ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

テレマティクスの今後

2008年12月11日 | ITS
かなり手前味噌な話になってしまうが。

2004年の8月にこのブログを初めて4年半近くたつ。
最初に一か月近くを費やして「テレマティクスは自動車業界最大のバブルだ」とし、いちいち反証をあげてなぜそれが成立しないかを書いている。

一方、その頃は、「クルマと通信の融合は議論の必要がない既定路線である」という論調で語る評論家がたくさんいた。

矢野経は2004年10月に出版したITSテレマティクスサービス市場の予測レポートで、ITSテレマティクスサービス市場は今後大きな成長を遂げ、2006年から市場は本格化、2010年には約1959億円の規模になる、と言っていた。
多くの企業がこの調査レポートを15万円だか出して買ったわけだ。

矢野経はITSを推進しようとしている企業にインタビューしている訳だし、さらにそれに参入しようとしている企業にレポートを売り込みたいのだから、肯定的な内容になるのは仕方がないのかもしれないが、素人の無料情報である当ブログのほうが正確な予測をしていたということになる。

しかし、それにしても「クルマ+通信」の市場は、全く活性化をしていない。
その大きな理由の一つに、2004年時点で私が上げた事柄に加えて「若者のクルマ離れ」がある。

ケータイや通信、ハイテクに興味のある若者は車に興味がない。一方、車が好きな親父はいまいちハイテクがわからない。そこに大きなマーケットのアンマッチがあるのだ。

なぜ海外では常識になりつつあるブルートゥースハンズフリーが日本では普及しないのか?
同じく、欧州では標準装備になりつつあるカーオーディオのUSB端子接続によるデジタルオーディオやUSBメモリー上のファイル再生が、日本ではあまり認知されていないのか?
アメリカではほとんど常識のレベルにある車載用i-Podアダプターが、日本ではさして売れないのか?

これらの事実を、若者がクルマに興味を持っていない、自分専用車を保有していないということに起因していると考えると、非常にわかりやすい。


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1 コメント

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Unknown (おやじ)
2009-01-23 11:48:17
車好きのおやじです。
昨年春からCX-7に乗ってます。
この車はカーナビが標準装備です。
これまではカーナビに興味は無く、
初めてのカーナビ付きの車です。
標準装着のカーナビはHDD内蔵、G-Book対応で
使ってみると便利なものです。
CD再生でHDDにリッピングされ、アルバムや曲名まで
表示されます。
また、ブルートゥース対応の携帯にリンクし、
ハンズフリー通話、道路情報、CDデータ(CDDB)の入手ととても便利に使えます。
操作もハンドルのスイッチでオーディオコントロール、
音声指示(ボイスコントロール)、携帯電話が操作でき、
これも標準装備のカーナビのメリットです。
ようやく、このような機能のカーナビが
標準装備されたので、日本ではこれから普及して
いくのではないでしょうか?
ドコモのFOMAもブルートゥース対応機種が増えて来たし。
また、i-Podやそのアダプターも、HDD内蔵ナビが
あれば、必要ありません。
PCとi-Podを繋ぎiTunesでデータを落とすのも
煩わしいです。
HDD内蔵ナビが増えれば、i-Pod+アダプターの需要は、
ナビの無い車ぐらいにしかないでしょう。
日本の場合クルマで音楽を聴くのはHDD内蔵ナビが
主流になると思います。
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