報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“新アンドロイドマスター” 「日本式テロとの戦い」

2015-05-16 19:52:14 | アンドロイドマスターシリーズ
[5月16日08:35.天候:曇 JR東京駅・東北新幹線ホーム 井辺翔太、結月ゆかり、Lily、未夢]

〔「お待たせしました。22番線、まもなくドアが開きます。乗車口までお進みください。業務連絡、22番、準備できましたらドア操作願います」〕

 ドアが開いて、井辺達は8号車に乗り込んだ。

〔「ご案内致します。この電車は8時40分発、東北新幹線“はやぶさ”7号、新青森行きと秋田新幹線“こまち”7号、秋田行きです。全車両指定席で、自由席はございません。お手持ちの特急券の座席番号をお確かめの上、指定の席にお掛けください」〕

「ここですね」
「プロデューサーはどこに座るの?」
 と、Lily。
「すぐ前の席です」
 ボーカロイド達が3人席に座り、井辺は同じ3人席のすぐ前に座った。
「窓下に充電コンセントがありますので、使う場合は順番に回してください」
 井辺は荷棚に荷物を置いた。
 何故か小さいカバンの中から小箱のようなものを出して、それをテーブルの上に置く。
「それは何ですか?」
 ゆかりが聞いた。
「皆さんの安全を守る、お守りですよ」
「えっ?」
「申し訳ありませんが、現地に着くまでは社長の指示で詳しいことは話せないのです。ですが、法に触れるものではないというのは断言できますよ」
「ふーん……」
「社長達はもう出発したかしら?」
「意外と出発が遅れてて、未だに新宿だったりしてね」

[同日同時刻 東京都新宿区・明治通り JRバス東北“仙台・新宿”3号車内 敷島孝夫&シンディ]

 バスは2〜3分ほど遅れて新宿駅新南口(代々木)を発車した。
 狭い構内を出て、やっぱり狭い公道に出て、ようやく明治通りに出た。

〔「皆様、おはようございます。本日もJRバス東北をご利用頂きまして、ありがとうございます。8時30分発、“仙台・新宿”3号、仙台行きです。……」〕

「……東北地方、南東北は雨だね」
 シンディが言った。
「東京がこの曇じゃなぁ……。ツイてねぇ……」
「イベントは天候も関係あるからねぇ……」
「分かってるじゃないか」
「まあね。これでも、私も事務所の仲間に入れてもらってるから」
「その割にはPR動画、自分の撮り忘れてたけどな」
「悪かったね」

〔「……途中、羽生パーキングエリア、那須高原サービスエリア、国見サービスエリアでの休憩を予定致しております。仙台市内の停車箇所は、JR長町駅東口14時5分、終点の仙台駅東口には14時20分の到着予定です。……」〕

「未夢達はまだ東京駅だね」
「東北新幹線のダイヤは乱れてないだろ?それなら大丈夫」
「だといいけどね。あのプロデューサーに、アレは渡したの?」
「ああ。アリスの発明品だ。きっと上手く行く」
「ロボット・デコイ(*)を応用するなんてねぇ……」
 *特殊信号や光を発して、テロ・ロボットをおびき寄せる兵器。一定時間発しておびき寄せた後、爆発してそれらを破壊する。但し、マルチタイプやボーカロイドなど、高い人工知能を持つロボットには効かない。
「おびき寄せて人工知能を破壊するくらいでいいのに、爆発したんじゃ意味無いような気がするんだが……」
「そこはさすがアリス博士ってとこ?」
「まあな……」
「姉さんのボディ交換の予定は、明日でいいのね?」
「そうだ。だから、再会したら思いっ切り抱き合うといい」
「うん」

[同日09:00.宮城県仙台市青葉区 東北工科大学・電子工学科研究室 平賀太一]

「ん!?」
 平賀は自分の研究室にやって来た時、設置していた警報機が鳴動していたことに気づいた。
 急いで端末のキーボードを叩く。
「……キールか!?」
 ID照合をしていてそれは未確認ではあったが、一瞬出て来た画像を見て、平賀は息を呑んだ。
 警報機が鳴動してからの履歴を確認する。
「東北地方……福島県の方に移動している?……そこで消えたか」
 平賀はすぐにこちらに道路と鉄路で向かっている敷島達に警報を送った。

