新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

総人口の25.0%を高齢者が占める

2013-12-01 13:49:11 | コラム
農業と林業では45%以上が65歳以上:

総務省統計局が先頃複数の統計資料に基づいて、我が国の高齢者(65歳以上をいう)の生活を分析した。そこで、我が国の今年9月15日の時点での総人口・1億2,760万人中の3,186万人が高齢者で、その比率が25.0%だったと判明した。すなわち、巷間言われているように人口構成は4人に1人が高齢者である。

この分析によれば「高齢者は12年度の調査よりも112万人増加しており、その背景には第一次ベビーブーム期(1947~1949年)の所謂団塊の世代が高齢期に達したため」とされていた。この高齢者中の男性が1,369万人で43.0%、女性が1,818万人で57.0%だった。

一方、高齢者人口の就業率はと言えば「農業と林業が101万人で全就業者中の構成比が45.1%と全業種中で最高の率」となっていた。以下、建設業に47万人で9.3%、製造業に66万人で6.4%、運輸業と郵便業に25万人で7.4%、卸売業と小売業に96万人で9.2%、宿泊業と飲食サービスに39万人で10.4%、生活関連サービスに33万人で13.8%、医療と福祉に39万人で5.5%、サービス業に65万人で14.1%となっていた。

この産業別の就業者数の統計が示すように、農業と林業が高齢者に依存しているのは明らかである。しかし、その次ぎに就業者数が96万人と多い卸売業と小売業では、構成率が10%にも満たないのが印象的である。だが、サービス業では65万人と第4位でありながら、高齢者の比率が14.1%と第2位である点も注目に値するのではないか。

なお、高齢者の雇用形態では12年度の調査では「役員を除き雇用されていた人数は259万人だった。その中、正規の職員と従業員は81万人で、非正規は179万人」となっていた。この辺りに高齢者の雇用と就職の難しさが見えてくる。

参考資料: 紙業タイムス社刊 週刊誌版 “Future” 13年12月16日号