新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

9月14日 その2 iPhoneの10~12万円超の新機種に思う

2018-09-14 15:02:42 | コラム
スマートフォンは21世紀最悪の開発商品:

私がこれと同様の珍説(?)を唱え始めたのは20世紀に携帯電話が出始めた頃のことだった。その根拠は「我が国では我々もとこの文明の新たな利器に殺到し、その高額な新商品に多くの家庭で可処分所得の大きな部分を割いてしまったので、当時から伸び悩んでいた内需に向けられる資金が減少傾向に向かって行った」と見ていたからである。確かに便利な新商品であったが、欧米と比較すれば子供に甘い我が国の親の方々は「みんなが持っている」と言われれば一も二もなく出費したのであった。これがおかしいのだ。

ところが今世紀に入るやAGFTAの一角を占めるアップルはiPhoneに始まる新製品を開発して携帯できる電話に過ぎなかった器機に携行可能なPCとゲーム機の機能まで与えて、言うなれば一世を風靡してしまった。我が国ではここでも古き良き携帯電話と同様に若きも老いもスマートフォンに向かって驀進してしまった。私は自慢にはならないが、あと何年生きるのかも解らない人生で、どれほど便利でもスマートフォン如きに出費する関心もなければ勇気もない。

ここでも私が懸念することは、可処分所得というか出費可能な所得のどれほどの部分がスマートフォンに振り向けられているのだろうかという点にある。詳しくは知らないが、今やその普及台数が7,000万以上にも及んでいるとか。即ち、内需の振興に振り向けられるべき分がゲーム代等の費用で消えているということではないのかと危惧するものだ。私はデイジタル時代に生を受けた子供が持ちたがるのを止められないとは思うが、何処かで子供による出費を制限する規制をかけるべきではないかと思っている。

いや、実態は制限すべきは子供用に出費だけではないかも知れない。10万円超の新機種についてのテレビのインタビューを受けた大学生風の若者が「親のすねかじりの身ではあるが、是非ともその高額の新機種を手に入れたい」とほざいたのである。親の甘さはそこまでに及んでいたのかと思って腹立たしかった。せめて「バイトに精を出してでも買います」と、学業をそっちのけにしてでも買うという向こう意気くらいを示して欲しかった。

年老いた私にはスマートフォンは彼ら若者にとってはステイタス・シンボルの如き存在と化したかと思って聞いた。そこで思ったことはステイーブ・ジャブズには悪いが、矢張りスマートフォンは21世紀最悪の開発商品の一つに入ると断定することにした。安倍総理に申し上げておきたいことは「この種の新製品を野放しにしておくと、幾らアベノミクスを推進されても内需の伸びを阻害されてしまうだけだ」と。しかもなお悪いことに、どれほど売れてもアメリカの対日貿易赤字解消に貢献しそうもないようだ。


最近の話題から

2018-09-14 08:07:49 | コラム
大坂なおみの帰国他:

大坂なおみが帰国した:

昨13日の早朝4時に羽田空港に降り立ったそうだ。その5時間後の横濱での記者会見で「眠い」と言っていたが、兎に角各テレビ局が競って彼女を採り上げるので、どのチャンネルを見てもこればかり。ではあっても明るい話題であるから不愉快ではない。「帰国」だと言うが、未だに通訳を付けて英語で話しているのには少しばかり違和感が残った。今度は日産自動車がスポンサーについて1,000万円相当のGT-Rを貰ったそうだ。

私は彼女をあちこちと引きずり回すのは好い加減にして、世界のランキングで2~4位が参加するという東レのトーナメントに出場するのであるから、十分な時差慣らしと練習の時間が取れるようにして上げるべきだと思っている。そうでなければ、いきなり17位だったかのランキングからUSオープンを取ってしまったのであれば、これから先はランキングの上位者から目の敵のように挑戦されるだろうから、十分に対抗できるように準備させてやるべきだと思っている。

USオープンを取ったのは偉業だが、そこから先が大変だということを彼女だけではなくマスコミがしっかりと認識して掛かるべきだといいたい。そうではないと折角孵化しかかっている金の卵の将来が危うくなってしまう危険性が生じると、悲観論者の私は危惧しているのだ。

前提条件なしに平和条約を:
世界中の強かなリーダーの一人であるプーテイン大統領は安倍総理との(22回目だったか)会談で突然こういう話題を持ち出したと報じられている。私見では元々ロシアというかプーテイン大統領には北方四島返還の意思はなく、唯々思わせぶりに如何にも返還しそうに思わせて引っ張っているだけが作戦だったのだとなっている。安倍総理たる者がその辺りをお解りではなかったはずがないとも思っている。ロシアの経済規模や景気等を見れば「何時最善の条件で2島でも返せば」と思わせる辺りが狙いではないのかと疑いたくもなろうというもの。

安倍総理は第二次内閣を発足以来、世界中の首脳と会われて外交面での成果を挙げてこられたし、その面には暗いトランプ大統領の相談相手も務めてこられた。立派な成果であるとは思っている。だが、我が国では如何にも外務省が能力不足で、首相の支持役というか補佐をする力が足らず、総理が開拓された道筋を一向に推し進めていないのが問題だと思って見ている。総理の会談の前に然るべき情報も取れていなかったのでは「何のために存在するのか」とその意義が問われるべきだ。

滝沢某が引退するとか:
何と、これは当方が蛇蝎の如くに忌み嫌っている「ジャニーズ事務所」の話題である。如何に彼らを嫌っていても、この滝沢なんとやらいうガキ(と言っても36歳だそうだが)が引退を表明したといって各テレビ局が総出で大騒ぎでその業績を称え、引退を惜しんでいる。将に「一億総白痴化」ここに極まれりである。私はジャニーズなるものは一種の男の「宝塚」のようなもので、年端もいかぬ子供を集めては芸とも言えない下らない所作を仕込んでは世に送り出すという取るに足らない組織だと思っている。

それが今日の大を為して各テレビ局を圧迫する存在となってしまったし、幼少の頃から妙な芸しか知らないガキどもの養成機関として、我が国の正常な世界に住む子供から若者に対して異常な悪影響を及ぼしてきたと思っている。あのガキどもが演じているか歌っている曲に評価すべき欠片もない。だが、ジャニー喜多川なるものに誑かされた男女の若者どもはそれに憧れ、偶像として崇め奉っている。本気で言うが「世も末」だ。

YOSHIKIとやらの記者会見:
大坂なおみと同じ飛行機で帰国したそうだが、その外人記者クラブでの英語での記者会見がテレビで流れた。家内でさえ「長い間ロスアンジェルスだったかに住んでいたのだったら、もう少し流暢であっても良くはない?」といった程度のカタカナ式発音の英語だった。私はYOSHIKIなる者の育ちや学歴を知らないが、あれを聞いていて、我が国の学校教育で英語を学んでアメリカに行ったのであれば「あの辺りがその限界であろうか」と思って聞いていた。

短い間だったので正確に全部聞き取れた訳でもないが、文法的にも誤りがあったし、あのようなカタカナ式の発音を教え込まれたにしても、普通はアメリカにある程度以上の期間を過ごせば少しは現地の発音に近くなるものだ。だが、そうなっていなかった辺りに我が国の学校教育における「発音」の教え方に問題があるのだと痛感させられながら聞いていた。言うなれば「三つ子の魂百まで」にも似た現象だろう。外国語教育は最初が肝腎なのである。