ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

バイキン怖いのなんだかなぁ

2017年08月06日 | インチキ・疑似科学
最近ハフポストで、台所のスポンジは何をしてもカビや細菌が繁殖する、唯一の方法は一週間に一回交換することだ、というような内容の記事が掲載されていた。
ハフポスト記事

研究者が調べたことだから本当のことなんだろう。インチキや疑似科学ではない。

実際我々の周りは雑菌やカビで溢れている。小学校の頃、シャーレに寒天をいれて数秒間蓋を開け、閉めてから放置しておくと一週間でカビだらけになった。カビなんて常に空気中を漂っているのだ。細菌にしても同様。今打っているPCのキーボードも結構細菌がいるんだと思う。

スポンジに戻る。私が物心ついた頃から母はスポンジと洗剤で食器やまな板を洗っていた。どの程度の頻度で交換したかはしらないが、煮沸消毒なんかしているのは見たことがない。もう40年以上そうして台所仕事は行われてきた。
で、なにが問題だったのか。家庭料理による伝染病とか、深刻な食中毒とかが起こっていたのか。
決して皆無ではないと思うが、少なくとも社会問題となるほどのことはなかったはずだ。

最近テレビCMでバイキンきれいきれい系の石鹸やら洗剤の宣伝をよく目にする。特に小さいお子さんがいるお母さんには響く内容なんだと思う。でも我々世代が子供の頃にはそんなのあまり気にしなかった。
泥の中にはものすごい数の細菌がいる。細菌と言うのはそういうものだし、だからといって危険なものではない。O157や破傷風のような命に関わるものもあるが、本当に稀だ。O157の死亡例は焼肉屋や給食等での発生以外ほとんど報告されてない。そもそも日本では食中毒による死者は毎年10名以下なのだ。そのうち最も起こりやすいサルモネラ菌は大量に摂取しないと発病しないから家庭での常識的な衛生管理で十分防げている。

こういうことを言うと軽率である、と批判する人もいるかもしれないが、そのリスクは極めて低い。細菌にそれほど問題となるリスクが有るなら外で遊ぶときは保護服とゴム手袋が必要だろう。
台所のスポンジも同様。どんなに洗浄しても細菌はいるし、すぐに増える。でもその細菌を若干量摂取することに何の問題があるのか、ということ。

似た話にペットボトルを直飲みすると半日で細菌が繁殖する、といのがあるけど、これも以前はそれで多くの人がお腹を壊したり病気になったりしてたという話は聞かない。子供の頃遠足に水筒を持っていったが、一日中使ってたはずだ。

一旦バイキンが怖いと思い出すと徹底的にそれを排除するようになってしまう。最近とくに小さいお子さんをもつお母さんを中心にこうしたゼロリスクを追求する姿勢が強まってきてるように思えて仕方がない。豊洲の問題にしても、ゼロリスク追求のいい例だと思うが、これにしても食の安全という言葉がキーになっている。
特に小さいお子さんのいる主婦をメインユーザーにしてるワイドショー関係は、そんなの大丈夫じゃない、とは口が裂けても言えないのではないか。

まあ、関連業界にとっては嬉しい話なのだろうが。


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