9月17日(金曜日)。☂☂☂。目が覚めてみたら、予報通りの雨じゃぶじゃぶ。おまけに予報通りに風も出て来て、メトロバンクーバーの「雨期」の嵐第1号というところ。大雨注意報が警報に格上げされて、予報では最大20メートル近い風が吹くそうだけど、ちょっと内陸のニューウェストではせいぜい10メートルらしい。だけど、上空がわりと明るく見えるのは、雨雲がそれほど厚くないということなのかな。
トラベルエージェントのジェフから、来月のクルーズのEチケットが送られて来て、おお、いよいよだぁ~という感じ。Silverseaはクルーズ前後の往復航空券も含めてのオールインクルーシブなので、航空会社を選べないけど、格安の追加料金でビジネスクラスにアップグレードできるのがいいところ。今回は英国航空で、行きはバンクーバー⇒ロンドン⇒ローマ、帰りはバルセロナ⇒ロンドン⇒バンクーバー。ヒースロー空港での乗り換えがうまく行けば問題ないんだけど、あそこではいい経験がないから、どうかなあ。それに、バンクーバー⇔ロンドンはあのでかいエアバスA380じゃなくてボーイング777。コロナで利用客が減ったからなんだろうけど、ちょっと残念。バンクーバー⇔ロンドン(Club World)は座席が2席ずつぶっちがいに向かい合って配置されているけど、ローマへのエアバスA319とバルセロナからのエアバスA320がClub Europeという、座席が前を向いて並んでいる旧式タイプなのは、(Brexitにもかかわらず)EU域内ってことで国内線の感覚なんだろうな。
ローマでは時差ぼけ対策として乗船前に3泊。ホテルはウェスティンエクセルシオールローマで、ググってみたら、うはぁ、外観も部屋の設えもいかにも古き良きヨーロッパって感じ。名作『ローマの休日』でオードリーヘップバーンが座ってアイスクリームを食べていた有名なスペイン階段へは徒歩10分くらいの近さだけど、今は階段の途中に座ると400ユーロだかの罰金を取られるんだそうな。ソーシャルメディア時代になって、ヘップバーン気取りで自撮りする観光客で賑わい過ぎたんだろうな。トレビの泉へは徒歩15分だそうだけど、観光客が溢れていそうだから、噴水が見えて来るあたりまで近づくのが上策かな。まあ、当分は「風の向くままぶらり旅」的な旅行は過去の遺物に等しいままかもしれないな。
船は乗客数380人、乗組員295人のSilver Shadowで、乗ったら乗ったで、コロナ感染防止のための船内ルールがすごい。まあ、読んでみると、Silverseaと親会社のロイヤルカリビアンがクルーズを再開するために涙ぐましい努力をした(というか目玉が飛び出すような資金をつぎ込んだ)のが手に取るようにわかる。船内の公共部分ではマスク必須だし、(船室付きの)執事が毎朝検温に来るとか、船室の清掃を円滑にして安全性を高めるために、午前8時までに部屋を出てレストランでゆっくりと朝食を楽しみなさいとか、新しいプロトコルがいろいろとあって、一見して窮屈そうな感じがしないでもない。でも、客にはシニアが多いから、これだけ念には念を入れてくれれば、安心してゆったりと水青き地中海を眺めて過ごせるなあという気分になる。旅心が付くことをよく「足がかゆい」と表現するけど、とにかく、昔大好きだった(今でも大好きな)つい最近他界したジェリー藤尾の歌のように、どこか遠くへ行きたいんだもん。