[8月17日11:00.天候:曇 東京都台東区上野 東京中央学園上野高校新校舎1F職員室]
リサと蓮華が職員室に行くと、担任の坂上修一はいた。
リサ:「坂上先生」
坂上:「ん?何だ、愛原。まだいたのか。夏休みの登校日ってのは、ホームルームしか無いんだから、用事が無かったら早く帰れ」
リサ:「用事があるから残っているんです」
坂上:「何だそれは?」
リサ:「先生の、現役生だった頃の話を聞きたくて」
坂上:「俺が現役生だった頃の話?“トイレの花子さん”の話なら、嫌というほどしただろ?それどころか、本物が出て来る有り様で……」
リサ:「今回は、“トイレの花子さん”は関係無いです」
坂上:「どういうことだ?」
栗原蓮華:「坂上先生は『七不思議』の集まりは、3年連続参加されたそうですね?副担任の倉田先生もそうですし、私のクラスの担任の田口先生もです」
坂上:「そうなんだ。よく知ってるな?」
リサ:「新聞部の過去のデータを見たら、坂上先生、毎年出てた」
坂上:「ははは!本当は1年生の時だけで、お腹いっぱいだったんだがな。でも、どうしても気になる事とかもあったんで、結局卒業するまで毎年参加しちまった」
リサ:「気になること?」
坂上:「まあ、色々な。結局分からずじまいのまま卒業することになって、こうして教師になって戻っては来たものの、今もまだ分からないということだ。今のところ分かったのは、“トイレの花子さん”の正体と黒木先生の闇くらいだな」
リサ:「その黒木先生の話を聞きたいんです。坂上先生は2年生の時、旧校舎に行って、最後の7話目を黒木先生から聞いたそうですね?」
坂上:「ああ、そうだったな」
リサ:「その時の話を聞きたいんです」
坂上:「そうなのか?だけど、どんな内容かくらい、新聞部のデータで分かるだろう?」
蓮華:「その話を、当事者だった先生から伺いたいんですよ。本当は黒木先生から聞きたいんですけど、もうこの学校にいないですし」
坂上:「ふーん……。だが、その話はやめとけ」
リサ:「どうして!?……ですか?」
蓮華:「……死人が出たから、ですね?」
坂上:「そうだ。俺は1年生の回の時、“トイレの花子さん”に会った。その時だけでも6人の語り部が行方不明になったというのに、2年生の回の時にまたあの旧校舎へ行く流れになってしまってな。“トイレの花子さん”はとても有名な話だったから、それをしたがる人がいたんだ。俺は昨年のことを持ち出して、何度も止めたんだがな」
リサ:「そして6話目の話が終わったところで、黒木先生が現れたんですね?」
坂上:「そうだ。ちょうど、宿直の日で、旧校舎の見回りをしている時に俺達を見つけたってな。今は宿直も警備会社に委託しているが、当時は教師が直接やっていたからさ」
蓮華:「そして黒木先生は、戦時中に起きた悲劇と、黒木先生が現役生だった頃に遭った話をしてくれたわけですね?」
坂上:「そうなんだ。そうなんだよ……」
その時、坂上が何かを思い出したのか、顔が青ざめてしまった。
坂上:「あの時も、好奇心旺盛な語り部の1人が死んでしまってな。俺の時だけ、ずっとバッドエンドだよ」
リサ:「生き残れただけ、グッドエンドだと思いますが?」
蓮華:「あのね……」
坂上:「で、その黒木先生の話がどうした?」
リサ:「戦時中、死体置き場になっていたという教室を見てみたいんです」
坂上:「それは無理だ」
蓮華:「立入禁止ですもんね」
坂上:「それもあるが、それは大した問題じゃない。……って、教師の俺が言うのも変か。まあ、俺も現役生だった頃は何度も立入禁止の旧校舎に忍び込んでいたクチだから、あんまり叱れる権利は無いんだ。まあ、それはそれとして……。死体置き場になっていたという教室は、壁で塗り込められてるんだ。入れないぞ」
