ITSを疑う

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青色灯が自殺防止、になんとなく感じる違和感

2012年10月10日 | インチキ・疑似科学
駅に青色灯、飛び込み自殺8割減 東大分析

この結果から、青色のライトが自殺を防止する効果があると「科学的に証明された」というの は相当無理がある。教授は計量経済学が専門で心理学ではない。 ここで分かったことは、「理由は分からないが、青色ライトを設置したホームにおける自殺は 統計的に有意なほど減少した」ことであり、統計的な手法が科学的なだけだろう。 おそらく教授もそれは分かっていると思う。

青色ライトが気持ちを落ち着かせるのか、色とは関係なく明るいからやめたのか、単におかし な感じなのでなんとなくその駅での自殺をためらったのか、それは何も証明されてない。

青色LEDを見る、若しくは青色のライトに照らされているときに「自殺を思いとどまらせる」 レベルの強い精神への影響を感じるだろうか?確かに赤とかピンクで照らさせるよりは落ち着 くことは確かだが、そこまでの力があるとは思えない。

少なくとも、「効果がなかった」といわれるJR西日本のケースと設置方法、場所などを比較 検討し、何が違うのかの検証が必要だろう。

そもそも青色LED伝説は英国グラスゴー市が街灯を青色LEDにしたら犯罪が減った、という話に由来するが、これは「麻薬常習者が青色LEDの下では注射する際に静脈をみつけられない ので、他の地域に移った」というのが本当のところらしい。

しかし、今回の多くの報道の論調は「青色灯には人間の気持ちを落ち着かせる効果があるとさ れ」「今回それが証明された」と読める。

これが定説(俗説)になっちゃうとトルマリンやらゲルマニウムみたいに、青色LEDを使った 怪しい商品が出てくるのが怖いね。


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