たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

(続)岩手・早池峰山

2021年02月02日 | 心に残る思い出の山

続き

 

↑(パンフ写真使用)日本で最も古いと言われる秀峰、早池峰山。巨石・巨岩が露出し、その間にはハヤチネウスユキソウをはじめ200種に及ぶ高山植物が咲き乱れている。

翌28日、宮古は晴れていたが早池峰登山口に着いた時には辺り一面のガスだった。稜線歩きは風が強く危険との判断を下し入山口を河原坊に変更。釣り組と分れて11人、雨具を付けての出発となった。

何度かコメガモリ沢を渡渉。ポンポンと石伝いに素早く渡ってこそバランスが保たれるのが沢の渡渉。どの石もどの石も平らに見えてしまう裸眼の雄さんにとって、かなり難儀の渡渉だったに違いない。

霧は薄れる気配も無く増々濃くなって行く。右手の清流は高度を増すごとに飛沫を上げながら流れ落ち、その激しい瀬音に混じって野鳥の囀りが何処からか透明に響いていた。

頭垢離で一休み、周辺はオダマキの花が点々と美しい。ここで大休止したかったが冷えた汗が体の熱を奪っている事に気付き腰を上げた。

 

登山道はここから一転、露岩の急登となる。とにかく凄まじいばかりの急登だが次から次へと咲く花々に見とれている内に高度が稼げるのは嬉しい限りで有る。その花々の中に待望のハヤチネウスユキソウもポツポツ姿を見せ始めていた。

  

ハヤチネウスユキソウ & ヨツバシオガマ

チングルマの群落地

ハヤチネウスユキソウなんて母子草に一寸ばかり磨きをかけた様なモノと、それほど興味も無かったのだが実際、目にするとその磨きが違うのだ。この花は早池峰山の固有種で有りオーストリア国花のエーデルヴァイスに似た事からベルンドルフと姉妹都市協定を結んでいるとの事だ。

鎖場付近では、ゆっくり動きながら薄れる霧を透かしてハイマツ帯が領域を広げ、ここが2000mにも満たない山とは思えないアルペン的様相を帯びていた。 生憎の空模様ではあるがウスユキソウ最盛期と会って赤、黄、緑、青等々とりどりのザックが列を作っている。

時間を記録しなかったので、何時間で登りあげたのか解らないが、数えきれない程の花に後押しされ脱落者も無く全員無事に山頂を踏むと、さすが有名山、小田越方面から登りあげて来た登山者と合わせて山頂は大混雑で記念写真を撮るのも譲り合い状態だった。 取り敢えず休憩場所を確保し美味しいワインに舌鼓。 塩のきいていないおにぎりに文句を言いながらも山上の宴会は盛り上がる。

  

岩とみればムズムズ。登ってしまいました。

次回は早池峰名物の梯子下りです。よって続きますのでコメント欄は閉じました。

コメント (8)
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