リサ:「そこがどこか、というだけでも……」
坂上:「ふーむ……。まあ、いいだろう」
蓮華:「いいんですか!?」
坂上:「但し、ただ見に行くだけではダメだ。来月、防災訓練があるだろ?教育資料館も学園の施設である以上、消防設備点検はしないといけないんだ。一応、俺も防火管理者の資格保持者ということで、点検に行かないといけないんだよ。その手伝いという形で良ければ、連れて行ってやるよ」
リサ:「おー!」
蓮華:「ありがとうございます!」
坂上:「愛原は恐らく保護者の方の仕事の関係とかだろうが、栗原はどうして行きたいんだ?」
蓮華:「私も、あの集まりで酷い目に遭った人間ですから。私の家系は魑魅魍魎を一刀両断するのを生業にしてきました。もしも未だに旧校舎でも、そのようなモノが存在しているのなら、この刀でと……」
坂上:「そうか。まあ、オマエならやれそうだが、今回はやめた方がいいぞ?」
蓮華:「どうしてですか?」
坂上:「旧校舎に着いたら話してやる」
[同日11:30.天候:曇 同学園教育資料館(旧校舎)]
空はますます曇って来た。
今にも、ゲリラ豪雨が降り出してきそうだ。
坂上:「いっつもこうなんだ。七不思議の集まりの時、いっつもこうして天候が悪くなる。今回も、何かが起きないといいが……」
蓮華:「いざとなったら、この刀で斬ります」
リサ:「いざとなったら、爪で引き裂く」
坂上:「オマエ達の存在が、効くといいよ」
坂上は旧校舎正面入口の鍵を開けた。
坂上:「さっきの話なんだがな。黒木先生の話が終わった後で、解散したわけだよ。ところがあの後、俺の家に電話があってな」
リサ:「電話?」
坂上:「出てみると、それは6話目を話した先輩だったんだ。臨場感を出す為にと、旧校舎に語り部達を連れて来た本人さ。当時、黒木先生は3年生の体育を受け持っていたらしいから、それで知っていたんだろうな」
蓮華:「それで、2人してまた旧校舎に来たんですか?」
坂上:「いや、俺は断った」
リサ:「えっ?」
坂上:「今から思えば、断って正解だったと思ってる。あの先輩、事も有ろうか、壁をブチ破って、中を確認すると言い出したんだ」
蓮華:「ええっ!?」
坂上:「さすがに俺も、それはやめた方がいいと言ったんだが、本人は取りつかれたかのように、『どうしても今やるべきだ!』と息巻いていてな。俺も嫌な予感がして、断ったよ。そしたら次の日……」
蓮華:「死んだ先輩というのは、その人だったんですね?」
坂上:「そうだ。しかも、黒焦げの死体だったらしい」
リサ:「黒焦げ!……ウェルダンは好きじゃないなぁ……。やっぱりレアくらい……」
蓮華:「犯人、アンタの仲間とかじゃないの?」
リサ:「……そうかもしれない」
蓮華:「は?心当たりあるの?」
リサ:「あるかもしれないし、無いかもしれない。それを確認したい」
蓮華:「まさか、アンタも壁ブチ抜くつもり?」
リサ:「できれば」
坂上:「おいおい、それはやめてくれよ?愛原は無期限停学、それを止められなかった栗原も数ヶ月は停学の上に、俺も停職処分だ」
蓮華:「そ、それは困ります!卒業できなくなっちゃう!」
坂上:「そういうことだ。分かったな、愛原?」
リサ「はぁーい……」
蓮華:「それでその……壁の中を見てみたいと言った先輩は、黒焦げの死体だったんですよね?」
坂上:「そうだ。だけどな、どこで燃えたのかが分からなかったんだよ。人間1人丸焼けにするには、それなりの強い火力が必要だ。でも、旧校舎の中はもちろん、外でもそんな人間を燃やした形跡は全く見当たらなかったんだ」
