4月11日(火曜日)。(ゲント/ザイプ)。☁🌧☁⛅☁🌧。けっこう早めに目が覚めて、カーテンの隙間から外をのぞいたら、あれ、何だかきのうと同じ風景。今日は次のボサイトに接岸しているはずなのに、停泊したままだったみたい。きのうの午後に、タマシュが「若干の変更がありますので、必ず家族の誰かひとりがラウンジに来てください」と船内放送していたから、たぶん行く先で予定通りに到着できない事情ができたんだろうな。私たちは出られないし、少し予定が変わったからと言ってどこに行けるわけでもないので、ぜんぜん関係ないからいいんだけど、どこもリバークルーズの出入りがタイトらしいときに、予定変更なんかあると調整が複雑でタイヘンだろうな。
今日のツアーは「フランダースの野」一択で、第1次世界大戦の激戦地だったイープルの戦場跡と戦没者の墓地。夜の軍葬ラッパの儀礼までいればほぼ1日がかりというツアーもあるから、参加する人たちはゲントからバスでボサイトへ向かったのかな。フランダースの野に咲き乱れる赤いケシの花に戦争の悲惨さや無残に散った若い命への思いを託した詩を書いたのがカナダ人の軍医ジョン・マクレー中佐だったので、ツアーに参加する人は多いだろうな。小さい頃に、伯母がワタシの顔を見ては、太平洋戦争の終戦間際に戦死して、そのまま髪の毛1本すら帰って来なかった叔父の目をしていると言っていたので、フランダースの野を見渡して、胸の中であの有名な詩を暗唱して追悼したかったな。でもねえ、遠い昔から誰がどれだけ戦争の悲惨さを後世に伝えようと努力しても、人間は戦争をやめたことはないわけで、もしかしたら、人類が地球上で一番愚かな生物種なんじゃないかと思ってしまう。
昼前にミハイが来て、今日はカレシだけ検査。結果が出るのを待っている間、どうして予定変更したのか聞いてみたら、「悪天候で、風が強すぎたんです」との返事。へえ、海の上でなくても、風で航行が危険ということがあるんだね。船は平たいから重心は低そうだけど、喫水が深くないから、船や艀がスリップしたような感じで、接触事故が起きかねないということかな。何たって、川はこの地域の「ハイウェイ」だもんね。「午後には出ますから」。ああ、そこでツアーに出た人たちと合流するわけか。と言っているうちに検査の結果が出て、「う~ん、かなり薄いけれども、まだ2本出てますねえ」。あら、残念。でも、薄いということは陰性に近づいていると思っていいんじゃないかな。「そうですね、夕方にもう一度検査しましょう。それでもまだなら、明日の朝ということで」。はい、オッケー。でも、2週間も3週間も経ってまだ陽性と言うケースもあるそうで、もしもカレシがそうだったら、このまま隔離したまま居座ってグルメ三昧で暮らすのかなあと言ったら、「それは困ります」。じゃあ、さっさと陰性になってもらって、シャンペンを注文しようかなあと言ったら、ミハルが大笑い。ちっとも危機感がないなあ、もう。
アムステルダムを出て最初の3夜はダイニングルームの隅の8人席のテーブルで仲良しとワイワイやっていたので、ときどきジェフに仲間は大丈夫か聞いているけど、今のところはみんな大丈夫。でも、Arts Clubグループのメンバーが2人、検査をして陽性だったそうで、「きみたちだけがアンラッキーだったんじゃないよ」。そうだよね。救急センターのドクターが「ウィルスはもうそこら中にいるからね」と言ってたし、他のグループや個人客の中にだって「保菌者」がいる可能性はあるだろうな。それにしても、ミハルは大変だなあ。検査の時はマスクとゴム手袋をして来るけど、もしかしたらバリバリの感染力を持っている人もいるかもしれないじゃないの。いくらやり慣れていたって、そのあたりはどうにもならないもんね。まあ、自主隔離するケースが増えたら、その世話でよけいな労力がかかるから、船の方としては早く陰性になって回復してくれるに越したことはないだろうけどね。さて、船も動き出したことだし、日も差してきたので、ルーフデッキでウォーキングをして来ようっと。
ルーフデッキ。風に飛ばされないように椅子をたたんである
夕方になって、また明日の予定が変更になるからと、タマシュからラウンジへの集合命令。船はいつの間にか海のような広いところで、川を行く艀と海を行く外航船が混在していたのでびっくり。ちょうどカレシの検査に来たメルエルが「海ですよ」。へえ。どうやら北海に面して、入江が複雑に入り組んでいるところらしい。カレシの今日2度目の検査はまた陽性だけど、朝のよりはまた「陽性」を示す線が薄くなった感じ。大勢の客の検査をして結果を見て来ているメルエルが「あと1日か2日ですよ」。そうだといいけど、なぜ2人とも海のクルーズの方がずっと落ち着くという結論に達して、後はどうでもよくなったみたいで、アムステルダムに着いて船を降りるまでに陰性になっていればそれでよしという気分。ワタシは今年もArts Clubのアーティスト支援基金(BMAF)の奨学金の選考委員になっているもので、スティーブンがどさっと50件以上の申請を送って来て、日曜日か月曜日までに推薦候補10件をリストにして送ってと言うもので、一つ一つ読んで採点するのに大わらわで、観光どころか、もう「ワーケーション」なんだもん。
