Jazz ... It's Magic ( Regent MG 6055 )
レコードを再び買い始めて1年半、最初の半年は様子見のため実際はほとんど買うことはありませんでしたが、今年に入ってからは
大体月2~3枚程度を買うようになりました。 若い頃に3大レーベルやノーマン・グランツ、有名なマイナーレーベルの主だったところは
大体聴きましたので、今更そういうのを大枚はたいて買おうという気にはなりません。 その中の幾つかはもう1度手元に置きたいと思うものも
あるので、そういうのはまたそのうちに買うことになると思いますが、当時聴き逃したものや手が回らなかったもののほうにやはり興味が湧きます。
上記はそういうものの1枚で、以前は手が回らず聴けなかったレコードです。 まあ、珍しくもなんともないレコードで、DUの各店舗で只今も
絶賛売れ残り中です(笑)。 どの店舗の在庫も16,000円~21,000円くらいの価格幅で、どれも「盤にキズあり」だそうです。
キズはまあいいとして、値段が私の感覚ではちょっと高過ぎます。 だからもっと安いのをと思っていましたが、今年最後の収穫で、96ドル。
ジャケットも盤もきれいで、こちらの粘り勝ちです。
Curtis Fuller、Sonny Redd、Tommy Flanaganらデトロイトの若者たちが演奏を楽しんでいる様子が手に取るようにわかる、いいレコードです。
ミドルテンポのブルース4曲とバラード・メドレーが1曲。 Sonny Redd のアルトの音がとてもきれいに録れていて、これが1番の印象。
Curtis Fuller の音もクッキリと録れていて、これなんかはブルーノートなんかよりも聴き応えがあります。
歴史を変えるような演奏でもなく、DUの廃盤セールにも掛からないようなレコードなんでしょうが、実際はこういう演奏やレコードたちが
アメリカのジャズ・シーンを支えていたんだと思います。
Dave Bailey のEpic3部作を褒める人はたくさんいますが、こういうのを褒めてくれる人はいませんよね。 なぜだろう?
Five Spot After Dark のようなキラー・チューンがないからかもしれませんが、あのレコードと比べても全く遜色ない出来なのに。
高価で稀少な廃盤ばかり聴いていると、疲れる時があります。 だから、こういうプリティなレコードはどうしても必要です。
いつか正当な評価を受ける日が来るでしょうか。