リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

旅の空から~マルタ~22年ぶりに来てみたら

2023年11月06日 | 日々の風の吹くまま
11月3日(金曜日)。⛅🌤⛅。ちょっと早めに目が覚めて、どこまでマルタに近づいたかなあと外を見たら、あはっ、セントエルモ要塞。なつかしいなあ。首都ヴァレッタの先端にある要塞が船の右舷に見えているということは、そっかグランドハーバーに入るんだな。新しくできたクルーズ船ターミナルはたぶんリゾートエリアに近いマルサムシェットの港の辺りにあるんだと思っていたけど、なるほど22年前でもグランドハーバーの方が高級リゾート言う印象だったもんな。そう、私たちにとってマルタは22年ぶり。うん、再構築のハネムーンとして来たこのマルタで25周年を迎えて、それ以降は2人の起点を一緒に暮らし始めた日にリセットして、次の25年に踏み出した思い出の地がこのマルタ。



マルタと言う地中海の小さな島国がどんなところか2人ともまったく想像がつかなった「異国」で、何のしがらみもなかったからこそ、やり直しの出発点として大きな意義があったのかもしれないな。そういう感傷的な思い入れがあるから、シルバーシーのカタログでこの航海を見つけたときは、ほぼ即座に行こうよってことになって、そしてけさ、そのマルタに到着。カレシとまた来ようねと言ったあの時から22年(しかもカレシと文通を始めてちょうど50年)経って、ほんとにまたカレシと一緒に来たなんて、やっぱり感慨深いものがあるね。でも、`何だかマペースでのんびりとして見えたマルタもEUに加わってからかなり発展したという印象で、リゾート地帯のセントジュリアンズのあたりには昔はなかった高層ビルがにょきにょき。変われば変わるもんだと思うけど、21世紀の22年なんて悠久の昔なんだろうな。

今日はグランドハーバーの向こう側のつながった中世に聖ヨハネ騎士団が本拠地にしていた「スリーシティーズ」のウォーキングツアーとダイサという昔ながらのボートでの水上観光。セングレアからヴィットリオーサ(別名ビルグ)、コスピクアを見学する予定で、特にヴィットリオーサの聖堂のドームは港の向こう側の首都ヴァレッタやマルタの最初の首都だったムディナから堂々とした風格が見えていたっけな。いつの間にかできていたクルーズターミナルからバスでセングレアまで行って、第二次大戦をめぐる戦争博物館が入っている要塞の中を見学。マルタはいたるところ要塞だらけで、すぐ北のシチリアと同様、古代のフェニキア人を始めとして地中海を航行したありとあらゆる民族がこの島に行き当たっては住み着いた歴史の標本。地図を見るとイタリアがシチリアを蹴っ飛ばしたら小石(マルタ)がぽろっと落ちたようなイメージだから、なるほど。ヴィットリオーサの狭い路地のレストランでの軽食ではアンチョビの丸ごとフライがおいしかった。一番小さい町コスピクアを歩いて、最後にボートツアー。ダイサと呼ばれるボートはかって水上タクシーとして活躍していたものが、今は観光用モーターボート。漁船のルッツに似ているけどダイサは平たくて、ルッツと同じく舳先に魔よけの「ホルスの目」が描かれている。小さなボートに6人ずつ乗って、お兄ちゃんが2本のオールを操って船着き場を離れたら、モーターで港巡り。グランドハーバーには(どんなセレブか知らないけど)スーパーヨットが何隻も停泊していて、マリーナにはヨットやプレジャーボートがずらり。コンテナ船がひしめきガントリークレーンが林立するバレッタの反対側のマルサムシェットの港とは対照的だな。底の浅いボートだから水しぶきが肘の辺りまで上がって、振り向いたときに口に飛び込んで来たしぶきのしょっぱさと来たら、太平洋の塩味に慣れていると口が曲がりそうなくらい濃い味。船着き場に戻ったところで、段ボール箱を抱えた2人の男が中身(アイスクリームのコーン)を護岸とボートの間にどばっ捨てたのでびっくり。それを見つけた船頭のお兄ちゃんが「犯人」と腕を振り回しての口論。観光客が船に乗り降りするところなんだから、そりゃあ怒るよね。






イギリス領時代の置きみやげ(エドワード7世の時代のもの)

趣のあるマルタの窓



ダイサのレースの練習?


海にごみを捨てた人に抗議

んっとに、もう・・・

聖ヨハネ騎士団のシンボル、マルタ十字

マルタ特産のミニ洋ナシ(バンビネラ)

とっぷり日が暮れて、ライトアップした聖堂のドームと水先案内のボートがマルタを離れるシルバームーン号を見送ってくれた。つかの間の再会だったけど、また会う日まで、さよなら、マルタ。





おまけ:街角で見たドアノッカー







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