新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

2月20日 その2 続・小学校3年から英語教育を

2017-02-20 17:22:01 | コラム
国語を教えることが先決だろう:

この点はこれまでに何度言ってきたか記憶にないほど強調してきた。自分の国の言葉が十分に身についていない時期に、子供にとって面白いかどうかも分からないような外国語を教えて、何の役に立つかという極めて簡単なことだ。教えたがる方は「子供の頭は柔軟だから複数の言語でも覚えられる」などと解ったような理屈を言っておられるようだが、本当にそうであるかどうは誠に疑問だと思っているし、現実的ではあるまい。

私がこれまでに繰り返して採り上げてきた、外国語を学ぶ時の名言というか至言というか基本的な心得がある。その一つは、我が日本の会社時代の実質的に2期上だった国立H大学出身の秀才が喝破された「日本語が怪しいような奴が幾ら英語を勉強しても、自在に操れるようになる訳がない」である。「小学校3年からではダメだ」と同じことを言っておられるのだ。

次は私を採用して下さった会社の親会社に同期入社された東京大学出身のH氏が課長当時に、海外出張を前にして言われた「英語で意思疎通が図れるか否かは、これ即ち英語を基本的に理解しているか否かの問題であり、ペラペラであるかないかではない」のも、流石だと感じ入った。当にその通りで、基本が解っていなければ、自分の意志を思うように表現できる訳がないのだ。問題は「基本をチャンと教えられ、キチンと覚えているかいないか」なのである。言わないでも良いことを言えば「TOEICで何点取れたか」ということではない。

これだけの原理・原則がありながら、何処かに英語と自らの英語力に劣等感をお持ちか、自信を持てない方々が、次世代に同じ悩みを持たせないようにと、早いうちから勉強を開始すれば上達するとでも思い込んでおられるのだろう。何度でも言うが、私の周囲には中学入学の時点というか13歳辺りから学び始めて十分に間に合うどころか、アメリカ人もビックリという達人が何人もいた。小学校から等という必要はない。

再び結論をいえば「子供の頃には先ず自国語をチャンと固めて、日本語での思考回路が整った後から、思考体系が異なる外国語を教えるべきである」なのだ。私はアメリカで見事な英語を話していた学齢前の子供たちに何度も出会っていた。その子たちが帰国して成人してから出会って「君にはその昔アメリカで“こういう時にはそう言えば良いのか”と教えて貰ったことがあったよ」と言って驚かせたことがあった。彼は帰国して暫くは英語を覚えていたが、今では何にも覚えていないと嘆いたのだ。こういう例が幾らでもあるのだ。

矢張り国語の教育を充実させよう。元USTR代表だったカーラ・ヒルズ大使は「アメリカの労働者には初等教育の充実と識字率の向上が必要だ」と指摘されたのではなかったか。それと私の主張と似ていないか。「基礎なくして(国語が身についていなくて)何の外国教育か」である。


最近のニュースから拾うと

2017-02-20 07:54:41 | コラム
何と言ってもDPRKだ:

DPRK:
これはこの国の人たちが英語を話す時に自国をこう言っている。即ち、“Democratic People’s Republic of Korea”で、朝鮮民主主義人民共和国のことだ。北朝鮮は俗称だ。そのDPRKは現時点では推測の域を出ていないが、金日成の孫で現在の委員長の金正恩の腹違いの兄である金正男をマレーシアで暗殺した件が、我が国でも連日連夜過剰なほど報道されている。

金正恩は既に叔父の張成澤をすらも粛清してしまったことでもあり、仮令腹違いでであっても国外をうろついている兄を粛清することはあり得る国だととは思っていた。だが、矢張りそれが現実になってみると「何という国だろう」と言うか「指導者だろう」と痛感させられた。その国名には「民主主義」と麗々しく入っている辺りも、また何と言えないところだ。しかも、英語表記では「民主主義の人たちが所有する共和国」と読めるところなどはもっと恐ろしい。それとも、何処かで民主主義に憧れてでもいるのだろうか。まさかそんなことはあるまい。