[同日同時刻 同大学・南里志郎記念館 エミリー]

『世界のロボット研究の第一人者たる南里志郎先生の研究の軌跡を顕彰する』
 と入口に書かれた建物の中、本来なら中央の円筒のケースの中に入るエミリーだが、今回は奥の展示室にいた。
「キール……」
 朴訥な執事ロボットからテロ・ロボットに堕してしまったキールを憂う“メイド長”の姿があった。

[同日09:40.天候:曇 東北自動車道・羽生パーキングエリア 敷島孝夫&シンディ]

「そうだ!多分、キールが動いたということはそっちに行ったと思う。気をつけてくれ!」
 最初の休憩箇所、埼玉県の最北端の町で、敷島は部下の井辺に指示を飛ばしていた。
「デコイは稼働しているか?……そうだ。デコイはそのままでいい」
 シンディは敷島の近くで、護衛に当たる。
 周囲をザッとスキャンした所、週末で賑わうパーキングの利用者達にロボットが紛れ込んでいることはなかった。
 しかし、だからといって安心はできない。
 人間のテロリストもちゃんと存在するからだ。
 敷島が電話を切ってトイレに行き、その後でまたバスに戻った。
 ドアの横には手にハンマーを持った運転手がいて、ケータイでどこかとやり取りをしていた。
 恐らくタイヤなどを点検している際に、営業所かどこから電話が掛かって来たのだろう。

 9時50分にバスは羽生パーキングエリアを発車する。
 道路情報では、ちょこちょこ小さな渋滞は発生しているようだが、事故による大渋滞や通行止めは今のところ発生していなかった。
「は?!」
 敷島は窓下のコンセントを使ってスマホを充電していたのだが、ふとモニタを見るとメールが着信していた。

〔「お客様にお知らせ致します。先ほど入りました情報によりますと、東北新幹線は郡山駅で発生しました停電の影響により、上下線で運転を見合わせております。他の在来線への影響は、今の所ありません。新しい情報が入りましたら、またお知らせ致します」〕

「……やられたか」
 敷島は舌打ちをして頭をかいた。
「……つっても、停電だけで済ませる辺りがタカが知れててかわいいねぇ……。外国だったら、列車ごと吹っ飛ぶよ」
 シンディは肩を竦めた。
 運転手がやり取りしていたのはこれのことだったか。
 バスの運行に影響は出ないだろうに、こんな案内放送をするのは、駅での乗り換え客がいるだろうと想定してのことだろう。
 そこはさすがJR繋がりと言える。
「で、どうするの?」
「停電をどのようにやったかだ。恐らくそれがテロによるものなら、すぐに復旧するようなレベルではないだろうけどな」
「すぐに復旧したらテロとは言わない。せいぜい、嫌がらせね」
「シンディ、お前ならどうする?もし前期型のお前だったら?」
「停電なんて中途半端なことしないで、列車ごと吹っ飛ばすって」
「停電させて運行を止めろと命令されたら?」
「うーん……。変電所を襲撃するかな」
「それか!」
「でも、誰がやったのよ?アタシなら変電所を襲撃するけど、皆がそうとは限らないじゃない?」
「エミリーならどうするかな?」
「うーん……姉さんも似たようなことすると思うけどねぇ……」

 バスは順調、しかし新幹線は停電で混乱が発生している。
 テロリストからの揺さぶりに襲われた井辺達の安否は……取りあえず無事とのこと。
 だが、安心してはいられない。
 早いとこ復旧して運転再開してもらわなくては、彼女らがイベントに出ることができなくなる。
 せっかくの仕事がパーになるのだ。
 敷島の次の一手や如何に?
コメント (4)
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“新アンドロイドマスター” 「地方巡業」

2015-05-16 15:36:14 | アンドロイドマスターシリーズ
[5月16日07:30.都営地下鉄新宿線・菊川駅 敷島孝夫、井辺翔太、結月ゆかり、Lily、未夢、シンディ]

〔まもなく1番線に、各駅停車、笹塚行きが8両編成で到着します。白線より下がって、お待ちください。……〕

「申し訳ありません、社長。自分達だけ新幹線で先行させて頂いて……」
 井辺が敷島に言った。
「いや、いいんだよ。キミ達は営業で行くんだから。対して俺とシンディは、営業とは直接関係無いことで行くんだからね」
「ですが……」

