歳を追って頑固に:
昨25日は某大手メーカーのグループ企業の社長を務められた方々3人と懇談した。その際採り上げられた話題の中に、同じグループ会社の元幹部で若い時から頑固一徹の方が歳と共に益々頑固になって行って、言わば手が付けられなくなったという話があった。私は普通は高齢化すればそれなりに柔軟になって行くものかと思っていたので、興味ある現象かと思って聞いていた。
実は、私自身がこの話を聞いて身につまされることがあったのだ。それは1990年から言わば副業のような形で始めた物書き業はリタイヤー後の80歳まで続けていたし、70歳台になっても周囲の方々のご厚意で講演や講義をする機会を与えて頂いていた。そこで怖いというか恐ろしいと思ったことを経験した。それは歳を経るごとに自分が書いていること、語っていることを「俺は何と素晴らしいことを書いているのだろう」であるとか「素晴らしい書き物ではないか」と、自己陶酔に陥ることが屡々あったのだ。
しかも、そう感じた時の爽快感には何とも言えない快感があるのだ。矢張りこの世は「亀の甲より年の功」だと実感してウットリとなってしまうのである。だが、気が落ち着いてから読み直してみれば「何だこれは。以前に書いた(述べた)ことの焼き直しではないか」であるとか「何と無味乾燥な内容である事よ。恥ずかしくもなくこんなものを公開したのか」と情けない思いに襲われることが多くなっていた。簡単に言えば、単なる錯覚か思い上がりなのである。
それだけではない。自説の素晴らしさを確信する余りに他者からの反論や批判を寄せ付けられなくなり「解らないなら黙っていろ。君等には私の高尚な(例えば英語論)理論など解る訳がないのだ。良く熟読玩味せよ」などと心の中で叫んでいたのである。即ち、他人様の意見を受け入れようとしない老化による頑固さが顔を出しているということだ。換言すれば「高齢化の産物」だろうと思うのだ。兎に角「自分が素晴らしい」と思いたい症候群なのだ。
このように考えている時にふと思い浮かんだのが、fake newsかどうかは別にして「側近の意見具申もブリーフィングも聞かない」とか「長い報告者は読まない」と言われているトランプ大統領のことだった。トランプ様はこれまでに多くの斬新な政策を次から次へと独断専行的に発令され、全く強引に我が道を思うがままに歩んでこられたと私は見ている。その結果が現在のアメリカ経済の好調であり、叩いておくべき中国というか習近平を貿易戦争を仕掛けて追い込んでおられる。対中国の出方は歓迎である
先日はその強引な様子を “Nothing interferes his schedule.”と表現した。私は「その “Going my way”振りの裏には、既に70歳を超えられた頑固さが益々強硬になって行っているのではないのか」と考えたくなったのである。現時点まではその独断専行主義で金正恩委員長を圧倒して見せたし、どちらを向いているのか良く解らない文在寅大統領も巧みに利用されたし、FTAにも引っ張り込まれて5万台ものアメリカ仕様の車の輸入まで約束させた。強引さと頑固さには何らの過誤もないのだ。
私が見る限りトランプ大統領にとっては残された標的は安倍総理と我が国である。昨日話題になった高齢化した頑固の方は誰が何を言おうとほぼ絶対に聞き入れなかったそうだ。私にはトランプ大統領が高齢化した上での頑固さに発する独断専行なのか、熟慮の末の強引な「アメリカファースト」であり「貿易赤字削減策」なのかは解らない。だが、「俺はアメリカの為に何と素晴らしい政策を打ち出したか」と自己陶酔と頑固の境地に入っておられたのであれば、安倍総理も茂木大臣も苦労されるだろう。
話は少し変わるが、特に茂木大臣は以前に我が国が提示した鉄鋼輸出交渉案を「紙くずだ」と言って紙飛行機に追って飛ばしてしまったと聞くライトハイザーUSTR代表との交渉には、手を焼かされるのではないか。
