ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

上海で電子書籍について考える

2013年04月21日 | 上海生活
先日会議で一時帰国した際、偶々村上春樹の新刊「多崎つくると・・」の発売日だったので、恥ずかしかったけど紀伊国屋で買ってきた。
1973年のピンボール以降新刊が出るとまっさきに買ってきた私としては「ミーハーに見られるのが癪」といういやらしい感情があるのだが、それでも今買わないと上海ではいつ手に入るかわからない。読み始めたが、羊三部作を読んだ時の興奮はない、というのが正直な感想。

上海では日本の本が手にはいらないこともあり、7インチAndroidタブレットでKINDLEから本を購入して読んでいる。
最初は多少違和感があったが、今回改めて「多崎つくる・・」の紙本を手にとって見ると、重くて持ち歩く気になれない。

電子書籍を否定する人の中には、紙の本をめくる感覚も読書のうち、というような意見もあるようだが、少なくとも私にとってはそんな事はどうでもいい。
唯一、読み終わった後本棚の飾りにならない、ということだけがわたし的には電子書籍のマイナス点だけど、どうせこの世を去ったら妻子がブックオフに売っぱらってオシマイなんだよね。
蔵書というのは全く個人的なものだし、そのコンテンツに込められた意味は多分他人に理解できない。理解してもらわなければならないものでもない。

考えてみれば、昔はLPレコードをインテリアのように飾っていた。CDになっても、ラックに入れて飾ってた人も多いだろう。でも、データにしちゃったほうがスッキリする。
読書というのはそれ以上に歴史のある趣味だから蔵書志向は簡単にはなくならないとは思うが、いずれは本も電子化するんだろうね。