[4月21日13:16.天候:晴 東京都千代田区丸の内 JR東京駅]
〔♪♪(車内チャイム)♪♪。まもなく終点、東京です。中央線、山手線、京浜東北線、東海道本線、上野東京ライン、東北・上越・山形・秋田・北陸新幹線、横須賀線、総武快速線と京葉線はお乗り換えです。今日も新幹線をご利用くださいまして、ありがとうございました〕
敷島達を乗せた新幹線が通勤電車達と並走する頃、終点は近づく。
〔「長らくのご乗車、お疲れ様でした。まもなく終点、東京、東京に到着致します。到着ホームは19番線、お出口は左側です。……」〕
エミリー:「会社に戻られるのですか?」
敷島:「ああ。今日は日曜日だが、しょうがない。マネージャー達はいるだろうから、事務所が空ってことはないだろう」
あと、メイドロイドを事務用に転用した一海もいる。
エミリー:「分かりました」
列車が第9ホームと呼ばれる19番線に進入する。
よくホームのことを「面」と呼ぶが(○面○線とか)、面ごとに数える方法も鉄道業界ではある。
停車すると安全柵と呼ばれるホームドアが開く。
〔東京、東京です。東京、東京です。ご乗車、ありがとうございます。……〕
エミリー:「今、事務所には一海と篠里マネージャー、それに初音ミクがいます」
敷島:「あいつらオフか?」
エミリー:「15:30より、東京中央テレビで歌番組の収録です」
敷島:「なるほど」
列車を降りるまでの間、エミリーは事務所にいるロイド達と交信したようである。
エミリー:「取りあえず、ビルの防災センターには社長の来場を連絡しておきます」
敷島:「よろしく頼む」
新幹線改札口を出ると、そこは八重洲側である。
東海道新幹線は、基本的に八重洲側からしか出入りできない。
日本橋口もあるにはあるが、改札口の向きを見てくれれば分かるが、広義では八重洲側と言えよう。
尚、タクシー乗り場に行きたかったら、八重洲中央口から出ると良い。
敷島:「江東区豊洲の豊洲アルカディアビルまで行ってください」
運転手:「はい、ありがとうございます」
駅の外に出てタクシーに乗り換えた。
エミリー:(品川530 あ ○○-○○ タクシー会社は東京無線所属の【以下略】)
一海:(了解しました)
敷島エージェンシーの入居しているビルの防災センターに、関係車両入講許可を取る為である。
一海が書類を作成し、防災センターに提出する。
高層ビルというのも、特に時間外や閉館日においては出入管理の厳しい所がある。
敷島:「もしもし。篠里君か?ちょっとこれから事務所に向かうから。まあ、俺の『もう1つの仕事』絡みなんだけどさ。一応、先に伝えとく。……ああ、よろしく」
敷島は自分のスマホで初音ミクの専属マネージャーに連絡した。
[同日13:50.天候:晴 東京都江東区豊洲 豊洲アルカディアビル18F 敷島エージェンシー]
タクシーが地下駐車場入口から地下2階まで下りる。
本当の駐車場入口にはゲートバーがあるが、その手前に分岐点があり、VIP用車寄せがある。
敷島も親会社の意向でハイヤーで通勤させられている(本人は電車と都営バスで通いたい)が、そうでないとビルの車寄せに着けられないのである。
運転手:「そこでいいですか?」
敷島:「はい、そこで」
警備員が書類片手にタクシー会社とナンバーをチェックしていた。
これが登録済みのハイヤーなら目視だけなのだが、突発だと彼らの態度も厳しい。
敷島:「18階敷島エージェンシーの敷島です」
警備員:「お疲れ様です」
敷島が入講証を見せると、警備員がそこで敬礼して来た。
タクシーチケットで料金を払っていたエミリーが降りて来る。
警備員:「あ、敷島社長!」
敷島:「何ですか?」
警備員:「13時30分頃ですが、警視庁の鷲田警視がお見えになりました」
敷島:「えっ!ここから入ったの!?」
警備員:「はい。エレベーターで18階に上がられました」
(雲羽:「普通は時間外かつ閉館日の飛び込み入館など、警備員としては断るはずなんですが、警察手帳を提示されたら、お上には逆らえませんのよ」
