イニエスタを冷静に評価すれば:
Wikipediaによれば、スペインの習慣では彼のフルネームは
Andres Iniesta Lujan
であって、Iniestaは父方の姓で、Lujanが母からのそれだという。だが、一般論としては アンドレス・イニエスタ で良いようだ。ここでは彼の姓名を論じようというのではなく、昭和20年(1945年)4月に湘南中学の蹴球部に入って教え込まれた基礎と基本技に基づいて、イニエスタのサッカーの技の優れた点を分析しようというものである。要するに「基本技が如何に重要か」を協調したいのだ。と言うよりも、今朝ほど掲載した雑感では書き漏らした点を補足したいのである。
私の目には「非常に基本に忠実でストッピング、トラッピング、サイドキック、インステップキック等々の使い分けが非常に正確で、その見事さは近年私が見てきた(そして寧ろ嘆かせられた)球扱いの方式とはやや趣を異にした古典的かと言えるほど、我々が1945年から叩き込まれた基本に近いと感じながら見ていた。私がやや違和感を覚えたことは、解説の早野も森岡も彼のサッカーの上手さは称えたが、基本技の非常な正確さには触れていなかった点だった。
彼らは特に後方から来たパスを受けてトラッピングして前を向く基本技の正確さと速さに感心していたが、これこそ基本中の基本であり、我が国ではA代表にまで来ている連中でさえも素早く正確にボールを我が物にして(カタカナ語ならば「コントロールして」か?)瞬間的に前を向くことが出来ていないのだ。その際にイニエスタは当たりに来たガンバのデイフェンダーも瞬時にかわして見せたのは、テレビの画面からは解らなかったが、恐らく行きたい方向の反対側に瞬時にフェイントをかけていたのだろうと想像していた。
相手がその微妙なフェイントに幻惑されない限り、あれほどアッサリと外せるものではないのだ。実は、このように行きたい方向の反対側にフェイントをかけることも基本的なことで、湘南中学の蹴球部では上級生と、あの当時の交通の便が悪い時期に指導に来て下さったOBの方々から厳しく指導されたものだった。だが、現代のサッカーを見ていると、後方から来たパスの受け方が拙劣で、瞬間的に前を向蹴るようにボールを扱うことが出来ずに、欧州や南米の連中でさえ、そのまま後ろに戻してしまうことが多い。
私にはこれが基本技の教え方の不足か、サッカーそのものの変化か否かが判断できないのが残念だ。イニエスタはその方向変換をいとも容易く瞬間的にやって見せてくれた。私は敢えて言うが、常にNHKのサッカー解説に出ている早野は「これこそが中学や高校、またはJリーグの下部組織でサッカーを学んでいる子供や生徒たちが模範とすべき技だ」くらいは言って欲しかった。
結論を言えば、イニエスタは「手品師」だの何のと色々欧州では呼ばれているようだが、「それを支えているのは正確に鍛え上げられた基礎と基本技だろう」と言うことなのだ。現在の我が国のサッカー選手たちの基本技を見ていると、言わば「小手先」か言うなれば「小脚先か小足先」でボールを扱っているようにしか見えない。基本技はA代表にまで来てしまった連中に教え直すのは無理だろう。それこそが、初心者に正確に教え込むことが下部組織で指導する者たちの務めではないのか。
そういう意味では昨夜のイニエスタを特集したかのようなNHKのBSの中継には、大いに興味深い点があった。だが、早野でさえあの程度の感想だから、NHKの運動部がそこまで意識出来ていたとも思えないのだが、如何でしょうか、NHKさん。
Wikipediaによれば、スペインの習慣では彼のフルネームは
Andres Iniesta Lujan
であって、Iniestaは父方の姓で、Lujanが母からのそれだという。だが、一般論としては アンドレス・イニエスタ で良いようだ。ここでは彼の姓名を論じようというのではなく、昭和20年(1945年)4月に湘南中学の蹴球部に入って教え込まれた基礎と基本技に基づいて、イニエスタのサッカーの技の優れた点を分析しようというものである。要するに「基本技が如何に重要か」を協調したいのだ。と言うよりも、今朝ほど掲載した雑感では書き漏らした点を補足したいのである。
私の目には「非常に基本に忠実でストッピング、トラッピング、サイドキック、インステップキック等々の使い分けが非常に正確で、その見事さは近年私が見てきた(そして寧ろ嘆かせられた)球扱いの方式とはやや趣を異にした古典的かと言えるほど、我々が1945年から叩き込まれた基本に近いと感じながら見ていた。私がやや違和感を覚えたことは、解説の早野も森岡も彼のサッカーの上手さは称えたが、基本技の非常な正確さには触れていなかった点だった。
彼らは特に後方から来たパスを受けてトラッピングして前を向く基本技の正確さと速さに感心していたが、これこそ基本中の基本であり、我が国ではA代表にまで来ている連中でさえも素早く正確にボールを我が物にして(カタカナ語ならば「コントロールして」か?)瞬間的に前を向くことが出来ていないのだ。その際にイニエスタは当たりに来たガンバのデイフェンダーも瞬時にかわして見せたのは、テレビの画面からは解らなかったが、恐らく行きたい方向の反対側に瞬時にフェイントをかけていたのだろうと想像していた。
相手がその微妙なフェイントに幻惑されない限り、あれほどアッサリと外せるものではないのだ。実は、このように行きたい方向の反対側にフェイントをかけることも基本的なことで、湘南中学の蹴球部では上級生と、あの当時の交通の便が悪い時期に指導に来て下さったOBの方々から厳しく指導されたものだった。だが、現代のサッカーを見ていると、後方から来たパスの受け方が拙劣で、瞬間的に前を向蹴るようにボールを扱うことが出来ずに、欧州や南米の連中でさえ、そのまま後ろに戻してしまうことが多い。
私にはこれが基本技の教え方の不足か、サッカーそのものの変化か否かが判断できないのが残念だ。イニエスタはその方向変換をいとも容易く瞬間的にやって見せてくれた。私は敢えて言うが、常にNHKのサッカー解説に出ている早野は「これこそが中学や高校、またはJリーグの下部組織でサッカーを学んでいる子供や生徒たちが模範とすべき技だ」くらいは言って欲しかった。
結論を言えば、イニエスタは「手品師」だの何のと色々欧州では呼ばれているようだが、「それを支えているのは正確に鍛え上げられた基礎と基本技だろう」と言うことなのだ。現在の我が国のサッカー選手たちの基本技を見ていると、言わば「小手先」か言うなれば「小脚先か小足先」でボールを扱っているようにしか見えない。基本技はA代表にまで来てしまった連中に教え直すのは無理だろう。それこそが、初心者に正確に教え込むことが下部組織で指導する者たちの務めではないのか。
そういう意味では昨夜のイニエスタを特集したかのようなNHKのBSの中継には、大いに興味深い点があった。だが、早野でさえあの程度の感想だから、NHKの運動部がそこまで意識出来ていたとも思えないのだが、如何でしょうか、NHKさん。