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J.J. Johnson / A Touch Of Satin ( 米 Columbia Records CL 1737 )
J.J. のもう一つのワンホーンがこのアルバムで、先の "Blue Trombone" よりもこちらの方がアルバムとしては親密な感じで好ましいと思っている。
ヴィクター・フェルドマン、サム・ジョーンズ、ルイス・ヘイズがバックにつくカルテットで、メンツ的にも負けていない。ピアノがフェルドマンというのがミソで、
黒人ピアニストとは明らかに違うムードを持ち込んでいるのが効いている。サム・ジョーンズのリズム・キープも凄くて、アップテンポでの彼のプレイは圧巻だ。
セロニアス・モンクの "Jackie-ing" をやっているのが嬉しい。モンクの曲想をうまく表現した演奏で、アルバム全体の良さに花を添えている。J.J. はモンクとの共演もあるし、
彼の楽曲も好きだったようだ。また、"聖者が街にやってくる" なんて古い曲も彼の手にかかればこんなにもモダンな曲に生まれ変わる。どの曲もスッキリとしていて、
彼の音楽の作り方がよく表れている。
ワンホーンの演奏を聴いていると、彼のフレーズ1つ1つが実によく歌っていることがわかる。マンハッタン・トランスファーが "ヴォーカリーズ" というアルバムを作って
クリフォード・ブラウンやソニー・ロリンズの演奏をヴォーカライズした際に一緒に取り上げたのがカウント・ベイシー・オーケストラの "Rambo" で、この中でJ.J. が取った
アドリブ・ソロを鮮やかに歌った。これだけでも、J.J. はブラウニーやロリンズに並ぶ歌い手であることの証明と言っていい。
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J.J. Johmson / A Touch Of Satin ( 米 Columbia Records CS 8537 )
このステレオプレスも "Blue Trombone" と同じで、演奏の途中でバックの演奏の再生レベルが急に落ちて音が聞こえなく箇所が複数回出てきてがっかりさせられる。
なんでこんなことになっているのかよくわからない。いい演奏が台無しで、コロンビアへの信頼性に傷がつくレコードになっている。