 パァァァァン!(都営10-300形の警笛)

「1つ心配なのは、俺はシンディが護衛に付いているからいいが、井辺君達には護衛がいないことだ」

〔1番線の電車は、各駅停車、笹塚行きです。菊川、菊川〕

 電車に乗り込む面々。
「未夢さんがある程度の“力”をお持ちだと伺いましたが……」
「まあ……そうなんだけどな」
 敷島は空いている席に座った。

〔1番線、ドアが閉まります〕

 電車が走り出す。

〔次は森下、森下。お出口は、右側です。都営大江戸線は、お乗り換えです。ホーム後方の連絡階段をご利用ください〕

 体のサイズが1番大きいシンディは、新人ボーカロイド達を見下ろす形となる。
 今ここにいるボーカロイドで、身長170センチ台は未夢だけだ。
 その未夢とは、似た目線で話ができるが……。
「未夢。ボーッと立っていると、『生きている人間』に見えないから、少しは動きな」
 シンディが指摘した。
「あっ……ごめんなさい」
「立っている時は基本、『スリープモード』は無しね」
「そうだぞ。まだミクが売れる前、それで電車が急停車した時に派手にスッ転んだんだから」
 敷島は新聞を広げながら言った。
「新幹線の中ならいいよ。“はやぶさ”なら電源コンセントもあるしな」
「はい」

[同日07:35.都営新宿線・馬喰横山(ばくろよこやま)駅、上記メンバー]

〔「まもなく馬喰横山、馬喰横山。お出口は、左側に変わります。都営浅草線、JR総武快速線はお乗り換えです。この電車は、各駅停車の笹塚行きです。次の岩本町駅で、後から参ります急行電車の通過待ちを致します。神保町、市ヶ谷、新宿から先の京王線へお急ぎのお客様は、当駅で急行、高尾山口行きにお乗り換えください。38分の発車です」〕

「社長、私達ここで」
「お、そうだな」
 井辺と彼に引率される新人ボーカロイド達は、ここでJRに乗り換える。
 それで東京駅に行き、新幹線に乗り換えるというルートだ。
「じゃあ、頑張って」
「はい!行ってきます!」

 ドアが開くと、井辺達は電車を降りて乗換口に向かって行った。
 他路線への乗り換え駅で、尚且つ急行停車駅とあれば、下車客も多い。
 敷島は空いたドア脇の席に移動し、シンディはその横に立った。
「『じゃあ、頑張って』って、どうせ社長も現場に行くんでしょう?」
「何も無かったら途中からな」

 急行乗り換え客をホームに降ろして、次の駅まで先行する各駅停車が先に発車した。

〔この電車は、各駅停車、笹塚行きです。次は岩本町、岩本町。お出口は、左側です〕

 敷島は電車が走り出すと、カバンの中から1枚のパンフレットを出した。
 そこには、今日から新人達が参加するイベントの内容が書いてあった。
『東北ロボットフェスタ』と。
「シンディが行ったら、即行でみんな平伏すだろうな」
「私は何もしないよ?」
「いやいや。もう雰囲気でさ」
「神降臨ってヤツ?」
「いや。どちらかというと、魔王来襲かもしれん」
「あー……まあ、反論はできないか」
 シンディは肩を竦めた。

 電車が岩本町駅に到着すると、シンディが電車が通過する方を警戒する。
 何でも昔、別の兄弟が外国の地下鉄を銃撃するテロを引き起こした際、通過する急行電車から各駅停車に向かって銃を乱射するというものだったかららしい。
 シンディ自身はやっていないが、そこは兄弟のデータを共有しているからだろう。
 日本の地下鉄は平和なもので、京王電鉄の車両を使用した急行は時速70キロで何事も無く通過していった。

[同日07:54.都営新宿線(京王新線)新宿駅 敷島&シンディ]

〔「まもなく新宿、新宿です。お出口は、右側です。この電車は京王新線直通、各駅停車の笹塚行きです。初台、幡ヶ谷、終点笹塚の順に止まります。本日も都営新宿線をご利用頂きまして、ありがとうございました」〕

