新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

12月9日 その2 女子のサッカーが韓国に勝った

2017-12-09 16:42:33 | コラム
東アジアサッカー(女子編):

我が国の女子のサッカーが長いこと韓国に勝っていなかったとは知らなかった。8日の夜はある程度以上の関心を持って対韓国の女子のサッカーを観戦していた。関心があった点は「私には新監督(今更新監督でもあるまいが)の高倉麻子さんの手腕が何となく見えてこないこと」と「澤穂希時代と比べてどれほど新顔が出るのか」だった。それも兎も角、絶対に負けて欲しくない相手だった。勝って良かったと褒めて上げる。

例によって、褒めるのは後回しにして目立った欠陥を挙げて行こう。先ずは「澤時代のような徹底的に回す作戦なのかどうかが不明で、意図不明且つ不正確なパスが多かったように見えたのは残念だった。特に攻め込まれた時に、あの頃はここでも回す気かと言いたいほど繋いでも危うげなかった技術があったが、現在の顔触れであの頃の真似をするのは一寸無理があったと見えた。だからと言ってクリヤーしても、不正確で韓国に献上した場面が多くあった。要是正である。

次が、残念ながら「当たられ弱い」という点が目立ったこと。韓国はかなり「勝たねばならない」と入れ込んでいたようで、粗暴且つ粗雑に最初からボールを無視して体を当ててくるサッカーをやって来た。我が方はその当たりに耐えきれずに転がされた場面を数多く見かけた。これは、簡単なようで鍛え方不足であったと思う。あの程度の当たりに耐える練習くらいは、日頃からやって備えておくべきだ。

出足が遅い。韓国勢は相当な意気込みで当たってくる分出足が早く、球に対する寄せが素早かった。その為に競り合いではほとんど遅れたので、ルーズボール(こぼれ球でも良いか)が相手のものになっていた場面が多かったのは遺憾だった。これなども、日頃の訓練で克服できるはずだ。競り合いの弱さは練習不足もあるが、精神的なことがあると思う。要改善だ。

攻め方だが、細かく正確なパスを繋いでいく気なのか、何処かの男子代表の監督が言うような「縦一発」をも使う気なのかが、私には見えてこなかった。それは最前線に帰り新参の岩渕真奈を置いたからではないかと思って見ていた。彼女を私はアナウンサーや解説者が言うほど評価していない。それは、最前線で浮いていて少ないチャンスを確実に決めるほどの決定力も未だなく、そうかと言って相手の守りを切り裂くほどのスピードがあるドリブルが出来る訳でもないのだ。

要するに、中途半端なのだ。もっと瞬間的に素早い技を身につけないことには、あの大きさではデイフェンスに抑えられてしまう。あれならば、多少粗雑でも勢いがある横山久美の方に魅力を感じる。

あの頃から知っている顔触れでは、坂口、宇津木、中島、鮫島等は矢張りそれなりに上手さを見せた。だが、彼女らとても矢張り澤、宮間、川澄、大儀見等がいての上手さであり、周りがあの程度の不慣れな連中ばかりでは、意気込んで当たりまくってくる韓国の勢いと互角に戦うのが精一杯だったかに見えた。高倉さんには 「skill を磨くこともさせて欲しいが、当たられ弱さの修正が必要ではありませんか」と言って上げたい気がする勝利だった。私にはまだ何がしたいのか見えない状態にあると思えた。


テレビと新聞を叱る

2017-12-09 08:55:30 | コラム
Fake Newsよりもたちが悪い:

8日の夜は女子のサッカーが韓国を相手に苦戦と言うべきか善戦健闘している裏番組のPrime Newsも見ていた。そこに登場した古森義久は

この度のトランプ大統領のアメリカ大使館移転の決定は1995年のクリントン政権時代に既に法律として制定されており、それを歴代の大統領がその実施を waiver(「規則や罰などの適用免除」と訳せば最も意味を為すだろう)してきたもので、今回のトランプ大統領の決定については国内では民主党も異論を唱えていない」

と紹介した。私はその事実を知らなかった不明など恥じない。腹が立ったことは「テレビも新聞もかかる事実が22年前にあったことに全く触れずに、イスラム教徒は言うに及ばずパレスチナ等での反対が起きることばかりしか報じいない姿勢」には、その不誠実な態度だった。この態度は彼らが日頃垂れ流している fake newsよりも悪質だ

私は古森が指摘したこと程度は彼らが心得ていないはずがないだろうと思ったのである。特派員(correspondentをこう訳すも時代感覚に乏しいと笑いたい)だったアメリカに行っているじゃないか。兎に角不愉快だったのは「何故、そういう根本的な米国の政治の実態を報じないのか」との一点だった。

この事実さえ先ず採り上げて報じれば、UK、フランス、ドイツ等の首脳がトランプ大統領の決定に異を唱えたのも、些か見当違いというか米国の国内の事情に疎いということになるとは考えなかったのかとも言いたくなる。私は元々我が国のマスコミ不信論者であるが、今回のような読者と視聴者を愚弄するかの如き姿勢は看過できない。相撲の揉め事で、協会ベッタリの彼らは真相を報じないのとは訳も次元も違う。かくて、昨夜は呆れ返っていた次第だ。

次に些末なことで彼らの揚げ足を取っておこう。それは彼らはいくら私が批判し続けても「自己ベスト」のような間抜け漢字の熟語とカタカナ語の合成語を使い続ける。それに悪影響を受けたろくに勉強もせずに体育会の活動ばかりしていた輩は、平気で「自己ベスト」と言う。あれを何故「自己最高記録」と言えないのか。bestという単語には確かに名詞用法もあるが、あれは普通は形容詞か副詞の good か well が原形なのである。好い加減にしろと言っておきたい。

もう一つ。何処の局のアナウンサーが言い出したか知らないが「ベンチスタート」という奇妙な専門語?がある。もしかすると「スターティングラインナップ」という表現があるから、先発には入れなかったか落とされた者を哀れんで「ベンチからスタートする」とでもしたかったのだろう。だが、カタカナ語の合成語などとは余りにも奇っ怪である。素直に「先発メンバーから落とされた」か「本日は補欠に回りました」と本当のことを言ったらどうだ。

私に言わせて貰えば、彼らはEnglishではない「科学としての英語」を学校で教えられてしまった結果で、おかしなカタカナ語を乱発して如何にも洗練された中継放送だとでも密かに自負しているのだろうと思っている。他にも「滑りやすい」を「スリッピー」と言ったり、「キャプテンシー」などと言うのも同罪で、一度チャンと英和辞書を見てみろと言ってやりたい。彼らは事ほど左様にAHOばかりなのだ。