結局、今月(2月)はレコードを1枚も買わずに終わりました。 この調子でしばらく行ければいいな、と思います。
当然お小遣いが余るので、CDは新品を中心に少し買いました。 DUに行って、フェイスで置いてあるものの中で視聴できるものは聴いてみて、
視聴できないものは直感に従って選びました。 お勧めされるがまま、抗うことなく、という感じです。
■ Joe Robinson Quartet / While I'm Waiting ( BEEZWAX BW 5637A )
「スタン・ゲッツを思わせる最高のテナーのワンホーン」と手放しの褒めようで、怪しいことこの上ない(笑)。 でも、ジャケットのデザインもいいし、
ケニー・バロンの "Voyage"もやっているし、騙されてみるかと思って購入。 うーん、これのどこがスタン・ゲッツなんでしょう・・・・
ま、それはいいとして、ちょっとテナーの音が弱いような気がします。 音自体もあまり綺麗でもないので、テナーの魅力で聴かせるタイプでは
ないようです。 また、曲ごとの緩急のつけ方が弱くて、全体的に曖昧な印象が残ります。 アップテンポはもっと明るく大らかに、バラードは
もっと艶っぽくやればいいのに、もったいないなあというのが率直な感想です。 選曲も含めてアルバム作りのセンスはとてもいいだけに、残念。
裏面にシリアル番号が振ってあり、手持ちの盤は 025341 となっています。
■ Todd Herbert / The Tree of Life ( Metropolitan Record MR 1128 )
2枚紹介されていたので、1枚聴いて良ければもう1枚も、と思いまずはこちらを購入。 音が少し弱いですが、なるほど、テナーの音は魅力的です。
硬く密度の高い締まったクレバーな音です。 全曲オリジナルで固めていますが、どの曲も大変オーソドックスな作りで好感度も高いです。
全編飽きずに聴くことができますが、ミキシングがイマイチで、もっとテナーの音を前面に出して音ももっと大きくしてくれれば言うことなしでした。
■ Julien Wilson / This Is Always ( Lionsharecords LSR20131 )
「デクスター・ゴードン直系、感動のワンホーン・バラード・アルバム」とのことで、おいおいホントかよ、と思うわけですが、愛しのデックスとなれば
これは聴かないわけにはいきません。 ジャケットも洒落てます。 否が応でも期待は高まります。
・・・・ところが、ハズレでした。 サブトーンの乱用で、何を吹いているのかよくわかりません。 フレーズもウネウネ。 落ち着いたバラードを
演出するために低音域にフレーズを集中させているのが却って逆効果、こんな吹き方なんかせずもっと普通に吹けばよかったのに。 それとも、
こんな吹き方しかできないのか。 せっかくバラード・アルバムを作ろうとしたのに、あー、もったいない・・・・
■ Julien Wilson / While You Were Sleeping ( Sound Vault Records Cat# SV0519 )
たまたま同じ日に中古で見かけたのでこちらも購入。 聴いてビックリ、マイケル・ブレッカーみたいな音、同じ人が吹いてるとは思えません。
すごくいい音のテナーです。 但し内容はいわゆるコンテンポラリー・ミュージックで、ジャズではありません。 1度聴けばもういいや、です。
この音で上記のバラードを吹いてくれれば名盤が出来上がっただろうに・・・・・
■ Henrik Sorensen Trio / Triologic ( WAVE 19973 )
「オークションで高値をつけた」レアデッドストックが入荷、というこれまた禁断の売り文句が踊る1枚。 北欧のピアノトリオです。
ドルフィン・ダンスやタイム・リメンバードなどの選曲の良さに惹かれて購入。 3,600円という破格のお値段でちょっと躊躇しましたが。
これもミキシングがイマイチで、ドラムが一番前にいるように聴こえてそれがやや耳障りです。 流れるような綺麗なピアノなんですから、
これを前に出さなきゃおかしいでしょ? こういうのはよくわかりません。 内容のほうは、青山や表参道のカフェのBGMで流せばオシャレな
感じですね、というところで、それ以上でもそれ以下でもありません。 私には必要のない盤で、またやっちゃった・・・・・
こんな殺し文句、DUにしか書けないよな。
■ Vittorio Gennari / Blues ( RED Records 123324 RED )
イタリアのベテランアルト奏者の新作ワンホーン、ということで、寛いだ雰囲気を期待して購入。 たまたま中古が出ていました、600円。
なんで新作なのにもう中古にだされたの?と若干不安でしたが・・・・ 内容はとてもきれいでクリアな録音でオーディオ的快楽度も高いです。
vibが入った構成なので、どの曲も導入部はこのvibから始まります。 ゆったりとフレーズは流れて音も綺麗でいい感じかも、と思いつつ
聴いていきますが、あれ、ちょっとvibの演奏が長いぞ、と思います、いつまでやってるんだ? なかなかasが出てきません。
結局最後の方でようやく出てきて、短いセンテンスを吹いて終わります。 音量豊かで濁りのないお手本のようなアルトで素晴らしいのに。
これ、一体誰のリーダー作だっけ?