多摩:「さすが公安委員会のイヌw」)
敷島:「一海のことだから、普通にお茶出ししてるだろうな」
エミリー:「でしょうね」
2人はエレベーターで18階に上がった。
敷島:「シンディならキャバ嬢並みの対応してくれるかな?」
エミリー:「ケース・バイ・ケースですね」
で、エレベーターを降りる。
篠里:「あ、社長。お疲れ様です」
事務所に入ると、篠里と一海がいた。
敷島:「なに、警察来てるんだって?」
篠里:「そうなんです。さっき、一海さんが応接室に案内しました」
敷島:「あ、そう。エミリー、鷲田警視にお茶のお代わり入れてあげて」
エミリー:「かしこまりました」
敷島:「久しぶりにミクの顔でも見て来るか」
篠里:「是非そうしてやってください。ミクも社長にお会いできるのを楽しみにしています」
敷島:「俺もミクも忙しいから、少しだけ話をしよう」
敷島はボーカロイドの控え室に向かい、エミリーは給湯室に行った。
エミリー:「失礼します」
鷲田:「おっ、誰かと思ったら社長の秘書さんか」
エミリー:「お茶のお代わりをお持ちしました」
鷲田:「おっ、ありがたい。さっき、事務員さんにアップルティーを出してもらったはずなんだが、どう飲んでもただのお茶だったんだ」
エミリー:「大変失礼致しました。一海はメイドロイドからの転用なので、『おいしくなるおまじない』をしないとアップルティーを入れられないのです」
鷲田:「何だそりゃ。じゃあ、キミが代わりに『おいしくなるおまじない』をやってアップルティーにしてくれたまえ」
エミリー:「申し訳ございませんが、私はメイドロイドではございませんので」
鷲田:「やはり、敷島社長の言う事以外は聞かないか」
鷲田は苦笑いした。
鷲田:「それで、敷島社長はいつ来てくれるのかね?」
エミリー:「もう間もなく参ります」
日曜日にわざわざ警視庁公安関係の警視がやってくるくらいだから、やはり吉塚家の爆発は事故ではなく事件だったのだろうか。
〔♪♪(車内チャイム)♪♪。まもなく終点、東京です。中央線、山手線、京浜東北線、東海道本線、上野東京ライン、東北・上越・山形・秋田・北陸新幹線、横須賀線、総武快速線と京葉線はお乗り換えです。今日も新幹線をご利用くださいまして、ありがとうございました〕
敷島達を乗せた新幹線が通勤電車達と並走する頃、終点は近づく。
〔「長らくのご乗車、お疲れ様でした。まもなく終点、東京、東京に到着致します。到着ホームは19番線、お出口は左側です。……」〕
エミリー:「会社に戻られるのですか?」
敷島:「ああ。今日は日曜日だが、しょうがない。マネージャー達はいるだろうから、事務所が空ってことはないだろう」
あと、メイドロイドを事務用に転用した一海もいる。
エミリー:「分かりました」
列車が第9ホームと呼ばれる19番線に進入する。
よくホームのことを「面」と呼ぶが(○面○線とか)、面ごとに数える方法も鉄道業界ではある。
停車すると安全柵と呼ばれるホームドアが開く。
〔東京、東京です。東京、東京です。ご乗車、ありがとうございます。……〕
エミリー:「今、事務所には一海と篠里マネージャー、それに初音ミクがいます」
敷島:「あいつらオフか?」
エミリー:「15:30より、東京中央テレビで歌番組の収録です」
敷島:「なるほど」
列車を降りるまでの間、エミリーは事務所にいるロイド達と交信したようである。
エミリー:「取りあえず、ビルの防災センターには社長の来場を連絡しておきます」
敷島:「よろしく頼む」
新幹線改札口を出ると、そこは八重洲側である。
東海道新幹線は、基本的に八重洲側からしか出入りできない。
日本橋口もあるにはあるが、改札口の向きを見てくれれば分かるが、広義では八重洲側と言えよう。
尚、タクシー乗り場に行きたかったら、八重洲中央口から出ると良い。
敷島:「江東区豊洲の豊洲アルカディアビルまで行ってください」
