新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

12月16日 その2 問題山積の前半だった

2017-12-16 20:13:23 | コラム
>東アジアサッカーの男子決勝戦:

ここまでで前半を終わって情けない思いでPCに向かっている。「問題山積云々」は今朝ほど女子の代表が北朝鮮代表に惨敗した試合の批評で書いたことだが、男子の場合もその批評がそのまま当てはまるよう不甲斐ない前半の出来だった。しかも、女子よりも悪い点があって、それは折角得意の後方へのパスで形を作りかけても、前にいる連中が誰一人としてフリーになる動きか、スペースを作れるように走らないのだ。これでは前掛かりになって寄せてくるやる気十分の韓国相手では上手く行く訳がない。

いっそ観戦を中止して寝てしまおうかとすら考えたが、そうも行くまいと気を取り直して中間報告を纏めている次第だ。前半が始まって将棋の藤井颯太(こんな字だったか?)ではないが、僥倖のPKで1点を貰った時に何となく悪いお知らせではないかと疑ったが、矢張りその閃きが当たっているらしく、韓国の#9の身長1.9 mの長身のFW・Kimに好きなようにやられてしまった。後半に何処まで返せるかだが、私は甚だ遺憾ながら望み薄だと見る。

問題山積の敗戦だった

2017-12-16 08:31:43 | コラム
15日夜の対女子の北朝鮮代表のサッカー:

後難を恐れずに忌憚のないことを言えば「惨めな敗戦」だった。昨夜まで北朝鮮代表を見る機会がなかったので、実力のほどを測りかねていたが、遺憾ながら我が代表とはかなりの差がある強くて上手いサッカーをやっていた。体の大きさにも差があったが、あの負け方はそういう問題ではなかった。あれだけの差がありながら、善くぞ前半を無失点で過ごせたと思って見ていた。

勝負には「相対的」という要素があるので、我が方がどれほど北朝鮮より弱かったかは俄に決めつけられない。だが、私の目には明らかに怖がっていて、恐る恐るサッカーをやっているように見えたのは残念至極だった。その自信のなさが悲しいほど出ていたのが、中盤でフリーでボールを持った(か、または持てた)者が全く自分で切り開いて上がっていこうという意欲を見せず、いともあっさりと後ろにパスをしてしまう現象にあった。

私に言わせれば「後陣でバックス間で華麗にパスを回しても得点には結びつくことなどあり得ない」のだ。だが、昨夜は北朝鮮の出足も良く素早く寄せてくるので、何ら躊躇うことなく「見事なバックパス」となって徒にボールの保有率を高めるだけのサッカーになっていた。相対的と言ったのは、それが監督に指示された作戦だったのか、相手の速さと強さを恐れて弱気な安全策を採ったのかが不明だという意味だ。あれでは勝てる訳がなかった。

実は、試合開始前の画面で岩淵を先発に使うと知った時に「これでは駄目だ」と直感した。即ち、先日も指摘したが彼女はアナウンサーや解説者が褒めたがるほどのプレーヤーではないと言ったように、あの小さな体の割りには一つ一つのプレーに「速さ」がなく、彼らが言うほど鋭いドリブルが出来てはいないと私は見ているのだ。あれを使うのならば、後半になってやっと出てきた中島の方がポジション次第では有力である。

私は女子の代表はあのW杯を獲った頃から本格的に見るようになったのだが、如何に新監督になって半分ほど世代交代を終えた後の代表テイームであっても、あれほど無残な負け方をしたのを見たことがない。それは既に指摘したように、世代交代組とでも呼びたい連中はただひたすらバックパスに専念して見せたくれたのでは、先の望みがないのだ。

恐らく、昨夜の試合では「良くやった」と褒められる者はいなかったし、国際水準から見て抜群とも思えない北朝鮮相手に完全に「ビビっていた」としか見えなかった。確かに澤穂希が評価していたように坂口などは「流石」と思わせる上手さはあったが、彼女の上手さは飽くまでも澤穂希の補助として出た時に活きるのであって、全体のリーダーにまではなり切っていないと思う。

それに、高倉監督の選手起用にも違和感がある。それは岩淵であり中島であるのだが、何故あれほど所謂サイドバックで特徴を見せていた鮫島をセンターバックで使いたかるのかが解らない。ここ2試合ずっと見てきた鮫島は、敢えて英語を使って表現すれば another side back に過ぎなかった。意味は「何処にでもそこにでもいるようなサイドバック」と言うこと。

選手たち全体の欠陥を言えば、代表の段階に来てから修正するのは手遅れかも知れないが、トラッピング、ストッピングとうの基本技が良く出来ていないのが目立った。それ即ち、足下に上手くボールをコントロール出来ていないという意味だ。それに、自分の足下にパスが到着するまで待っている姿勢も感心できない。北朝鮮の連中のように良く動いて出足が早い連中を相手にする時は、仮令一歩でも寄っていけば負けないで済んだはずだ。それにパスのスピードが全般的に遅いので、インターセプションの憂き目に遭っていたことが多かった。全て要改善である。

私に言わせて貰えば、あのテイームで予選を勝ち抜いてW杯に出ようというのは無理があると思う。澤たちがあれほどの高みに達するまでに何年かかったかを想起すべきだ。なでしこリーグで一寸くらい目立ったからと言って、北朝鮮相手にも通用しなかった現実を、協会幹部も高倉監督も素直に受け止めて見直すべきだと思う。