■ Tim Warfield / Inspire Me ! ( Herb Harris Music )
出ました、これは傑作です。 ここ数か月の間に買ったCDの中ではダントツの良さ。 ゆったりとした独特の間を持ったソウルフルなハードバップで、
こういうのはちょっと珍しいのでは? 所々にドルフィーを思わせる不協和音なハーモニーが隠し味として使われたりして、そういうところも
よく考えてるなあと感心します。 強面のジャケットのせいで手に取らずに済ますと、損をします。 愛聴盤です。
■ Robert Glasper Experiment / Black Radio 1&2 ( Blue Note 88333 & 0602537433858 )
廃盤オリジナルレコードに群がるモダンジャズオヤジ達の中で、ロバート・グラスパーの名前を知っている、あるいはCDを聴いたことがあるという人が
どれだけいるか知りませんが、これが今現在の同時代ジャズだと個人的には言い切りたい2枚です。 ジャズとR&Bとヒップホップの融合、というと
モダンジャズオヤジたちはビビッてチビってしまうかもしれませんが、内容は昔の言い方をするといわゆるモダンなブラコン、過激なヒップホップ色
はありません。 グラスパーのピアノはハンコックのような独自のまったく新しい洗練さがあって元々素晴らしかったのですが、ここでも随所に
その音が鳴り響いています。 ブルーノートがこれを出したということに重要な意味があるわけで、これを聴かないというのであればジャズ・ファンの
看板は外した方がいい。 Vol.2 のほうが音楽的に成熟しています。
最近のCD探しは、かなり面白いです。 玉石混淆ですが、その中から当たりを探していく快楽は廃盤探しとまったく一緒、ハズレを引いたときですら
楽しいです。
当然お小遣いが余るので、CDは新品を中心に少し買いました。 DUに行って、フェイスで置いてあるものの中で視聴できるものは聴いてみて、
視聴できないものは直感に従って選びました。 お勧めされるがまま、抗うことなく、という感じです。
■ Joe Robinson Quartet / While I'm Waiting ( BEEZWAX BW 5637A )
「スタン・ゲッツを思わせる最高のテナーのワンホーン」と手放しの褒めようで、怪しいことこの上ない(笑)。 でも、ジャケットのデザインもいいし、
ケニー・バロンの "Voyage"もやっているし、騙されてみるかと思って購入。 うーん、これのどこがスタン・ゲッツなんでしょう・・・・
ま、それはいいとして、ちょっとテナーの音が弱いような気がします。 音自体もあまり綺麗でもないので、テナーの魅力で聴かせるタイプでは
ないようです。 また、曲ごとの緩急のつけ方が弱くて、全体的に曖昧な印象が残ります。 アップテンポはもっと明るく大らかに、バラードは
もっと艶っぽくやればいいのに、もったいないなあというのが率直な感想です。 選曲も含めてアルバム作りのセンスはとてもいいだけに、残念。
裏面にシリアル番号が振ってあり、手持ちの盤は 025341 となっています。
■ Todd Herbert / The Tree of Life ( Metropolitan Record MR 1128 )
2枚紹介されていたので、1枚聴いて良ければもう1枚も、と思いまずはこちらを購入。 音が少し弱いですが、なるほど、テナーの音は魅力的です。
硬く密度の高い締まったクレバーな音です。 全曲オリジナルで固めていますが、どの曲も大変オーソドックスな作りで好感度も高いです。
全編飽きずに聴くことができますが、ミキシングがイマイチで、もっとテナーの音を前面に出して音ももっと大きくしてくれれば言うことなしでした。
■ Julien Wilson / This Is Always ( Lionsharecords LSR20131 )
「デクスター・ゴードン直系、感動のワンホーン・バラード・アルバム」とのことで、おいおいホントかよ、と思うわけですが、愛しのデックスとなれば
これは聴かないわけにはいきません。 ジャケットも洒落てます。 否が応でも期待は高まります。
・・・・ところが、ハズレでした。 サブトーンの乱用で、何を吹いているのかよくわかりません。 フレーズもウネウネ。 落ち着いたバラードを
演出するために低音域にフレーズを集中させているのが却って逆効果、こんな吹き方なんかせずもっと普通に吹けばよかったのに。 それとも、