運転手:「はい、ありがとうございます」
駅の外に出てタクシーに乗り換えた。
エミリー:(品川530 あ ○○-○○ タクシー会社は東京無線所属の【以下略】)
一海:(了解しました)
敷島エージェンシーの入居しているビルの防災センターに、関係車両入講許可を取る為である。
一海が書類を作成し、防災センターに提出する。
高層ビルというのも、特に時間外や閉館日においては出入管理の厳しい所がある。
敷島:「もしもし。篠里君か?ちょっとこれから事務所に向かうから。まあ、俺の『もう1つの仕事』絡みなんだけどさ。一応、先に伝えとく。……ああ、よろしく」
敷島は自分のスマホで初音ミクの専属マネージャーに連絡した。
[同日13:50.天候:晴 東京都江東区豊洲 豊洲アルカディアビル18F 敷島エージェンシー]
タクシーが地下駐車場入口から地下2階まで下りる。
本当の駐車場入口にはゲートバーがあるが、その手前に分岐点があり、VIP用車寄せがある。
敷島も親会社の意向でハイヤーで通勤させられている(本人は電車と都営バスで通いたい)が、そうでないとビルの車寄せに着けられないのである。
運転手:「そこでいいですか?」
敷島:「はい、そこで」
警備員が書類片手にタクシー会社とナンバーをチェックしていた。
これが登録済みのハイヤーなら目視だけなのだが、突発だと彼らの態度も厳しい。
敷島:「18階敷島エージェンシーの敷島です」
警備員:「お疲れ様です」
敷島が入講証を見せると、警備員がそこで敬礼して来た。
タクシーチケットで料金を払っていたエミリーが降りて来る。
警備員:「あ、敷島社長!」
敷島:「何ですか?」
警備員:「13時30分頃ですが、警視庁の鷲田警視がお見えになりました」
敷島:「えっ!ここから入ったの!?」
警備員:「はい。エレベーターで18階に上がられました」
(雲羽:「普通は時間外かつ閉館日の飛び込み入館など、警備員としては断るはずなんですが、警察手帳を提示されたら、お上には逆らえませんのよ」
多摩:「さすが公安委員会のイヌw」)
敷島:「一海のことだから、普通にお茶出ししてるだろうな」
エミリー:「でしょうね」
2人はエレベーターで18階に上がった。
敷島:「シンディならキャバ嬢並みの対応してくれるかな?」
エミリー:「ケース・バイ・ケースですね」
で、エレベーターを降りる。
篠里:「あ、社長。お疲れ様です」
事務所に入ると、篠里と一海がいた。
敷島:「なに、警察来てるんだって?」
篠里:「そうなんです。さっき、一海さんが応接室に案内しました」
敷島:「あ、そう。エミリー、鷲田警視にお茶のお代わり入れてあげて」
エミリー:「かしこまりました」
敷島:「久しぶりにミクの顔でも見て来るか」
篠里:「是非そうしてやってください。ミクも社長にお会いできるのを楽しみにしています」
敷島:「俺もミクも忙しいから、少しだけ話をしよう」
敷島はボーカロイドの控え室に向かい、エミリーは給湯室に行った。
エミリー:「失礼します」
鷲田:「おっ、誰かと思ったら社長の秘書さんか」
エミリー:「お茶のお代わりをお持ちしました」
鷲田:「おっ、ありがたい。さっき、事務員さんにアップルティーを出してもらったはずなんだが、どう飲んでもただのお茶だったんだ」
エミリー:「大変失礼致しました。一海はメイドロイドからの転用なので、『おいしくなるおまじない』をしないとアップルティーを入れられないのです」
鷲田:「何だそりゃ。じゃあ、キミが代わりに『おいしくなるおまじない』をやってアップルティーにしてくれたまえ」
エミリー:「申し訳ございませんが、私はメイドロイドではございませんので」
鷲田:「やはり、敷島社長の言う事以外は聞かないか」
鷲田は苦笑いした。
鷲田:「それで、敷島社長はいつ来てくれるのかね?」
エミリー:「もう間もなく参ります」
日曜日にわざわざ警視庁公安関係の警視がやってくるくらいだから、やはり吉塚家の爆発は事故ではなく事件だったのだろうか。