好評なんだってねぇ~、よかったよかった^_^
で、宮崎駿監督が、引退宣言したとかしないとか・・・ですが、まぁ「長編映画は作らない」といってるらしいので、完全に「引退」っていうわけでもなさそうですな、これからは適当に趣味に走った短編を作ってジブリ美術館とかで上映する方向にするんじゃないのかな?
でも、この人、過去に何回も何回も、映画を作り終える度に「引退する」っていうようなことを言ってるような^_^;
きっと、1本作り終えると自分の中のモノを出し切って「・・・燃え尽きたぜ、真っ白に・・・」と、灰状態になってしまうんじゃないでしょうか?
でも、それも一瞬でしばらくすると気が変わって、何か作りたいモノが新しく出てきてまたやろ~という方向になるんじゃないか?と。
なんでも、一説によると今回で「五回目」の引退宣言らしいです^_^;
でもまぁ、個人的には最新作の「風立ちぬ」で、完全に監督の物語構成力の在庫切れが語らえていますので、まぁホントに今回はありかもな、っていう気もします。
今後は、長編映画の一部のシーンの動きだけを担当するとか、そういった形ならありかと思いますが・・・
でも、この人がそれで、それだけで満足できるとは思えないっていうか、口出しをせずにはいられないと思うので難しいか^_^;
で、宮崎映画作品=ジブリ、って思いがちだけど、昔は東映アニメとかでもアニメーターとしてとか演出として、とかで根っからの現場の人だったんだよね、この人。
TVシリーズ作品、ハイジとかコナンとかも結構昔から有名でありました。
で、映画に限っては一覧とかがあるので見てみたら・・・
*パンダ・コパンダ 1972
*パンダ・コパンダ 雨降りサーカス 1973
「トトロ」の前段階を思わせる話。
子供向き設定ですが、大人が見ても童心に帰ってニッコリ出来るような作品。
自然描写はこの時代からぬきんでている感じがあった。
*ルパン三世カリオストロの城 1979
今の時代でも見ても、紙媒体時代でもアニメーターとしての力量のすごさが判る動きの素晴らしさ。
メカとか小物の懲り方もすごかった。
*風の谷のナウシカ 1984
アニメージュで当時連載していたマンガの方が好き。
でも、連載途中での映画化にもかかわらず、それなりにちゃんとまとめていたと思う。
原作は、今読み返すと、かなり「ゾクっ」とくるほどのリアル感があります、今でこそだからか?
*名探偵ホームズ「青い宝玉」「海底の財宝」1984
ハドソン夫人のキャラデザに苦笑しました。趣味大爆発!!っていう感じ^_^;
このシリーズ、犬は直立歩行で服着てしゃべるのに、猫はそのままなんよ~。
*天空の城ラピュタ 1986
これが、私的宮崎長編アニメのベスト。
まさしく、正しい(?)大冒険活劇動画!!という感じでしたな~、あぁ、よかったなこのころは・・・(爆)
テーマもしっかり青臭さを感じさせつつも、直球勝負が潔かったです。
*となりのトトロ 1988
ラピュタの後だけに、「なんか小さくまとまっちゃったなぁ~」という気はしたが、
姉妹の日常生活はとても魅力的に見えた。
*魔女の宅急便 1989
また、わりと日常的な話で、ラピュタみたいなスケールの大きな話はもう無理かもなぁ~とは思いつつも、
やはり、キキの日常生活が結構可愛くて、「憧れ」的イメージで楽しかったですね。
*紅の豚 1992
いよいよ、監督、自分の趣味丸出し映画を作ってきたな、世間に受けるかどうか?っていうよりも・・・
という、ターニングポイント的意義を感じた作品。
私的には、ちょーっとドリーム入りすぎで食傷気味感が・・・
*もののけ姫 1997
勧善懲悪から次第に「それぞれの正義」を感じさせる「(見る側に)考えさせる」作品への移行、という感じかな?
ただ、このあたりから声優を使わず、役者を使うようになり、私的にはマイナス面の方を強く感じた・・・
(発声がイマイチ、滑舌が悪くて何言ってるか判らない、声だけで感情を伝えるのに慣れていない人がやってる不慣れ感)
*千と千尋の神隠し 2001
監督の脳内ストックの最後の集大成、ネタ帳大公開!!的作品。
監督が過去影響を受けてきたいろいろな民話、伝説、あるいは物語、あるいはユング心理学等々の集大成という感じ。
物語としてはどうかな?とは思うが、元ネタを感じるのが面白かったですな~。
*ハウルの動く城 2004
私的「宮崎映画・最低作品」です。内容・・・というよりは、先に機会がありまして原作を読んでいたので、
アニメと原作とのあまりにも遊離性にびっくりというよりも、宮崎監督の人間性を疑いました。
ここまで、原作の伝えたい事、テーマを無視して許されるもんなのだろうか?人間として、またはクリエーターとして??
