新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

2月26日 その2 東北新社の総務省接待の考察

2021-02-26 12:15:07 | コラム
野党とマスコミ連合の騒ぎ過ぎは否めないが:

日本の会社とアメリカの大手企業で40年近くもの間に営業を担当してきた者として、今回の如何にも官房長官のご子息が主役を演じていたかのようにマスコミが報じている件を、自分の経験から考察してみようと思う。

*国家公務員倫理規定違反:
山田真貴子報道官が総務省在籍の頃に規定違反を犯していたのは否定出来ないと思う。だが、一寸不思議に思う事は、中央官庁で役職にあった方が民間の業者の接待の誘いを受けた事実である。当方は日本の会社の頃に官庁担当を命じられた事があったが、挨拶に上がっても担当官からはお名刺も頂戴出来なかった。山田氏ご自身は「断らない女」と自任しておられたようだが、接待の誘いでも(割り勘の)飲み会でも、声をかけようとすらも考えた事などなかった。そういう雰囲気ではないのだった。

私は野党とマスコミの非難攻撃はその言い方が宜しくないので支持しないが、山田氏に責任があるかと問われれば「ある」と言うだろう。だが、後述するが、既に給与返納を言っておられる。

*野党の非常識な質問:
思わず笑ってしまうほど間抜けな質問を、例によって政権攻撃担当しか仕事がないように見える立憲民主党の今井雅人が居丈高にやっていたのには、実は恥じ入っていた。というのは、彼は私と同学であっただけはなく学部も専攻も同じなのだから。彼は確か銀行勤務を経て議員になれたようだが、会社員の実務として「接待とは如何なるものか」が全く理解も認識も出来ていないのだ。彼はしきりに「実務関連の話題が出たのでは」と山田氏を追及していたし、テレビ局も嬉しそうにその音声を流していた。

私が言っておきたい事は「何処の世界に得意先乃至は関連企業の幹部をご招待した宴席で『此れ此れ然々の件については何卒宜しくご配慮賜りたく』などと真っ向から切り出す阿呆がいるか」という点だ。万が一にも切り出せる雰囲気であっても、私が接待された側であったならば「そういう話をされるのであれば、ここで失礼する」と退席しただろう。飽くまでも一般論だが、そういう食事の席を設ける事は常識的にも両社間の親睦の為であり、その場に生臭い話を切り出す事など考えたこもないし、そういう経験もなかった。今井雅人が如何に物を知らないかと立証しただけの事。

これ以外にも笑えた事は、今井雅人も黒岩宇洋も「菅総理のご子息が同席していたと意識していたか」と執拗に尋ねていたのもおかしい。山田氏と会食したのは2019年であるから、菅義偉氏はその当時は内閣官房長官だった。官房長官の息子さんがいたからと知って、高級官僚が鞠躬如として東北新社に便宜を図ると約束するだろうか。私は財閥系の会社や商社と取引があったが、そういう会社にはそれこそ何処そこの何方かのご子息など、掃いて捨てるほどおられると承知していたし、実際に同席した事もあった。だが、正直に言って「それがどうした」という程度の事だ。

野党の諸君も、同様な主旨で総務省の高官を追及していたが、山田氏の場合と同様で「現実の許・認可等に関する話題を、その場で持ち出す訳などない」と見ている。それに、彼らは接待の金額まで持ち出して如何にも巨額のように批判していたが、私の在職時であっても一人頭2万円でも驚くような金額ではなかったと記憶している。野党の連中は仮に自腹でも、ホテルや街の一応のレストランや和食の店に出入りした事はないのか。マスコミの連中でも同じ事で、彼らは高級店における食事の相場を知らないのかと問いかけたい。

*菅首相が如何に裁かれるのか:
マスコミ報道では山田真貴子氏を報道官に起用したのは首相人事だったようだ。そうであるならば、恐らく山田氏や総務官僚に対する質問の出し方で失態を演じた野党どもは「首相の任命責任」でも追及し出すのではないかと危惧している。私は事がここに及んだ場合では、山田氏の進退は難しくなりはしないかと思っている。「菅首相が庇いきれなくなるのでは」という意味である。総務官僚の処分は終わっているが、彼らは山田氏の自主的給与減額等では矛を収めないような気がするのだ。それが理不尽か正当かについての見解は、私如きが云々すべきではないと、差し控えさせて頂く。

お仕舞いにマスコミの用語を批判したい。これは以前から不快に思って批判してきた事で「山田氏続投」だの「誰それの降板」だのと言う野球用語を、如何なる理由が会って使うのかという事。「山田氏職務継続の意志を示す」とか「X氏は辞任または引退」という、まともな日本語で漢字を正しく使って言えないのは何故か」と、何時も憤慨している。大体からして野球用語を重用する精神が気に入らないのだ。カタカナ語と同様に排斥する。


相模様へ

2021-02-26 07:24:03 | コラム
相模様

再度のコメントに感謝申し上げます。

ご意見には全く同感です。カタカナ語を濫用する者たちは「漢字の熟語が持つ広い範囲にわたる意味を知らなかったのか、あるいは何か勘違いをしてカタカナ語で置き換える事が知的であり尚且つ格好が良いとでも錯覚を起こしている」のだと思っております。先ほども尾身氏が「リバウンド」という表現を使っておられました。私は素直に「感染者が再度増加傾向を示す」と言うべきだったと嘆いております。

私は尾身氏や小池都知事がどんなカタカナ語を使われようと勝手だと思っておりますが、聞かされた罪なき一般人は「権威あるお方がお使いになる以上、真似をしても良いのだ」と誤解するのが恐ろしいのです。彼らは漢字文化を破壊しようとする要人の片棒を担いでいるとの意識はないでしょう。そこが危険なのです。

私はご指摘のように学校教育、それも初等教育の段階でキチンと漢字を覚えさせておく必要があると思っております。私は文部科学省乃至は国語の教師たちが、カタカナ語の濫用と多用を阻止しようとしないのが理解出来ずにおります。

真一文字拝