新聞に、ドラマの視聴率が低迷していると書かれていた。
原因は「リアリティーがない」とか「いつも同じキャスティング」とか。
これも難しいところだね。あまりにもリアリティーがあるドラマもどうかと思うし。
見てて息苦しいような。ドラマじゃなくてドキュメンタリーになっちゃうし。
しかしわたしはドラマどころかテレビをほとんど見ないからなぁ。
同世代の人を100人集めたら、見ていない方の10位以内に入れるかも知れない。
見なくなったのは中学・高校くらいからか。
退屈で見ていられないのだ。
お笑い番組といわれるものは身内ウケか仲間いじめばかりで笑えたもんじゃないし。
トレンディードラマといわれるものは全く見なかったし
50代の上司さえ見ていた「ビューティフルライフ」も見ていない。
リアリティーがないというのはもう分かりきっていることだけど。
だってキムタクみたいな男の子と美人な女の子がすったもんだの末に結ばれる・・・
そんなの笑っちゃって見ていられない。
すったもんだあるわけないじゃない、現実だったらその日のうちに付き合い始めてるね。
セリフも設定も陳腐で、リアリティーを出そうとして余計に現実とかけ離れている。
だったらいっそ、あり得ない話のがいい。
少し前に見ていたのは「OLビジュアル系」と「ツーハンマン」。
荒唐無稽で「くだらね~」って楽しめた。
でも昔は面白いドラマいっぱいあったな。
いちいち書くと長くなるんで今日はひとつだけ。
昔のドラマの再放送らしき特集をNHKでやっていたときに見た「けもの道」。
主演の山崎努の若さから推定するに、わりと前のドラマだと思う。
政界がらみの色んな事件があって刑事役の伊東四朗が殺されるんだけど
暴力シーンも殺傷シーンもなく、エレベーターで男達に囲まれた後に
死体になった伊東四朗が映されたときの怖さ。
クライマックスで絶望的と思える逃避行に出た山崎努と名取裕子が交わす、
不自然なほど愉しげで希望に満ちた会話。
四方から追っ手の車に囲まれるラストシーンで流れる静かな音楽。
そこでドラマは終わりなのだが、背筋を凍らせるに十分な想像をかき立てられた。
大事なのは興味本位ではなく、見る者に何かを訴えるドラマを作ることではないかしら。
いたずらに、不治の病や禁断の恋愛、暴力やお涙頂戴なんて扱うべきではないんである。
なんて、色々言ったけど父も母もテレビっ子。
テレビがついてりゃなんでもいいみたい。
好きなのは時代劇とサスペンス。
なんともはや。