リサ:「“トイレの花子さん”は、その頃からいたはず。1年生の頃の坂上先生の前では成仏したように見せかけて、実はしていなかったわけだし」
坂上:「オマエ、“トイレの花子さん”と知り合いなんだろ?知人のオマエから見て、“トイレの花子さん”は、人間1人燃やせる力を持っていそうか?」
リサ:「多分無いと思います。……多分」
もしも彼女にそのような力があったのだとしたら、とっくにリサの前で見せていただろう。
蓮華:「壁は開けられていたんですか?」
坂上:「いや、壁はきれいなままだったそうだよ。えーと……確か、この辺だったかな……あ、ここだ」
坂上は歩みを止めた。
それは日の差さない所であり、昼間でも薄暗い所だった。
ましてや今は、外はどんよりと曇っている。
今は廊下の電気を点けているが、昭和時代の木造校舎の照明だ。
大して明るいわけではない。
何しろ、今時、電球の照明なのだから。
教室の中は辛うじて蛍光灯に換えられているが、廊下は電球のままである。
さすがに旧式の電球ではなく、電球型の蛍光灯に換えられているが。
坂上:「うん、ここだよ。ここの壁の一角だけ、他の壁より少し新しいように見えるだろ?この壁の向こうに、死体置き場として使われていた教室があったんだよ」
蓮華:「不自然に壁が続いていますけど、教室があったとしたなら納得ですね」
リサ:(ここの場所、覚えておこう)
リサは持って来た図面に印を入れた。
旧校舎の図面も新聞部にあって、それをコピーさせてもらったものだ。
リサ:「この死体置き場の隣は、トイレですか?」
坂上:「ああ、そうだが。1階のトイレは、“花子さん”とは関係無いだろう?」
リサ:「いえ、ちょっとだけ見せてください」
蓮華:「?」
リサと蓮華が職員室に行くと、担任の坂上修一はいた。
リサ:「坂上先生」
坂上:「ん?何だ、愛原。まだいたのか。夏休みの登校日ってのは、ホームルームしか無いんだから、用事が無かったら早く帰れ」
リサ:「用事があるから残っているんです」
坂上:「何だそれは?」
リサ:「先生の、現役生だった頃の話を聞きたくて」
坂上:「俺が現役生だった頃の話?“トイレの花子さん”の話なら、嫌というほどしただろ?それどころか、本物が出て来る有り様で……」
リサ:「今回は、“トイレの花子さん”は関係無いです」
坂上:「どういうことだ?」
栗原蓮華:「坂上先生は『七不思議』の集まりは、3年連続参加されたそうですね?副担任の倉田先生もそうですし、私のクラスの担任の田口先生もです」
坂上:「そうなんだ。よく知ってるな?」
リサ:「新聞部の過去のデータを見たら、坂上先生、毎年出てた」
坂上:「ははは!本当は1年生の時だけで、お腹いっぱいだったんだがな。でも、どうしても気になる事とかもあったんで、結局卒業するまで毎年参加しちまった」
リサ:「気になること?」
坂上:「まあ、色々な。結局分からずじまいのまま卒業することになって、こうして教師になって戻っては来たものの、今もまだ分からないということだ。今のところ分かったのは、“トイレの花子さん”の正体と黒木先生の闇くらいだな」
リサ:「その黒木先生の話を聞きたいんです。坂上先生は2年生の時、旧校舎に行って、最後の7話目を黒木先生から聞いたそうですね?」
坂上:「ああ、そうだったな」
リサ:「その時の話を聞きたいんです」
坂上:「そうなのか?だけど、どんな内容かくらい、新聞部のデータで分かるだろう?」
蓮華:「その話を、当事者だった先生から伺いたいんですよ。本当は黒木先生から聞きたいんですけど、もうこの学校にいないですし」
