廃盤蒐集をやめるための甘美な方法

一度やめると、その後は楽になります。

生涯の愛聴盤

2014年09月21日 | Jazz LP (Prestige)

Dexter Gordon / The Panther !  ( Prestige PRST 7829 )


OJCのリマスターCDでずっと愛聴してきましたが、レコードを見かけてしまい、つい、フラフラと買ってしまいました。 安かったですし。
1970年7月の録音で、もうこの時期になるとレコードかCDか、という議論は意味がなく(音に違いなんかない)、ステレオカートリッジに
取り換えるのが面倒なので持っていてもあまり頻繁に聴くことはないのはわかっていても、デックスのアルバムでは3指に入る好き盤なので、
こればかりは抗えませんでした。

レコーディングエンジニアはRCA専属だったポール・グッドマン、プロデューサーはドン・シュリッテン。 サウンドには特に特徴もなく、
残響の少ないデッドなものなので、わざわざレコードで持つ必要はないでしょう。

デックスはこの時期は既にコペンハーゲンに移住していて、年に何回かジャズ・フェスティバルに出るためにアメリカに帰郷するという生活でした。
その短い滞在の間にポツリポツリとレコーディングして、プレスティッジから発売されていました。 特に野心的な内容ではありませんが、
ビ・バップ期からのプロとしての活動で身体に沁みついたバップ・マナー全開のお手本のような演奏ばかりで、とにかく感動的です。

中でも、The Christmas Song と Valse Robin の2曲が素晴らしく、これがこのアルバムの価値を高めてくれています。 トミー・フラナガンの
静かなサポートもとても良くて、全体的に趣味の良いアルバムになっている。 トミフラは15歳の時(45年)にプロとして初めて仕事をしたのですが、
その時の相手がデックスだったので、このレコーディングには格別なものがあったのかもしれません。

プレステの7000番台後半はいいレコードがたくさんあっていいですね。 値段も安いし、ぼちぼち買っていこうと思います。



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