と思わずにはいられませんでした。
この後に、「ゲド戦記」騒動がおきたわけだが、まぁ納得というか、ある面ではこの「ハウル」を先に見たからこそ、
「ゲド戦記」に過剰な期待をせずに済んだから結果オーライ、とも取れるな、と自虐的^_^;
*崖の上のポニョ 2008
これも結構キライな作品です。っていうのは、監督が作りたいシーンだけを適当につないだっていうのが見え見えだから。
非常~に安易で安直な作り方で、私的にはかなりキライです。
*風立ちぬ 2013
・・・言うまでもなが・・・っていう感じですな^_^:;
と、実は宮崎作品ほとんど見てるんですな、私。
でも、先日「風立ちぬ」を見て、もうこの監督の今後の作品は見ない事にしよう、と決めたので、別に監督が引退しようとしまいと、私は今後の作品はもう見ないから関係ないんですがね。
一応、マイベスト宮崎映画を並べてみると・・・
1) 天空の城ラピュタ
2) ルパン三世 カリオストロの城
3) 千と千尋の神隠し
って感じかな?見事に昔の作品ばかりかも^_^;
ワースト作品は、
1) ハウルの動く城
2) 風立ちぬ
3) 崖の上のポニョ
・・・こちらは、見事に最近の作品ばかりやのぉ~^_^;
あ、ジブリの次回作、高畑監督のかぐや姫は一応見ておくつもりですよ~。
そーいや、ただいま上映中の実写版「ガッチャマン」、レビューも観客動員も惨敗だってね~。
まぁ、予告一回しか見なかったけど、見たいとは思わなかったなぁ。
そろそろ、マンガの実写化ってあきらめたらどうかなぁ?
この調子だと、「キャプテンハーロック」もかなりヤバそうな気がするのは私だけか??
まぁ、こっちはアニメですが・・・
あ、「ゲド戦記」の騒動とは、簡単に書いておくと・・・
ゲド戦記は、アメリカの作家アーシュラ・K・ル・グインが少年少女向けに書いた長編ファンタジーシリーズで、子供向けとは言いつつ、実際はそのスケールの大きさ、深さから大人ファンも多く、トールキンの「指輪物語」C.Sルイスの「ナルニア国物語」と匹敵するレベルのファンタジーの古典的な金字塔の作品です。
宮崎駿監督も、以前よりこのシリーズのファンで、その昔原作者のグインにアニメ化の許可を得ようと働きかけていました。
しかし、当時のグインはアニメーション=ディズニー(=勧善懲悪)的イメージを持っていたので、断りました。
その後年月は過ぎ・・・
アメリカでもジブリ作品が紹介されるようになり、トトロとかを見たグインは「素晴らしい!!」と感動し、こういうアニメ映画を作る人にならば自分のゲド戦記を任せてもいい!と、考えを変えて、ゲド戦記の日本語訳者出版社を通じて、ジブリに連絡を取りました。
で、宮崎監督と鈴木プロヂューサーが渡米、グインとコンタクトを取りました。
そのとき、宮崎監督は「ハウル」の製作中であり、「自分は今、多忙でゲド戦記を映画化する事は難しい、それに自分はハウルを作り終わったら引退する」(爆)って言ったんだそうですよ~、出ましたっ引退っ!!っていう感じですな。
でも、せっかくの原作者からのオファーだし、原作は世界的にも超有名なシリーズなので、ここで断るのももったいないと判断したのか、鈴木プロデューサーが中心になり(んじゃないかと思うが)「映画化させていただきたいが、監督は駿ではなく息子の吾郎にやらせたい」と言ってきたそうな。
吾郎監督は監督経験はもちろん、アニメ関係の経験もまったくナシで、グイン側としてはその提案に少々落胆した。
しかし、宮崎駿監督、鈴木プロデューサーは「自分(駿監督自身)もかかわって責任を持って作ります」と提案したため、原作者はアニメ化OKしたのであった・・・
が、実際のところ、ゲド戦記のアニメに関して駿監督はほとんどノータッチであり、その出来栄えは・・・見ての通りですね~。
まぁ、あの映画がスゴクいい、って言う人もいるにはいるんでなんですが、原作知ってる私からすると、「絞め殺したくなるような映画」でございました^_^;
原作者も結構映画版には不満を感じたようでして、さらに追い討ちをかけるように宮崎駿監督は「引退」を撤回し、自分の新作を作り始めた(これがポニョですね)ので、さらに「裏切られた」と思ったそうです・・・
と、原作者はしっかり書いておりました。
私も、同じ日本人として、グインに申し訳ないとホント思いました・・・こんな日本人ばかりじゃないですよぉ~っ!!
今でも、ネットで検索すれば、原文や訳文も出てくると思いますよ~。
この一連の騒動からも、宮崎駿監督は人間として信用出来んと私は思うわけでして、なのでなおさら「風立ちぬ」とかはクソつまらなく感じるのかもね~(あー、ズバリつい書いちゃったよ^_^;;)