坂上:「ふーん……。だが、その話はやめとけ」
リサ:「どうして!?……ですか?」
蓮華:「……死人が出たから、ですね?」
坂上:「そうだ。俺は1年生の回の時、“トイレの花子さん”に会った。その時だけでも6人の語り部が行方不明になったというのに、2年生の回の時にまたあの旧校舎へ行く流れになってしまってな。“トイレの花子さん”はとても有名な話だったから、それをしたがる人がいたんだ。俺は昨年のことを持ち出して、何度も止めたんだがな」
リサ:「そして6話目の話が終わったところで、黒木先生が現れたんですね?」
坂上:「そうだ。ちょうど、宿直の日で、旧校舎の見回りをしている時に俺達を見つけたってな。今は宿直も警備会社に委託しているが、当時は教師が直接やっていたからさ」
蓮華:「そして黒木先生は、戦時中に起きた悲劇と、黒木先生が現役生だった頃に遭った話をしてくれたわけですね?」
坂上:「そうなんだ。そうなんだよ……」
その時、坂上が何かを思い出したのか、顔が青ざめてしまった。
坂上:「あの時も、好奇心旺盛な語り部の1人が死んでしまってな。俺の時だけ、ずっとバッドエンドだよ」
リサ:「生き残れただけ、グッドエンドだと思いますが?」
蓮華:「あのね……」
坂上:「で、その黒木先生の話がどうした?」
リサ:「戦時中、死体置き場になっていたという教室を見てみたいんです」
坂上:「それは無理だ」
蓮華:「立入禁止ですもんね」
坂上:「それもあるが、それは大した問題じゃない。……って、教師の俺が言うのも変か。まあ、俺も現役生だった頃は何度も立入禁止の旧校舎に忍び込んでいたクチだから、あんまり叱れる権利は無いんだ。まあ、それはそれとして……。死体置き場になっていたという教室は、壁で塗り込められてるんだ。入れないぞ」
リサ:「そこがどこか、というだけでも……」
坂上:「ふーむ……。まあ、いいだろう」
蓮華:「いいんですか!?」
坂上:「但し、ただ見に行くだけではダメだ。来月、防災訓練があるだろ?教育資料館も学園の施設である以上、消防設備点検はしないといけないんだ。一応、俺も防火管理者の資格保持者ということで、点検に行かないといけないんだよ。その手伝いという形で良ければ、連れて行ってやるよ」
リサ:「おー!」
蓮華:「ありがとうございます!」
坂上:「愛原は恐らく保護者の方の仕事の関係とかだろうが、栗原はどうして行きたいんだ?」
蓮華:「私も、あの集まりで酷い目に遭った人間ですから。私の家系は魑魅魍魎を一刀両断するのを生業にしてきました。もしも未だに旧校舎でも、そのようなモノが存在しているのなら、この刀でと……」
坂上:「そうか。まあ、オマエならやれそうだが、今回はやめた方がいいぞ?」
蓮華:「どうしてですか?」
坂上:「旧校舎に着いたら話してやる」
[同日11:30.天候:曇 同学園教育資料館(旧校舎)]
空はますます曇って来た。
今にも、ゲリラ豪雨が降り出してきそうだ。
坂上:「いっつもこうなんだ。七不思議の集まりの時、いっつもこうして天候が悪くなる。今回も、何かが起きないといいが……」
蓮華:「いざとなったら、この刀で斬ります」
リサ:「いざとなったら、爪で引き裂く」
坂上:「オマエ達の存在が、効くといいよ」
坂上は旧校舎正面入口の鍵を開けた。
坂上:「さっきの話なんだがな。黒木先生の話が終わった後で、解散したわけだよ。ところがあの後、俺の家に電話があってな」
リサ:「電話?」
坂上:「出てみると、それは6話目を話した先輩だったんだ。臨場感を出す為にと、旧校舎に語り部達を連れて来た本人さ。当時、黒木先生は3年生の体育を受け持っていたらしいから、それで知っていたんだろうな」