「乗り換えは少なくて楽なんだがな……。あとは、ここから先のルートだな」
「任せて」
 シンディは片目を瞑った。
「さすがは『歩くナビタイム』。ミクのフィードテストをやっていた頃が懐かしい」
 新宿駅に電車が到着すると、早速電車を降りて、シンディがナビの通りに進んだ。
 新宿における目的地は、JRバス乗り場である。
 手持ちの乗車券には、こう記されている。『JR新宿駅新南口(代々木)』と。
「ミクのフィールドテスト?……ああ。何か、姉さんから聞いたなぁ……。ボーカロイドにもナビ検索とか付いてるんだ?」
「まあな。どうしても俺や井辺君が付いてやれない場合、現場には1人で向かうこともあるから、搭載されていて良かったよ」
「そうだね」

[同日08:10.JR新宿駅新南口(代々木)バス乗り場 敷島&シンディ]

 都営地下鉄から件のバス乗り場へアクセスする際、サザンテラスを通ってJR新宿駅の東側に抜け、そこから南下すると良い。
 時折、JR新宿駅の西側にある都営地下鉄から東側に抜けるルートが見つからず、豪快に挫折する旅行者が多数……なのかは不明だ。
 因みに、甲州街道の陸橋はミスリードである。
 作者が確認した時点で、そこから新南口へのルートが(駅のコンコースを除いて)用意されていない。

 仮設のJRバス乗り場は、とてもバスターミナルと呼べる大きさではなかった。
 アメリカ人なら、『バス・ディポ』と呼ぶのではないだろうか。
 待合室も狭い。
 トイレはそこそこ綺麗でウォシュレットだが、それでも小さい。
 敷島がそこに行っている間、シンディはトイレに向かう通路の角に立っている。
 新人ボーカロイド達をGPSで追うと、メンバーは東京駅にいる模様だ。
 運行情報的に、今のところ遅延や運転見合わせは発生していない。

〔「只今よりご案内致します便は、8時30分発、JRバス東北“仙台・新宿号”仙台駅東口行き、0番乗り場から。同じく8時30分発の……」〕

 規模は東京駅八重洲南口より小さいが、それでも係員がマイクで案内している所は同じだ。
 東京駅では発車5分前、新宿駅ではだいたい10分前くらいに入線することが多い。
「0番かい」
 増えた便数に対応する為、臨時に増設された乗り場らしい。
 鉄道駅でもホームが増設されると、たまに0番線が発生することがある。
 既存の1番線よりも、更に駅の正面側にホームが作られた際に発生しやすい。
 このバス乗り場においては、既存の1番乗り場よりも更に新宿駅寄りにできたからだろう。
 乗り場の係員がバスの荷物室の扉を開け、大きな荷物を持った乗客から預かって荷物を乗せている。
 運転手は乗客名簿と座席表を持って、バスから降りてきた。
 JR東日本100パーセント出資の子会社なだけに、運転手の制服も鉄道のそれによく似ている。
「はい。えー、敷島様、7番A席ですね。どうぞ」
「よろしく」
 JRバス関東では乗車券は降りるまで乗客に持たせるが、JRバス東北では乗る時点で回収してしまう。
 同じJR東日本系列のバス会社だが、ソフト面での違いが見られる。
 たまに3列シート車で運転することもある路線だが、敷島達が乗る便は4列シート。
 但し、通常の4列シートと違って、横幅とシートピッチが拡大されたタイプである(JRバス関東で言う“楽座シート”)。
「おっ、充電コンセントがあるぞ?充電するか?」
 敷島が窓の下に電源コンセントを見つけると、隣に座るシンディに振った。
「私が充電したら、バスのバッテリー上がりそうだから遠慮しとくわ」
「はははは(大笑)!それは困る」
 敷島は一しきり笑うと、シートベルトを締めた。
「それに、まだ私のバッテリーは95パーセントあるし」
「さすが高性能バッテリーだな。24時間は充電しなくても大丈夫というコンセプトなだけある」
「ええ」

 週末ということもあってか、乗り込む際にチラッと敷島は座席表を見たのだが、満席のようだった。
 満席であっても、これの2号車的な続行便は出さないようである。
 次々と乗り込んでくる乗客達。
 果たして、仙台で彼らを待ち受けるものは何か。