昨25日は某大手メーカーのグループ企業の社長を務められた方々3人と懇談した。その際採り上げられた話題の中に、同じグループ会社の元幹部で若い時から頑固一徹の方が歳と共に益々頑固になって行って、言わば手が付けられなくなったという話があった。私は普通は高齢化すればそれなりに柔軟になって行くものかと思っていたので、興味ある現象かと思って聞いていた。
実は、私自身がこの話を聞いて身につまされることがあったのだ。それは1990年から言わば副業のような形で始めた物書き業はリタイヤー後の80歳まで続けていたし、70歳台になっても周囲の方々のご厚意で講演や講義をする機会を与えて頂いていた。そこで怖いというか恐ろしいと思ったことを経験した。それは歳を経るごとに自分が書いていること、語っていることを「俺は何と素晴らしいことを書いているのだろう」であるとか「素晴らしい書き物ではないか」と、自己陶酔に陥ることが屡々あったのだ。
しかも、そう感じた時の爽快感には何とも言えない快感があるのだ。矢張りこの世は「亀の甲より年の功」だと実感してウットリとなってしまうのである。だが、気が落ち着いてから読み直してみれば「何だこれは。以前に書いた(述べた)ことの焼き直しではないか」であるとか「何と無味乾燥な内容である事よ。恥ずかしくもなくこんなものを公開したのか」と情けない思いに襲われることが多くなっていた。簡単に言えば、単なる錯覚か思い上がりなのである。
それだけではない。自説の素晴らしさを確信する余りに他者からの反論や批判を寄せ付けられなくなり「解らないなら黙っていろ。君等には私の高尚な(例えば英語論)理論など解る訳がないのだ。良く熟読玩味せよ」などと心の中で叫んでいたのである。即ち、他人様の意見を受け入れようとしない老化による頑固さが顔を出しているということだ。換言すれば「高齢化の産物」だろうと思うのだ。兎に角「自分が素晴らしい」と思いたい症候群なのだ。
このように考えている時にふと思い浮かんだのが、fake newsかどうかは別にして「側近の意見具申もブリーフィングも聞かない」とか「長い報告者は読まない」と言われているトランプ大統領のことだった。トランプ様はこれまでに多くの斬新な政策を次から次へと独断専行的に発令され、全く強引に我が道を思うがままに歩んでこられたと私は見ている。その結果が現在のアメリカ経済の好調であり、叩いておくべき中国というか習近平を貿易戦争を仕掛けて追い込んでおられる。対中国の出方は歓迎である
先日はその強引な様子を “Nothing interferes his schedule.”と表現した。私は「その “Going my way”振りの裏には、既に70歳を超えられた頑固さが益々強硬になって行っているのではないのか」と考えたくなったのである。現時点まではその独断専行主義で金正恩委員長を圧倒して見せたし、どちらを向いているのか良く解らない文在寅大統領も巧みに利用されたし、FTAにも引っ張り込まれて5万台ものアメリカ仕様の車の輸入まで約束させた。強引さと頑固さには何らの過誤もないのだ。
私が見る限りトランプ大統領にとっては残された標的は安倍総理と我が国である。昨日話題になった高齢化した頑固の方は誰が何を言おうとほぼ絶対に聞き入れなかったそうだ。私にはトランプ大統領が高齢化した上での頑固さに発する独断専行なのか、熟慮の末の強引な「アメリカファースト」であり「貿易赤字削減策」なのかは解らない。だが、「俺はアメリカの為に何と素晴らしい政策を打ち出したか」と自己陶酔と頑固の境地に入っておられたのであれば、安倍総理も茂木大臣も苦労されるだろう。
話は少し変わるが、特に茂木大臣は以前に我が国が提示した鉄鋼輸出交渉案を「紙くずだ」と言って紙飛行機に追って飛ばしてしまったと聞くライトハイザーUSTR代表との交渉には、手を焼かされるのではないか。