蓮華:「それで、2人してまた旧校舎に来たんですか?」
坂上:「いや、俺は断った」
リサ:「えっ?」
坂上:「今から思えば、断って正解だったと思ってる。あの先輩、事も有ろうか、壁をブチ破って、中を確認すると言い出したんだ」
蓮華:「ええっ!?」
坂上:「さすがに俺も、それはやめた方がいいと言ったんだが、本人は取りつかれたかのように、『どうしても今やるべきだ!』と息巻いていてな。俺も嫌な予感がして、断ったよ。そしたら次の日……」
蓮華:「死んだ先輩というのは、その人だったんですね?」
坂上:「そうだ。しかも、黒焦げの死体だったらしい」
リサ:「黒焦げ!……ウェルダンは好きじゃないなぁ……。やっぱりレアくらい……」
蓮華:「犯人、アンタの仲間とかじゃないの?」
リサ:「……そうかもしれない」
蓮華:「は?心当たりあるの?」
リサ:「あるかもしれないし、無いかもしれない。それを確認したい」
蓮華:「まさか、アンタも壁ブチ抜くつもり?」
リサ:「できれば」
坂上:「おいおい、それはやめてくれよ?愛原は無期限停学、それを止められなかった栗原も数ヶ月は停学の上に、俺も停職処分だ」
蓮華:「そ、それは困ります!卒業できなくなっちゃう!」
坂上:「そういうことだ。分かったな、愛原?」
リサ「はぁーい……」
蓮華:「それでその……壁の中を見てみたいと言った先輩は、黒焦げの死体だったんですよね?」
坂上:「そうだ。だけどな、どこで燃えたのかが分からなかったんだよ。人間1人丸焼けにするには、それなりの強い火力が必要だ。でも、旧校舎の中はもちろん、外でもそんな人間を燃やした形跡は全く見当たらなかったんだ」
リサ:「“トイレの花子さん”は、その頃からいたはず。1年生の頃の坂上先生の前では成仏したように見せかけて、実はしていなかったわけだし」
坂上:「オマエ、“トイレの花子さん”と知り合いなんだろ?知人のオマエから見て、“トイレの花子さん”は、人間1人燃やせる力を持っていそうか?」
リサ:「多分無いと思います。……多分」
もしも彼女にそのような力があったのだとしたら、とっくにリサの前で見せていただろう。
蓮華:「壁は開けられていたんですか?」
坂上:「いや、壁はきれいなままだったそうだよ。えーと……確か、この辺だったかな……あ、ここだ」
坂上は歩みを止めた。
それは日の差さない所であり、昼間でも薄暗い所だった。
ましてや今は、外はどんよりと曇っている。
今は廊下の電気を点けているが、昭和時代の木造校舎の照明だ。
大して明るいわけではない。
何しろ、今時、電球の照明なのだから。
教室の中は辛うじて蛍光灯に換えられているが、廊下は電球のままである。
さすがに旧式の電球ではなく、電球型の蛍光灯に換えられているが。
坂上:「うん、ここだよ。ここの壁の一角だけ、他の壁より少し新しいように見えるだろ?この壁の向こうに、死体置き場として使われていた教室があったんだよ」
蓮華:「不自然に壁が続いていますけど、教室があったとしたなら納得ですね」
リサ:(ここの場所、覚えておこう)
リサは持って来た図面に印を入れた。
旧校舎の図面も新聞部にあって、それをコピーさせてもらったものだ。
リサ:「この死体置き場の隣は、トイレですか?」
坂上:「ああ、そうだが。1階のトイレは、“花子さん”とは関係無いだろう?」
リサ:「いえ、ちょっとだけ見せてください」
蓮華:「?」
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