 発車まで、あと5分。
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本日の雑感 0515

2015-05-16 02:42:07 | 日記
 山門入り口さんもコメントされていたが、あれだけ大口叩いていた学会員・沖浦克治氏が対論から遁走した。
 厳虎独白も、これで静かになることだろう。
 多くの方に閲覧して頂いて、尚且つコメント欄が賑わうこと自体は良い事であるのだが、物事には限度というものがある。
 さすがに沖浦氏は調子に乗り過ぎたと言わざるを得ない。
 大石寺系教団の掲示板に引きずり出し、沖浦氏を事実上、厳虎独白から追放できたことは1つの勝利であろう。
 ここまで来ると、もはやv氏は傍観者では無くなるのだが、一体どういった方なのだろうかと不思議に思う。
 まあ、それだけ、普段はコメントしていなくて、閲覧だけしているという方が多いということだろう。
 今回、沖浦氏のあまりの言動に立ち上がられたものと思われる。

 しかし、沖浦氏は70代。
 愛国清澄さんのブログで取り上げられている暴走一歩手前老人も70代ということだ。
 P嬢ブログでも70代以上の元気な老人達のことが取り上げられていたが、元気が過ぎても困り物という好例の集まりだろう。高齢なだけに……。
 浅井会長もその辺は認めているのか、新しい会館にそのような名前を付けようとウケ狙いで言ったようである。
 正に、顕正会の年齢構造を端的に表していると言えよう。

 ただ、法華講も笑ってばかりはいられない。
 元々日本が超少子高齢化というのもあるが、実際私が目にしている限り、高齢者が多く目立つのは事実である。
 たまに若い信徒もいるにはいるが、親世代からのプロパー信徒で、私のように1人で入信してきた中途入信者はかなり珍しい。
 顕正会や似たような折伏をやっている妙観講はこの限りではないだろうが。
 私は所属している支部が大規模なせいか、毎回参詣する度に御受誡してくる新願者を見かけるのだが、その多くが私の倍以上の年齢だったり、或いは私より若くてもベトナム人だったりするのである。
 何が言いたいかと言うと、私のようなタイプは繋がりが薄い。
 多くの御受誡者が大抵、家族連れだったり、仲間同伴だったりするのだが、私の場合は紹介者のみ。
 つまり、身軽の状態というわけだ。

 身軽だからこそ、嫌になったらすぐ辞めるのである。
 会社と同じだ。

 顕正会や妙観講では「引っ張る信心」でそれを防ごうとしているが、少なくとも顕正会では成功できているとは言い難い。
 私のような成功例もあるけどね。
 10年いられたんだから、成功だろう。
 今の所属支部は「求める信心」が基本なので、気が付いた時には既に遅しだろう。

 私も紹介者が知らない間に消える恐れがある。
 何しろ、身軽だから。
 御本尊に力が無いんじゃ、繋ぎ止めは不可能だろう。
 顕正会が「引っ張る信心」なのに失敗しているのは、正しく御本尊に力が無いせいだ。
 というか、そもそも幹部の面々の祈りが既に会員の幸せを願ったものではない。

 創価学会はどうだか知らないよ。
 行ったことないから。
 ただ、沖浦氏が言っていたことをネタにしたことはある。
 今、私の別作品“新アンドロイドマスター”を連載しているが、『御本尊はタダの物』『幸福製造機』が根底にあるとのネタバラシである。
 ある学会破折本を読んでいて件の文言が出て来た上、沖浦氏も似たような発言をしてふと気づいた。

 機械やタダの物なら、使用期限があるはずだと。

 『エミリーのボディが使用期限を大幅にオーバーしたので、記念館に常設展示した』は、『大御本尊の使用期限が大幅にオーバーしたので、奉安堂に保管し、定期的に信徒に公開している』から取った。
 『シンディが前期型の贖罪をしながら、後期型以降は人間の為に再稼働している』は、『大聖人御真筆の御本尊で宗門以外の場所にあるものは罰を与えるだけだが、それが正宗寺院に帰ると再び功徳を与える』から取った。

 ま、大御本尊にいくら拝んでもなかなか功徳の現証が出ないことへの揶揄と、随分と調子の良い血脈だと思ったからだ。
 宗教色が無い作品であっても、ネタの根底にはそういうのがあったりする。

 ※平成27年5月16日 表現に誤りがありましたので、加筆訂正致しました。
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