まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

淡い期待

2003年01月09日 21時17分00秒 | 日々雑感
部屋にクモが住み着いてしばらくになる。

掃除まめじゃないウチならどこにだっているじゃないかと言われそうだが

こやつ、巣を作るクモではないのだ。

どういう種類か知らないけど、その辺を歩いてるのがいるでしょう。その類。

だから定住地は持たないんだけど、居住区は決まっているらしく

大体いつも同じ所で見かける。

子供の頃「蜘蛛の糸」を読んで「クモは大事にする」と学んだわたし。

そういう主旨の話じゃないわな、あれは。

生来の虫好きの心を捉えたのは、他の虫との違いである。

クモだけ足八本。

クモだけ糸を出して巣を作る。

なんか他にもあったような。

学校帰りはよく、お茶の木に張ったクモの巣のクモをからかって遊んだもんだ。

妹はクモが大嫌いである。

同じ家に暮らしていた頃、隣の部屋がバタンバタンし始めたら『クモ出現』である。

血相変えて「取ってくれ」と頼みに来るのに時間はかからない。

生まれたばかりのクモの子が無数に集まっているのを見たときは嬉しかったな。

すぐに散ってしまったけれど。

高い所にやたらと大きい巣を見つけると感動すら覚える。

朝日にきらめく美しい細い糸。

その真ん中にはすごい色のでっかいクモ。

妹が見たら泣きそうである。

さて、部屋のクモ君は毎日現れるわけではない。探してもいない。

忘れた頃にふと見ると、いる。

いつの間にか出てくるから、踏んだら困るなと思っていたら

この前見つけたとき動きがおかしい。

やだ、踏んじゃったかなと心配して見ていたら「えい」っとひっくり返って普通に動き出した。

布団を畳む風圧で裏返っていたらしい。

下にいるのを見つけると「邪魔だよ」と言って窓枠のところに置く。

寒いからか動きが緩慢ですぐに捕まる。

この前、こっち向きになったところを見たらつぶらな目でわたしを見ていた。

・・・ような感じだっただけで見ちゃいないだろうが。

死んだら地獄に堕ちるやも知れぬ、行いの悪いわたしである。

せいぜい仲良くしておこう。






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今日の短・歌

2003年01月09日 20時40分00秒 | 57577または575
「むなしいのは君を待った時間ではなく それを換算している自分」
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