こんな吹き方しかできないのか。 せっかくバラード・アルバムを作ろうとしたのに、あー、もったいない・・・・
■ Julien Wilson / While You Were Sleeping ( Sound Vault Records Cat# SV0519 )
たまたま同じ日に中古で見かけたのでこちらも購入。 聴いてビックリ、マイケル・ブレッカーみたいな音、同じ人が吹いてるとは思えません。
すごくいい音のテナーです。 但し内容はいわゆるコンテンポラリー・ミュージックで、ジャズではありません。 1度聴けばもういいや、です。
この音で上記のバラードを吹いてくれれば名盤が出来上がっただろうに・・・・・
■ Henrik Sorensen Trio / Triologic ( WAVE 19973 )
「オークションで高値をつけた」レアデッドストックが入荷、というこれまた禁断の売り文句が踊る1枚。 北欧のピアノトリオです。
ドルフィン・ダンスやタイム・リメンバードなどの選曲の良さに惹かれて購入。 3,600円という破格のお値段でちょっと躊躇しましたが。
これもミキシングがイマイチで、ドラムが一番前にいるように聴こえてそれがやや耳障りです。 流れるような綺麗なピアノなんですから、
これを前に出さなきゃおかしいでしょ? こういうのはよくわかりません。 内容のほうは、青山や表参道のカフェのBGMで流せばオシャレな
感じですね、というところで、それ以上でもそれ以下でもありません。 私には必要のない盤で、またやっちゃった・・・・・
こんな殺し文句、DUにしか書けないよな。
■ Vittorio Gennari / Blues ( RED Records 123324 RED )
イタリアのベテランアルト奏者の新作ワンホーン、ということで、寛いだ雰囲気を期待して購入。 たまたま中古が出ていました、600円。
なんで新作なのにもう中古にだされたの?と若干不安でしたが・・・・ 内容はとてもきれいでクリアな録音でオーディオ的快楽度も高いです。
vibが入った構成なので、どの曲も導入部はこのvibから始まります。 ゆったりとフレーズは流れて音も綺麗でいい感じかも、と思いつつ
聴いていきますが、あれ、ちょっとvibの演奏が長いぞ、と思います、いつまでやってるんだ? なかなかasが出てきません。
結局最後の方でようやく出てきて、短いセンテンスを吹いて終わります。 音量豊かで濁りのないお手本のようなアルトで素晴らしいのに。
これ、一体誰のリーダー作だっけ?
■ Tim Warfield / Inspire Me ! ( Herb Harris Music )
出ました、これは傑作です。 ここ数か月の間に買ったCDの中ではダントツの良さ。 ゆったりとした独特の間を持ったソウルフルなハードバップで、
こういうのはちょっと珍しいのでは? 所々にドルフィーを思わせる不協和音なハーモニーが隠し味として使われたりして、そういうところも
よく考えてるなあと感心します。 強面のジャケットのせいで手に取らずに済ますと、損をします。 愛聴盤です。
■ Robert Glasper Experiment / Black Radio 1&2 ( Blue Note 88333 & 0602537433858 )
廃盤オリジナルレコードに群がるモダンジャズオヤジ達の中で、ロバート・グラスパーの名前を知っている、あるいはCDを聴いたことがあるという人が
どれだけいるか知りませんが、これが今現在の同時代ジャズだと個人的には言い切りたい2枚です。 ジャズとR&Bとヒップホップの融合、というと
モダンジャズオヤジたちはビビッてチビってしまうかもしれませんが、内容は昔の言い方をするといわゆるモダンなブラコン、過激なヒップホップ色
はありません。 グラスパーのピアノはハンコックのような独自のまったく新しい洗練さがあって元々素晴らしかったのですが、ここでも随所に
その音が鳴り響いています。 ブルーノートがこれを出したということに重要な意味があるわけで、これを聴かないというのであればジャズ・ファンの
看板は外した方がいい。 Vol.2 のほうが音楽的に成熟しています。
最近のCD探しは、かなり面白いです。 玉石混淆ですが、その中から当たりを探していく快楽は廃盤探しとまったく一緒、ハズレを引いたときですら
楽しいです。