新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

12月3日 その2 Jリーグの覇者は決まったが心配のタネは残った

2017-12-03 13:52:44 | コラム
ついているいないも腕のうちだ:

2日のJリーグ最終節の優勝テイ―ムが何処に決まるかという試合は、主に鹿島対磐田の方を見ていた。正直に言えば、BSで川崎対大宮も中継しているのを失念していたのだったが。

実は正直なところ、川崎の最終戦の相手が2部転落が決まっている大宮と知った時に、これではほぼ間違いなく川崎の優勝だと閃いていた。とは言うが、良く考えなくとも解ることで、転落が決まったテイ―ムが万が一にも勝ってしまって恨みを買うかも知れないような相手に、命を賭けてまで勝とうとすることは先ずないだろうとも予測していた。

一方の磐田は私が最も好むタイプのサッカーする中村俊輔が今シーズンから加入してきて、テイ―ムとしても形がついている感がある上に、自分のホームグラウンドで鹿島が監督を胴上げするところを見たくはないだろうから、かなり厳しく抵抗するだろうとは思っていた。と言うことは、川崎にとっては良い材料ばかりだった。

川崎は最近売り出しで代表にも呼ばれた小林悠と言う点取り屋もいるし、何しろ私が好む3人の選手の1人である中村憲剛もいるのだ。因みに、残る1名は遠藤保仁である。3名とも色々な種類のパスを蹴る技術を備えているし、ゲームの組み立て方を心得ている点が好ましいのだ。ただ、中村憲剛だけは優勝したことがない、言うなれば悲運の(準)名選手だったのだ。これで3名全員が優勝の喜びを知った結果になったのは、誠に結構なことだ。

正直に言って、鹿島の試合を見始めて「アッと、これでは駄目だ」と直ぐに閃いたほど焦りが丸見えで、その焦りからだったのだろうか、これという明らかな得点のチャンスを全て外し、益々「好機来る。何とかせねば」と「あー、しまった」の悪循環で、簡単に言えば意識過剰の自滅状態だった。と言うことは、きつい言い方をすれば「その辺りが真の実力だった」とでもなるだろう。

川崎だが、少ししか中継を見なかったかが全員がのびのびとサッカーをやっている余裕が見えたし、何と言っても相手に気迫も気力も見えなかった。だが、これこそが「運を腕で消さなかった」の良い例であり、「組み合わせが幸運だった」などと片付けてはなるまいと思う。一シーズンを通じて努力してきたことが、最後に幸運にも恵まれ、その運を活かす力があって実を結んだのだと見てやるべきだろう

ではあっても、あの程度のサッカーしか未だ出来ていない状態のJリーグから何名選抜されるか知らないが、海外組にも安定した一本目扱いをされている者が少ない状態である。あのFIFAランキングの上位国ばかりのH組を勝ち抜く算段がハリルホジッチ監督に出来るかという方が心配だ。本気で香川や岡崎を外して新鮮味だけが取り柄になりかねない代表を結成する気なのかはもっと気懸かりだ。


FAKE NEWS

2017-12-03 08:24:14 | コラム
恐るべき fake newsの大流行:

この fake news という言葉をトランプ様がアメリカの反トランプ大統領の有力地方紙(ではあるが、我が国のマスコミは如何にもアメリカ全土に影響を及ぼす全国紙の如くに扱ってみせる。この事実一つを捉えても立派な fake であると言えるし、別の言葉を使えば fabrication であると言えると思う)とCNN等を厳しく非難して使い始められて以来、もしもアメリカにも流行語大賞でもあれば一番に「ノミネート」だぜ。これって動詞だが、カタカナ語ではその後に「する」を付けたがる輩が多いのだ。

そこで、我が国のマスコミである。本当に連日連夜テレビ局は挙って日馬富士であり、頑なな貴乃花親方が怪しからんの大合唱である。しかも、「貴の岩の生活態度だったかが怪しからんから先輩力士として白鵬が説教した云々」とまで報じだした。これに乗せられた罪なき地方の相撲好きは「何と言っても貴乃花親方がいかんのだ」などと街頭でのインタビューに答えてみせる始末だ。言うなれば、協会側の細工は隆々だ。

ところが、昨2日の産経の花田凱記の「週刊誌ウオッチング」下記のように書かれてしまった。

<引用開始
『新潮』によると事件の本質が見えてこないのは(テレビ、新聞などのメディアが「八百長」「ガチンコ」というキーワードを“避けて”今回の事件を報じているから)だという)
>引用終わる


とここまで書けば十分だろう。貴乃花親方が他の部屋の力士との交流を厳重に禁じていた理由と根拠をマスコミの連中が知らないはずはないと、私は勝手に深読みしている。だが、貴乃花親方とてその実態を語ることが如何なる結末になるかくらいは承知しているはずだし、協会側というか八角以下だって十二分に解っているだろう。だから、出入り禁止を恐れるのだろうマスコミと、スポンサーに配慮する協会側が敢えて fabrication を支持しているのかなと密かに勝手に、飽くまでも一個人として眺めている。勿論、後難も恐れている。

私は相撲協会如きを非難する気も批判するほど暇人でもないし、そんな時間があれば自律神経失調症からの脱出に現在より以上に懸命に努めねばならないと思っている。では私は何が怪しからんのかと言えば、マスコミを責めたいのである。彼らは相撲界の保護の為にあらゆる手段を尽くして「あることでも、なかったことにでもする気か」とでも問いかけたい協会に対して従順に対応し、言われたままのニュースを流し続ける姿勢が怪しからんのだと言いたい。

現に、何処かの局が街頭で問いかけた罪なき相撲愛好者は「貴乃花親方の貴の岩の事情聴取を断っているのが悪い」と言っていたではないか。要するに、純真な(敢えて naïve とまでは言わぬが)一般大衆は見事に fake news を信じているのである。その経過を見れば、朝日新聞の憎むべき「慰安婦問題」での誤報とその後に連発した fake news が全世界にまで浸透してしまった状態の国内向け小型版である。要するに、彼らは学習もしていないし、懲りてもいないのだ。

私は毎度述べてきたことで、相撲には関心がないし、あれは歴とした興業であってスポーツの枠に入れることは賛成できないと主張する立場を貫いてきた。故に、ここで強調しておくことは、協会が何どう言いくるめようと、モンゴル人の「互助会」が何をしようと知ったことではないのだ。

私は許しがたいのは、花田凱記と週刊新潮以外には fake news を暴いてみようとしないマスメディアの不甲斐なさ(最初は「腰抜け」と書いたが、思い直した)であると思っている。だが、恐らく、彼らがもしも書けば、それは天に向かって唾するのと同じで、必ず彼らにも降りかかってくるとを承知なのだろう。