DPRKの後ろ盾であるようなないような中国でさえ、公式な国名は中華人民共和国で、英語表記は“the People’s Republic of China”となっている。即ち、DPRKよりは多少は民主的に近いのだが、民主主義を国名に入れていない。中国を英文の中でPRCと略したのを何処かで見たような気もするが、DPRKほどには普及していないと思う。

豊洲問題:
遂に石原元東京都知事と浜渦元副知事の参考人招致に止まらず、百条委員会の設置まで言われるようになってきた。我らが同期の英雄石原慎太郎君を擁護したい気持ちは十分あるが、遙か遠くから何とかなるようにと願うだけだ。私とても東京都政にとっては豊洲をどう処理するかは重大かつ焦眉の急の案件であるとは思う。即ち、築地から移転するかしないか、するなら何時かを決めるのが先決だと思えるのだ。

だが、事ここに至って移転を誰が何時どのように決めたかを詮議することがそれほど重要で、問題解決にとって必要不可欠なことなのかは良く解らないのだ。仮に元知事と元副知事が揃って「我々の決断が誤りでした。都に多大な損失を生じさせたことをお詫びします。可能な限り私財を抛っても弁償します」と言ったとしても、それが移転するか否かの問題解決には結びつくとは思えないのだが。小池都知事の本心が奈辺にあるのか、一寸気になるのだ。

清水冨美加:
こんな字を書くかどうかも自信がなく、新聞のテレビ欄で確かめた。それほど連日連夜各局がしのぎを削って採り上げている話題のようだ。遺憾ながら、NHKの朝の連続ドラマ(と言うのかな?)はもし記憶に誤りがなければ50年以上も見ていないので(大河ドラマも同じ)その連ドラとやらに出ていた清水何とかさんと言われても、知らない人のことで大騒ぎしているなという程度の印象。要するに、私はテレビ局が対象として重んじている客層にも年齢層にも入っていないことが良く解る騒ぎのようだ。

ミーハーでなくて済みませんでした。故松方弘樹と故藤村俊二の訃報にしても同じ。お悔やみを言え悲しみを共有せよと言われても困るだけだ。矢張りテレビ局はこういうことに常日頃から関心を持っている人たちの為にあるので、トランプ候補がクリントン候補を破るだろうというような件には関心がないのだと、改めて認識させて貰えた。

羽生結弦:
19日夜に何気なく8チャンネルに合わせたら、丁度宇野昌磨が2回転んでも暫定1位になったところだった。次がかの羽生結弦でインフルエンザ上がりで芳しくない状態であるかに聞いていたが、果たせるかなオリンピックで見せたような妖気漂う滑りではなく、何となく4回転を飛んでいたかのような印象だった。それでも宇野を遙かに超える点が出た。

その後に出てきたのがアメリカ人とは言うが、明らかに中国系のネイサン・チェン(Nathan Chen→陳巍)。これがまた素晴らしく全く何の失敗もせずに4回転ジャンプを5回も飛んで見せたので、結果を聞かずにチャンネルを変えた。羽生君もインフルエンザにかかるようでは健康管理に問題があったのだろうと指摘せざるを得ず、それからの回復途上ではあっても、何も中国系のアメリカ人などに負けることはないじゃないかと、偏見に満ちた感想で誠に遺憾だと思っていた。

近年フィギュアスケートは益々ジャンプが重んじられるようになってきたと同時に、体が軽い低年齢化が進んでいるので、羽生君と雖も油断はならない時期になってきたようだと思わせてくれた敗戦(?)だった。マスコミは子供が勝つことを好むが、次のオリンピックの種目になった「ボルダリング」などはどう考えても体重が軽い間の少年という子供が有利だろうと思わざるを得ない。