1年のうちでも最大の楽しみの行事:
とは言ったが、これは「アメリカ人にとっては」と注釈をつける必要がある。言うなれば、アメリカの文化だ。だが、私は昨日はこのためにあったようなものだった。現実のアメリカを離れて久しいものがあるし、NFLでは何処が有力なスーパーボウル出場候補なのかといったような関心こそ薄れたが、この試合だけは見逃すまいという心構えは変わっていない。NHKのBSの中継開始前に準備万端整えて正座はしないで待っていた。
試合開始前に全く聞いたこともない男性歌手が"Oh say can you see ~”とアメリカ国歌を歌い出すと、最早パスポートを失効させてしまい健康上も海外渡航を諦めた身には「もう何処でも良いから、あのスタジアムでアメリカ国歌を聴く機会はなくなったのか」と感傷的にもなったし、あれほど頻繁に通っていたアメリカが無性に懐かしくなって危うく落涙しそうになった。俺も歳をとったものがと痛感した。
さて、試合である。ニューイングランド・ペイトリオッツ(New England Patriots)はかの有名なQB(クオーターバック)のTom Bradyが何度もスーパーボウルを制していたので良く知っているが、相手のアトランタ・ファルコンズについてはほとんど知識がなく、新聞報道でQBがRyanと知らされていた程度だった。だが、何れにせよ、経験豊かなペイトリオッツが勝つだろうと勝手に決めていた。
ここで得意のカタカナ語に触れておきたい。我が国では“Patriot missile”なる兵器が出てきた際にはマスコミは何処の通信社の指導を受けたのか一斉に「パトリオット・ミサイル」と表記した。お笑い種だ。しかし、ことがフットボールとなると掌を返して「ペイトリオッツ」と表記する。節操がないのかな。
試合の展開は意外なものだった。第1Q(15分間)が無得点で終わったのも珍しかったが、最初の攻撃でペイトリオッツがアッサリとパントに終わったし、ファルコンズも不発だった。だが、ペイトリオッツはBrady(ブラデイーではなく、ブレイデイーである)の調子も一向に上がってこないままに第3Qにはファルコンズに28対3と大きく差をつけられてしまった。3点ということはTD(タッチダウン→6点)が取れてなかったという意味だ、念のため。
これでは、ひょっとしてファルコンズの逃げ切りもあるのかと疑うほどBradyのパスが効果を発揮していなかった。だが、第4Qに入ってからは本来の冴えを見せ始めファルコンズを抑える傍らTDも獲って、28対12と16点差にまで迫った。フットボールをご存じの方には解ることだが、この差はTDを2本獲って尚且つ「トライ・フォ・ポイント」というラグビーならばコンバートに相当する場面でキックによる1点ではなくプレーをして2点を取って(トウーポイント・コンヴァージョンという)合計8点を取ることを2回やらないと同点にすら出来ないという難しいところに追い込まれたのだった。
昨日は解説者が幸いにも富士通の輿氏と現在は桜美林大学の監督とかの河口氏と人材が揃っていたので、その場面では「トウポイント・コンヴァージョンを2回やらないと追いつかない」と言ってくれてあった。私もアメリカと日本でかなり数多くのフットボールの試合を見てきたが、一試合でトウポイント・コンヴァージョンを2回連続で成功させた例を知らないので、果たしてどうなることかと興味津々で眺めていた。
それが流石に百戦錬磨のペイトリオッツの監督であり、優勝経験豊かなBradyで、第4Qに後1分足らずを残した場面で追いついて見せてくれた。そして、延長戦で見事にTDを獲って勝ってしまった。凄い精神力だし、テイーム全体の技術にも感心させられた。滅多に見られないような面白い試合だった。ファルコンズが4本ものTDで先行しながら追いつかれ追い抜かれたのは、矢張り「勝った方勝ち強いので、負けに不思議なし」の原則通りかと思った。
とは言ったが、これは「アメリカ人にとっては」と注釈をつける必要がある。言うなれば、アメリカの文化だ。だが、私は昨日はこのためにあったようなものだった。現実のアメリカを離れて久しいものがあるし、NFLでは何処が有力なスーパーボウル出場候補なのかといったような関心こそ薄れたが、この試合だけは見逃すまいという心構えは変わっていない。NHKのBSの中継開始前に準備万端整えて正座はしないで待っていた。
試合開始前に全く聞いたこともない男性歌手が"Oh say can you see ~”とアメリカ国歌を歌い出すと、最早パスポートを失効させてしまい健康上も海外渡航を諦めた身には「もう何処でも良いから、あのスタジアムでアメリカ国歌を聴く機会はなくなったのか」と感傷的にもなったし、あれほど頻繁に通っていたアメリカが無性に懐かしくなって危うく落涙しそうになった。俺も歳をとったものがと痛感した。
さて、試合である。ニューイングランド・ペイトリオッツ(New England Patriots)はかの有名なQB(クオーターバック)のTom Bradyが何度もスーパーボウルを制していたので良く知っているが、相手のアトランタ・ファルコンズについてはほとんど知識がなく、新聞報道でQBがRyanと知らされていた程度だった。だが、何れにせよ、経験豊かなペイトリオッツが勝つだろうと勝手に決めていた。
ここで得意のカタカナ語に触れておきたい。我が国では“Patriot missile”なる兵器が出てきた際にはマスコミは何処の通信社の指導を受けたのか一斉に「パトリオット・ミサイル」と表記した。お笑い種だ。しかし、ことがフットボールとなると掌を返して「ペイトリオッツ」と表記する。節操がないのかな。
試合の展開は意外なものだった。第1Q(15分間)が無得点で終わったのも珍しかったが、最初の攻撃でペイトリオッツがアッサリとパントに終わったし、ファルコンズも不発だった。だが、ペイトリオッツはBrady(ブラデイーではなく、ブレイデイーである)の調子も一向に上がってこないままに第3Qにはファルコンズに28対3と大きく差をつけられてしまった。3点ということはTD(タッチダウン→6点)が取れてなかったという意味だ、念のため。
これでは、ひょっとしてファルコンズの逃げ切りもあるのかと疑うほどBradyのパスが効果を発揮していなかった。だが、第4Qに入ってからは本来の冴えを見せ始めファルコンズを抑える傍らTDも獲って、28対12と16点差にまで迫った。フットボールをご存じの方には解ることだが、この差はTDを2本獲って尚且つ「トライ・フォ・ポイント」というラグビーならばコンバートに相当する場面でキックによる1点ではなくプレーをして2点を取って(トウーポイント・コンヴァージョンという)合計8点を取ることを2回やらないと同点にすら出来ないという難しいところに追い込まれたのだった。
昨日は解説者が幸いにも富士通の輿氏と現在は桜美林大学の監督とかの河口氏と人材が揃っていたので、その場面では「トウポイント・コンヴァージョンを2回やらないと追いつかない」と言ってくれてあった。私もアメリカと日本でかなり数多くのフットボールの試合を見てきたが、一試合でトウポイント・コンヴァージョンを2回連続で成功させた例を知らないので、果たしてどうなることかと興味津々で眺めていた。
それが流石に百戦錬磨のペイトリオッツの監督であり、優勝経験豊かなBradyで、第4Qに後1分足らずを残した場面で追いついて見せてくれた。そして、延長戦で見事にTDを獲って勝ってしまった。凄い精神力だし、テイーム全体の技術にも感心させられた。滅多に見られないような面白い試合だった。ファルコンズが4本ものTDで先行しながら追いつかれ追い抜かれたのは、矢張り「勝った方勝ち強いので、負けに不思議なし」の原則通りかと思った。