新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

2月8日 その2 mad dog

2017-02-08 19:38:26 | コラム
狂犬は誤訳だと思う:

James Mattis国防長官の異名である“mad dog”を「狂犬」と訳すのは礼を失していると断じたい。madは「怒る」とか「怒っている」と言う時に使える言葉である、しかも軽い意味で。例えば、“He was so mad at me.”などと言えば「私のことをとっても怒ってた」という意味になる。「彼が私に狂っていた」とはならない。

従って、「怒っている犬」だから「怖い人」が正解だと思うのだ。何処の通信社か新聞社か知らないが、マスコミには英語を知らない連中ばかりかと思ってしまう。大切な同盟国の大臣のことを狂っていると言えば失礼だと思わない感覚が凄いと思う。

Englishっぽい表現集

2017-02-08 14:33:39 | コラム
知っていても滅多に使わないかも知れない表現:

トランプ大統領と如何に付き合っていくべきかが益々見えにくくなってきた折から、この話題を離れようと思った次第。今回は「英和形式」で。

“Chances are very slim for us to succeed this time.”
解説)今回は成功する可能性はほとんどない」というような意味になる。ここでの要点は“slim”がこのような意味でも使えるということ。ジーニアス英和には先ず「ほっそりとした」と出て来る。即ち、単語帳的知識に拘っていれば「ほとんどありそうにない」か「可能性が極めて低い」という意味で使われては戸惑うことになりかねないのだ。

思い付くままに他の例文も挙げておけば、“We tried hard to expand the market share but possibility was getting only slim due to untimely strengthening of the yen.”などという言い方も出来るか。

“I think it was the remote cause of the car accident.”
解説)「私はそれが自動車事故の遠因だったと思う」とでも言えば良いか。“remote”は「リモコン」などという言葉があるように「遠隔」という意味だが、「遠因」と言いたい時にも使えるので困る。上記のslimの代わりに、“remote”も“remote possibility”のようにも使えるのだ。

“It was the very last thing for me to see him there, then.”
解説)“last thing”が「まさか、あの時にあの場所で彼に出会うとは考えてもいなかった」というような意味に使える。この辺りが英語と言うかEnglishの発想か思考体系の違いだと思っていれば良いと思う。他の例文も挙げておこう。
”Last but not the least, let me introduce Taro Yamada to all of you.”

“You are the last person whom I expected to show up today.”
解説)似たような文章が続いたが「今日貴方が現れるとは予想もしていなかった」と言っているのだ。lastをこのように使うのは珍しいことではないが、多少文語調のような感じがする。序でだが、“show up”で「現れる」なのだが、ホテルなどで予約していながら現れないお客を“no show”などと言っているようだ。

“That’s far more than we needed.”
解説)「もう沢山だ」でも良いだろうし、「一寸余計過ぎるよ」と捉えても良いかと思う。この例文も思考体系の違いを示していると思う。このような使い方が出来るようになると英語も面白いかも知れない。だが、注意して使わないと「木に竹を接ぐ」ようなことになりかねないと、昔(1975年)に日系人のJ氏に注意されたことがあった。

“We can’t ask for more.”などという言い方も出来る。問題点は、このような表現を和訳などしようと試みることなく「これ以上何にも望むものはない」だと覚えておけば良いのだ。

“Was that his opinion on this issue? I don’t buy that.”
解説)「それがこの件に関しての彼の意見か?私は評価しないが」となる。「私は受け入れないぜ」でも良いだろう。要するに「買えない」と言って賛成しないことを表しているのだ。日本語でもそういうではないか。英会話などと気安く言うが、こういう類いの表現が飛び交うものだと思っていても良いかも知れない。