今日のツアーは「フランダースの野」一択で、第1次世界大戦の激戦地だったイープルの戦場跡と戦没者の墓地。夜の軍葬ラッパの儀礼までいればほぼ1日がかりというツアーもあるから、参加する人たちはゲントからバスでボサイトへ向かったのかな。フランダースの野に咲き乱れる赤いケシの花に戦争の悲惨さや無残に散った若い命への思いを託した詩を書いたのがカナダ人の軍医ジョン・マクレー中佐だったので、ツアーに参加する人は多いだろうな。小さい頃に、伯母がワタシの顔を見ては、太平洋戦争の終戦間際に戦死して、そのまま髪の毛1本すら帰って来なかった叔父の目をしていると言っていたので、フランダースの野を見渡して、胸の中であの有名な詩を暗唱して追悼したかったな。でもねえ、遠い昔から誰がどれだけ戦争の悲惨さを後世に伝えようと努力しても、人間は戦争をやめたことはないわけで、もしかしたら、人類が地球上で一番愚かな生物種なんじゃないかと思ってしまう。
昼前にミハイが来て、今日はカレシだけ検査。結果が出るのを待っている間、どうして予定変更したのか聞いてみたら、「悪天候で、風が強すぎたんです」との返事。へえ、海の上でなくても、風で航行が危険ということがあるんだね。船は平たいから重心は低そうだけど、喫水が深くないから、船や艀がスリップしたような感じで、接触事故が起きかねないということかな。何たって、川はこの地域の「ハイウェイ」だもんね。「午後には出ますから」。ああ、そこでツアーに出た人たちと合流するわけか。と言っているうちに検査の結果が出て、「う~ん、かなり薄いけれども、まだ2本出てますねえ」。あら、残念。でも、薄いということは陰性に近づいていると思っていいんじゃないかな。「そうですね、夕方にもう一度検査しましょう。それでもまだなら、明日の朝ということで」。はい、オッケー。でも、2週間も3週間も経ってまだ陽性と言うケースもあるそうで、もしもカレシがそうだったら、このまま隔離したまま居座ってグルメ三昧で暮らすのかなあと言ったら、「それは困ります」。じゃあ、さっさと陰性になってもらって、シャンペンを注文しようかなあと言ったら、ミハルが大笑い。ちっとも危機感がないなあ、もう。
アムステルダムを出て最初の3夜はダイニングルームの隅の8人席のテーブルで仲良しとワイワイやっていたので、ときどきジェフに仲間は大丈夫か聞いているけど、今のところはみんな大丈夫。でも、Arts Clubグループのメンバーが2人、検査をして陽性だったそうで、「きみたちだけがアンラッキーだったんじゃないよ」。そうだよね。救急センターのドクターが「ウィルスはもうそこら中にいるからね」と言ってたし、他のグループや個人客の中にだって「保菌者」がいる可能性はあるだろうな。それにしても、ミハルは大変だなあ。検査の時はマスクとゴム手袋をして来るけど、もしかしたらバリバリの感染力を持っている人もいるかもしれないじゃないの。いくらやり慣れていたって、そのあたりはどうにもならないもんね。まあ、自主隔離するケースが増えたら、その世話でよけいな労力がかかるから、船の方としては早く陰性になって回復してくれるに越したことはないだろうけどね。さて、船も動き出したことだし、日も差してきたので、ルーフデッキでウォーキングをして来ようっと。
ルーフデッキ。風に飛ばされないように椅子をたたんである
夕方になって、また明日の予定が変更になるからと、タマシュからラウンジへの集合命令。船はいつの間にか海のような広いところで、川を行く艀と海を行く外航船が混在していたのでびっくり。ちょうどカレシの検査に来たメルエルが「海ですよ」。へえ。どうやら北海に面して、入江が複雑に入り組んでいるところらしい。カレシの今日2度目の検査はまた陽性だけど、朝のよりはまた「陽性」を示す線が薄くなった感じ。大勢の客の検査をして結果を見て来ているメルエルが「あと1日か2日ですよ」。そうだといいけど、なぜ2人とも海のクルーズの方がずっと落ち着くという結論に達して、後はどうでもよくなったみたいで、アムステルダムに着いて船を降りるまでに陰性になっていればそれでよしという気分。ワタシは今年もArts Clubのアーティスト支援基金(BMAF)の奨学金の選考委員になっているもので、スティーブンがどさっと50件以上の申請を送って来て、日曜日か月曜日までに推薦候補10件をリストにして送ってと言うもので、一つ一つ読んで採点するのに大わらわで、観光どころか、もう「ワーケーション」なんだもん。
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