さんがいるのかなと思ってたら、クルマが一台通り抜けていっただけでした。
サザンカはそこにあった。茶畑に覆いかぶさるように大きく枝を伸ばしていました。そこに当然のことながら、いくつも花が咲いていた。そうなのか、サザンカって、今ごろからもうしばらく咲いているんですね。
紅葉から冬への架け橋みたいな花だったのか。
手前のイチョウは、黄葉していませんでした。山に隠れて日当たりはそんなによくない感じでした。
午前中には日は当たるんだろうけど、午後からは少し翳って来るみたいでした。
近づいてみたら、きれいにトンネルみたいになっています。向こうの赤いクルマはお客さんだろうか。それにしても、だあれもいない。
花は、こんな感じで、そんなに珍しい花ではありません。でもまあ、今年初めてのサザンカではあるし、念願の有名な花を見せてもらったという感動がありました。
トンネルを抜けて、反対側から見てみたら、こちらはよく紹介されている写真の姿でした。
そうでした。私は通常ルートの反対側から来たみたいでした。
ピンクのサザンカに対抗するように家を囲んで白いサザンカがあって、そちらのおうちの方からクロネコが出てきました。
だれもいないから、のんびり昼間の時間を過ごしているようでした。友だちもいないのかな。木のオーナーさんが飼い主さんなんでしょうか。
さて、目的を達成した私は、ふたたび歩きだして、クルマを止めたところまで今度はちゃんと国道沿いを歩いてきました。クルマは頻繁に通るから、クマの心配はありませんでしたけど、風情はありません。こういうところを自転車やバイクの人たちは簡単にすり抜けていきます。
そりゃ、すっ飛ばすに越したことはないけど、でも、木に会うために苦労したら、それなりに充足感はあるんだけどな。まあ、自己満足だろうけど。