たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

思い出に残る山(4)戸隠山

2017年02月27日 | 心に残る思い出の山
1989年9月

マイナーな山々は飛ばし今回は戸隠山(上級者コース)を選びました

先ず随神門から樹齢600年を超える杉並木に圧倒されながら

奥社へと向かいました

戸隠山の登山道は其処から始まります

どうした事かアルバムには記録が有りませんので写真の説明書きから

当時を思い出しながら綴って行きたいと思います


小手調べの鎖場を過ぎ頭上に岩が張り出した五十間長屋と呼ばれる

場所で最初の休憩をとりました




天狗の路地までは鎖場が続きます

一年前に事故が有った様で慰霊碑が岩の片隅にたっておりました

さて、どのくらい鎖場を通過したでしょう

最後の胸突き岩の鎖を過ぎると

いよいよ、コース一番の難所蟻の塔渡り+剣の刃渡りに差し掛かりました

全長30mくらい有るのでしょうか

幅は50㎝あれば良いところ30㎝に満たない所も有りました

両側は切りたっており右も左も150mの絶壁です

岩の表面がゴツゴツしているのでバランスを崩したら一巻の終わり

前日、宿泊したヒュッテ・エーデルワイスのオーナーさんが

毎年4~5件の事故が起きていますから十分注意して渡って下さいと

仰っていた通り心して渡らないと大変な事になりそうな場所です






とてもとても立って歩ける状態では無く

岩を跨いでズリズリと進むしか有りません

笑い顔も心なしか、こわばってますね

次の文はアルバムに書かれていたもの

赤いザックのカメラマン

私を写しながら「僕は巻道を行く」と言っていたが心を決めたか

「やはり挑戦します」と

「頑張って」と声を掛けると前を向いたまま「ハイ」と大きな声が返ってきた

最後の5mの剣の刃渡りのナイフリッジは生きた心地がしなかった


難所を超えグイグイ登って到着したのが八方睨(1911m)

生憎のガスで展望は皆無でしたが晴れていたなら

頸城山群等々素晴らしいt眺望だった事でしょう


戸隠山はどこまでも危険がつきまといます

右は切れ落ちた絶壁の続く道は九頭竜山付近の稜線です


途中、ガスの切れ間から見えた黒姫山(左)と飯綱山(右端)

別の方向には南アルプスも見えていたはずですが

カメラの性能を恨むしか有りません


此処は一不動の避難小屋で高妻山と戸隠山の分岐点です

此処からは一ヶ所、ザレた砂のトラバースが有りましたが

危険個所も無く私達は無事、戸隠牧場に降り立つ事が出来ました

牧場に降り立つと三人の女性が御地蔵岳をスケッチしていた

色々話す中で車に水を忘れ喉がカラカラと言う恥かしい失敗を話すと

「もっと早く仰れば良かったのに」と持参の暖かい茶を飲ませてくれたのだ

名古屋から来たという女性達の優しさと茶の暖かさが

締め括ってくれた山行だった

アルバムの最後にはそんな事が書かれていました

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